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「秘密の花園 (1)」 (4/30)

**** < 秘密の花園(1) > ***** 4/30 ****

私の部屋には、クラシックのレコードと並んで少年少女文学全集
みたいな本が山とあった。天井まで届くような大きなガラス書棚
にびっしりだ。

ただ、あるにはあったが、私がそれを開いたり、読んだりする事
は稀で、利用したのはもっぱら近所の子供たち。

放課後、うちの裏庭から私の部屋へ上がり込み、マンガ主題歌の
ソノシートをステレオにかけ、胡坐をかいて本を読んでいる子が、
いつも一人や二人ではなかったような気がする。

民間の児童図書館といった感じで、母は息子のために買い与えた
本を他人が涼しい顔で読んでいるのを快く思ってはいなかったが、
仕方がなかった。こっちはいくつも習い事を抱えていてそれどころ
ではない。

この人(母)はどうしてそんな単純なことが分からないのか不思議
でならなかった。息子はスーパーマンだぐらいに思っている。

そんなわけで学校から読書感想文を求められた時でさえ、お母さん
の膝の上で、彼女からお話のあらすじと論旨を聞いて仕上げていく
というのがいつものパターンだから、実際の本は一ページも開かず、
なんてこともよくあったのである。

だから、今でも他人さんの文章は苦手で、滅多に最後まで読まない。

逆の見方をすれば、最後まで読んだものは相当気にいっていると
いうことだ。

このたび出合った小説は、まるで私の過去を見ているようでとても
楽しかった。

私も同じようなお話を作っていた時期があって、思いが重なるから。
もっとも、文章力は作者さんの方が数段上だから『同じ土俵に乗っ
た』みたいな言い方は失礼だろうけど……

今回は『秘密の花園を見つけてしまった』というだけで、とても
ハッピーな気分だ。だから、あえてリンクもお願いしなかった。

秘密が秘密でなくなった時、心ない者によって大切な花園が踏み
荒らされやしないか、それが心配だったんだ。

 えっ、……
『お前のブログなんて見に来る人なんて誰もいないんだから、
そんなの関係ないじゃないか?』
 ですか(^^ゞ

ええ、そりゃそうなんですけど……でも、そうやって多くの人が
出入りするようになると、中にはよからぬ奴もいて、結局、潰さ
れてしまったHPやブログをいくつも見てきましたからね、H系
のサイトは用心にこしたことはありませんよ。
少なくとも私がその原因を作りたくはないんです。

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子供は宝物じゃない? (4/27)

*** < 子供は宝物じゃない? > **** 4/27 ***

ある日、母が私に尋ねた。
外人さんの母親は膝の上に子供を抱いて何と言っているのかと…

my little treasure
「この子は私の可愛い宝物」だってさ。

すると、彼女は怪訝そうな顔をしてこう言うのである。

「外人さんというのは、随分と子供に冷たいんだね」

今度は私が怪訝な顔になる。
『意味が通じてないのか?』って思った。
そこで、もう一度……

「だからさ、スミスさんはトーマス君を宝物のように大事にして
ますって言っているんだよ」

ところが……
「だから、自分の息子が宝物なんだろう?」

「そうだよ」

「冷たいじゃないか。私はお前がお腹の中に居る時から今まで、
お前を宝物だなんて思ったことは一度もないよ」

「じゃあ、どう思ってたのさ」

「あなたは、私のお腹を出たあとも、今でもずっと、私の身体の
一部なの。物なんかじゃないわ」

「えっ!?」

「その宝物がいくらするか知らないけど、物と子供を一緒にする
なんて外人さんは薄情だよ。宝物なら、ぶっても自分は痛くない
だろうけど。日本じゃ、子供をぶって痛みを感じないような親は
いないもの」

普段から言いにくいことをズバズバ言ってしまう人だから仕方が
ないけど。周囲の人はただただ苦笑い。誰も英訳しなかった。
そりゃそうだ。(^^ゞ

当時は11歳。母親の言ってることが恥ずかしかった。
でも、今にして思うと、『これが西洋人と日本人の子供感の違い
かな』とは思うのである。

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4/25 蛇足ながら一言

4/25

 < 蛇足ながら一言 >

 昔から機械ものには弱くて中学時代も「技術」とか言ったかな、
そんな名前の教科でトランジスターラジオを作らされたんだけど、
なんと音がならなかったのはクラスで僕の製作した物だけ。
 理科系が特別嫌いというわけではなかったけど、手先は昔から
不器用だった。
 そのトラウマのせいかパソコンも思うように操れない。何か、
新しい事を始めるたびにパソコンの調子がおかしくなるのは僕の
中では七不思議の一つだ。
 そんなわけでこのブログもただ文字が並んでいるだけの殺風景
なものにしかなっていない。
 こんな風采の上がらない代物だから訪ねる人がいないのも当然
といえば当然で…これまでは「どのみち相手にされていないのだ
から」ということで気楽に自分の好きなことを好きなように書い
てきた。
 ところが、先日どなたか知りませんけど奇特な方がいらっしゃ
って拍手のボタンを押してくださったので、「わあ、見てる人が
いる!」って今さらながら驚いたしだいです。
 それで、小説なんかはどうでもいいんですが、エッセイについ
ては以下の一文だけ付け足しておきます。

 「私は、今の親が子供に体罰を加えることには反対なんです。
今は、そういう環境にはないと思っていますから。ただ、体罰を
否定した今の姿が健全で理想的だとも思ってはいないのです」

Appendix

このブログについて

tutomukurakawa

Author:tutomukurakawa
子供時代の『お仕置き』をめぐる
エッセーや小説、もろもろの雑文
を置いておくために創りました。
他に適当な分野がないので、
「R18」に置いてはいますが、
扇情的な表現は苦手なので、
そのむきで期待される方には
がっかりなブログだと思います。

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