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おねしょ ~エッセイ~

  おねしょ

 僕のおねしょ最終日は小2の時。
 それ以前にも記憶がないから恐らく物心ついて以来最初で最後
のおねしょ。

 てっきり叱られるかと思ったら、意外にも連れて行かれたのは
お仕置き部屋ではなく、大学病院。
 あちこち調べられたけど、結局、悪いところはどこもなかった。
 いまだにその時のおねしょの原因はわかっていない。

 僕んちの親は心配性だからこうだったけど……
 多くの家では、おねしょなんかすると、お仕置きされることも
多かった時代なんだ。

 「こいつ、そもそも起きる気がないんだ!」
 とか言われてね……早い話が根性論。
 おねしょは病気と言うより怠け癖の一つと考えられていたんだ。

 『怠ける子には、お仕置き』
 というのが常識で、おねしょの場合は圧倒的にお灸が多かった。
 実は、これには男女差があまりなくて、女の子もけっこう被害者
だったんだ。

 大義名分は『治療』ということになってたけど、お母さん達が
聞きかじりの知識で施術してたから、どこまでツボを知ってたか
も疑問で、早い話が折檻なんだろうけど……これが、公開処刑に
なる場合も多くて……幼い日の僕が見学できたのも、一人や二人
じゃなかったんだ。

 被害者は、下は幼稚園児から上は中1のお姉さんまで色々。
 小説に書くような危ない部位はなかったみたいだけど、みんな
幼い子を連れたお母さんたちの見ているなかで晒し者にされて、
そりゃあ可哀想だった。

 家の中で父親がする折檻はあんまり他人には見せないんだけど、
母親が我が子にするお仕置きの場合は、井戸端会議みたいに近所
のおかみさん連中をわざわざ呼び集めて、さながら公開処刑みた
いになることも少なくないんだ。

 中1のお姉さんの時は、さすがに背中だったけど、それでも、
すでに胸は大きくなりかけてるわけだし……幼稚園くらいのチビ
ちゃんなら、お尻もビーナス丘も全然お構いなしだった。

 その時の僕は性欲なんてまだないから、単に『可哀想』だった
けど、これが僕のお仕置き小説の原点になってるのは確かだ。

 今さらながら、良い時代だったなあって思うよ。

***********************

コメント

[C26] No title

おねしょした子供たちの公開処刑を読ませて頂いて、子供の頃を思い出しました。
まだ井戸があった下町でしたけど、井戸の周りでは、おばさん達は世間話をしながら私を含め子供たちを遊ばせていました。その時、近所のAちゃんが上半身裸で泣きながら逃げてきました。そしてAちゃんの母親が火の点いたお線香を片手に追いかけて来て、すぐに捕まえて家に連れ戻しました。Aちゃんの背中には、幾つものお灸の痕があって近所のおばさん達は、可哀想に又お灸を据えられるのかしらと話していると、Aちゃんの泣き叫ぶ声が何度も聞こえてきました。私を含めた子供たちは、「アッお灸だ、お灸」と騒ぎ出すと、おばさん達からAちゃんが可哀想だからそんなこと言ってはダメと怒られてしまいました。
2、3年後にはAちゃん家族は引っ越していきましたが、それまでに5回ほど同じようなお仕置きがありました。今では考えられないお仕置きをされていた可哀想なAちゃんを懐かしく思い出すことができました。


  • 2017-03-22 14:40
  • 匿名
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[C28] Re: Re: No title

> > おねしょした子供たちの公開処刑を読ませて頂いて、子供の頃を思い出しました。
> > まだ井戸があった下町でしたけど、井戸の周りでは、おばさん達は世間話をしながら私を含め子供たちを遊ばせていました。その時、近所のAちゃんが上半身裸で泣きながら逃げてきました。そしてAちゃんの母親が火の点いたお線香を片手に追いかけて来て、すぐに捕まえて家に連れ戻しました。Aちゃんの背中には、幾つものお灸の痕があって近所のおばさん達は、可哀想に又お灸を据えられるのかしらと話していると、Aちゃんの泣き叫ぶ声が何度も聞こえてきました。私を含めた子供たちは、「アッお灸だ、お灸」と騒ぎ出すと、おばさん達からAちゃんが可哀想だからそんなこと言ってはダメと怒られてしまいました。
> > 2、3年後にはAちゃん家族は引っ越していきましたが、それまでに5回ほど同じようなお仕置きがありました。今では考えられないお仕置きをされていた可哀想なAちゃんを懐かしく思い出すことができました。
>
> コメントありがとうございます。
> やはり、みなさんお灸の思い出には強烈なものがあるみたいです
ね。
> 公開処刑はちょっとセンセーショナルな言い方になるかもしれ
ませんが、昔は、それだけ隣近所のお付き合いが密だったんで
隠し事もしにくかった> という事情があるのかもしれません。
> (もちろん、地域差はあるでしょうが)
> お灸は痕が残るので、その後は親達からは敬遠されるように
なりましたが、それでも一度でもやられた経験のある子には
たとえ脅しでも効果覿面でした。
> お灸をすえられてからかなり時間がたったあとでも、親か゛
> 「そんなことやってると、またやいとだよ」
> と叫んだとたん、悪がきだった友達の動きがピタッと止まり
ましたから……
> 隣りで見ていて、その様子はまるでマンガみたいでした。
> だからこそ親もこれをお仕置きとして多様したんでしょうね。
  • 2017-03-22 22:40
  • tutomukurakawa
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[C36] お仕置き

僕もお仕置きはやいとでした。嘘を吐いたり、寝小便したりすると、何時も大きい艾で熱い熱いやいとを据えられました。背中には500円硬貨より大きいやいとの痕が残っている。
  • 2020-05-12 08:52
  • k k
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tutomukurakawa

Author:tutomukurakawa
子供時代の『お仕置き』をめぐる
エッセーや小説、もろもろの雑文
を置いておくために創りました。
他に適当な分野がないので、
「R18」に置いてはいますが、
扇情的な表現は苦手なので、
そのむきで期待される方には
がっかりなブログだと思います。

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