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学校でのお漏らし

 < 学校でのお漏らし >

 小学生というのは身体がまだ完全に出来上がっていないみたい
だからやむを得ないのかもしれないけどうちでも二件だけあった。
 他にあったのかもしれないけど僕が承知しているのはこの二件
だけだ。

 一つは5年生のK君という男の子でうんちまでもらしちゃった
みたいだけど、直接その現場を見ていないのでコメントできない。
 あくまで保健室でその現場を見たという友だちからの情報。

 もう一件は3年生の女の子で、こちらは僕がからんでる。
 その子は、当時、僕の後ろに座ってた子。
 事の始まりは足元に一筋の水が流れてきたことに気づいたこと。
 少ない量じゃなかったな。結構な量だったのを覚えてる。

 当初はまさかそんなことが起きてるなんて思いもよらなかった
から何の水だが分からずただ不思議そうに眺めていただけだった
けど、そのうち後ろの子のすすり泣く声が聞こえて、振り返って
みたらその子が机に顔を伏せて泣いている。

 そこで担任の先生も事態の急変に気づいたんだろう。その子に
は何も言わず、ただ優しく抱き上げて保健室に連れて行った。

 しばらくして先生だけが教室に帰ってきて、その子の机の下を
自ら掃除して授業再開。
 もちろん、みんなは何があったか分かってたとは思うけど……
その事をネタにおしゃべりする子はいなかった。
 そして帰って来た先生からも事情説明はまったくなかったんだ。

 僕の学校、わりに品がよくて、そんなことがあっても今でいう
いじめとか悪い噂が消えないといったことがなかったの。
 その点では彼女も救われたんじゃないかと思う。

 事件後、この事を噂している声を一度も聞いたことがないのは、
誇っていいことだと思うよ。僕はてっきりクラスじゅうの話題に
なってその子が傷つくんじゃないかって心配してたけど違ってた。

 誰もがあんまり何も言わないから、これはひょっとして本当に
知らないのかと思い、少し離れた席に座ってた友だちに「ねえ、
お漏らししたこと知ってる?」って言ったら「そんなこと言うな
よ、可哀想だろう」って即答されてしまった。

 日頃から親や教師に『自分がされたくないことは他人にしては
いけません』って言われてたから、みんなそれを守ってたんだ。
 こんなことが世間的には品がいいってことなのかもしれない。

 ついでに言うと、僕も一度だけふらふらになって下校した時が
あって、友だちと校門出る時からあやしかったんだけど、こんな
こと学校で話題になったら大変だと思って友だちの前では必死に
平静を装って我慢してた。

 やっと独りになれて、本当なら自宅へ猛ダッシュのはずだが、
それもできなくらい窮地だったんだ。間に合ったのか、間に合わ
なかったのか……家の敷居を越えた瞬間、お漏らしをしちゃった。

 どのケースもあくまで体調不良が原因で『蒼白き恋慕』に出て
くるような、お仕置きでそうなったというわけではないんだけど
そこは好き者の世界、妄想はこんな処から広がっていくわけです
よ。

 あっ、それでまた一つ思い出した。
 今回は尾篭な話ばかりで申し訳ないけど、うちの低学年当時の
担任、昼休み最初の授業にたびたび遅れてやってくる子供たちを
便所(トイレって感じの場所じゃない)まで引っ張って行くと、
そこの柱に縛り付けるなんてパフォーマンスを演じた事があった
わ。

 短い時間だったけど、当時の母校はまだ汲み取り式の時代。
 普段でもそこでは鼻をつまみながら用を足してたから、きっと
臭かったと思うよ。(笑)

 えっ、マジかって……もちろんマジですよ。そのくらいのこと
教師は平気でしてたもん。お仕置きというか、おふざけかな?
 このあたりは微妙な匙加減で子供たちを指導してたんだ。
 今はこれがないんだよなあ、あまりに形にはまり過ぎてる。

 いずれにしても当時は恵まれてたよ。
 親が教師を祀り上げてくれていたから、先生は無条件で権威を
獲得できたし、生徒と触れ合う時間的な余裕も今よりあったから
時間外で勉強をみてくれたり、休み時間には一緒にお外で遊んだ
りもした。
 授業以外でも教師と生徒が交流する時間がたくさんあったから
生徒と先生の心の距離が今よりぐんと近かったんだ。

 僕なんか先生の腰巾着だったから、担任の先生は学校にいる親
ぐらいに思ってて、こちらで勝手に気安くさせてもらってた。

 「お前はいったい何時になったら赤ちゃんを卒業するんだ」
 なんて、怖い顔でよく叱られてたけど……でも、卒業するまで
不思議によく抱いてもらってた記憶がある。

 僕みたいな子は特殊なんだろうけど、他のクラスメイトからも
『先生が嫌いだ』なんて声、聞いたことがなかったから人間関係
はうまくいってたんじゃないかなあ。

 自慢にならないかもしれないけど僕なんて五、六年生になって
も何かにつけて先生からお尻や太股を叩かれてた。

 僕はお調子者で授業をよく引っかきまわしてたし、いつも一言
多いタイプだったから、先生にしたら要注意人物、困ったちゃん
だったに違いないので、そこは仕方がなかった。

 でも、それは僕と先生がそれだけ親しいってことの裏返しでも
あるわけで、優しいハグも沢山してもらってたからね、出合った
先生の中で嫌いな人は一人もいなかった。

 ただ他と比べていくらか品のよい学校と言われていても所詮は
小学生だもの。僕の小学校でも生徒への体罰は公然とあったの。

 だって、理想はともかく、時間的な制約もある中で、いったん
羽目を外して混乱してしまった教室を、言葉だけで正常な状態に
戻せないでしょう。

 往復ビンタの音に驚いて騒音が止まったというのも見たことが
あるくらいだから。

 ただ権力者側についてた僕が言っても説得力がないだろうけど、
体罰と言っても、大半は笑って済まされる程度だったし、相手が
小学生ということで節度は守られていた。だから、これで師弟の
信頼関係が揺らぐことにはならなかったんじゃないのかなあ。

 今にして思うと……ってことなんだけど……
 『当時の先生は生徒にお仕置きができるほど良好な人間関係を
保って学級運営ができていた』
 ってことなんだと思う。

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Appendix

このブログについて

tutomukurakawa

Author:tutomukurakawa
子供時代の『お仕置き』をめぐる
エッセーや小説、もろもろの雑文
を置いておくために創りました。
他に適当な分野がないので、
「R18」に置いてはいますが、
扇情的な表現は苦手なので、
そのむきで期待される方には
がっかりなブログだと思います。

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