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[ 第 1 回 ] 朝の通学

              [ 第 1 回 ]

      ****** 朝の通学 ******

 僕が通っているのは私立の小学校。東京のような大都会には沢山
あるだろうから、そんなこともないんだろうけど、僕の育った田舎
では私立の小学校なんて県下にたった二つしかない。
 おかげでそれなりの苦労もあったんだ。

 ほとんどの子が早起きしないですむ近くの公立小学校に通う中、
特徴のある制服を着せられてバスや電車に乗るだろう。周囲の人達
が物珍しそうに僕を見るのが嫌だったんだ。

 お母さん言わせるとね、「本当は別の学校にいれてやる予定でい
たんだけど、園長先生が直々に我が家にお見えになり、どうしても
とおっしゃるから断りきれなかった」んだそうだ。

 それに「二人とも身体が弱くておとなしい性格だから幼いうちは
そんなに競争の激しくない処の方が……」と思い直して入学させた
んだって。
 
 その代わり、授業料は二人分免除してもらってたんだ。(*^^)v

 この学校はね、遠いの。
 まずは、お家近くのバス停から40分かけて大きな町のバスター
ミナルまで行って、そこからポンコツスクールバス(最初の頃はボ
ンネットバスだったなあ)に乗って15分位行った処にあったんだ。
 すごい山の中だよ。ヾ(゜0゜*)ノ?ヾ(゜0゜*)ノ

 この山はもともと修道院のもので、そこに付属して創られた学校
だったんだ。こじんまりした学校でね、グランドはテニスコートく
らいしかないんだ。
 一クラス12、3人で一学年二クラス。全校生徒あわせても15
0人もいなかったんじゃないかな。

 でもね、そのくせ先生は一クラスに二人もいたんだ。
 これを言うとよその子たちはたいていみんな驚くよ。
\(◎o◎)/!
 だって、たいていの小学校は先生といえばクラス担任一人だけだ
からね。

 うちの場合は正規の先生が授業をしている傍らでシスターでかつ
教員免許を持っているという先生が教室を回って分からないところ
を教えてくれるんだ。

 このシスター先生は面倒見がよくて……というか、よすぎてかな、
おいたが過ぎたり、勉強が遅れがちになると日曜日なのに学校へ出
て来なさいって言うんだ。

 おいたの治らない子にはお説教、勉強の遅れている子には補習が
待ってるの。

 「ありがたいことじゃない」なんてお母さんは気軽に言うけど…
(*^_^*)
 日曜日を潰されたこちらは別にありがたくなんかないよ。(-_-#)

 「あ~あ、イヤだなあ。先生ってそんなに暇なのかなあ」
 なんてぶつくさ言いながら日曜日のバスで愚痴ってた。(^◇^)

 日曜日に開く学校のおせっかいはそれだけじゃなくて、教師さん
や先生方、父兄も総がかりで困ったちゃんをお仕置きするイベント
まであったんだ。…>_<…

 『このところ成績が落ちた』『いくらお仕置きしても悪い素行が
治らない』なんて生徒は日曜日に親と一緒に呼ばれてレクチャーを
受けるんだけど、それが高じてお仕置きもやりましょうということ
になったみたいなんだ。

 いずれにしても残酷な話さ。いたいけな少女(少年)を大人たち
がよってたかって修道院で折檻するんだよ。

 僕も、ぶったり叩いたりじゃないんだけど、シスター先生から親
子してたっぷり油を絞られたことが何度かあった。
 中には『家に帰ってからこういうお仕置きをして欲しい』なんて、
はっきり言う先生もいたくらいなんだ。

 凄いだろう。昔の先生って……真実なのよ∈^0^∋

 今の人たちからするときっと信じられないだろうね。担任の先生
がお父さんやお母さんに向かってお子さんをお仕置きしてください
だなんて。(@_@;)
 ありえないよね。(^_^;)

 でも、当時はそのくらい子供へのお仕置きは当たり前だったし、
先生もどんなお仕置きが最も効果的かを真剣に考えた末の提案だっ
たんだ。

 もちろん、当時だってお上から『体罰はダメ』っていうお達しは
届いてたと思うよ。だけど、現場は適当に無視してたみたいだね。

 なぜって……体罰に消極的な先生より少しぐらい怖い先生の方が
父兄からは人気があったもの。『体罰反対』だなんて声はそれほど
大きくならなかったんだ。

 三愛学園は幼稚園から短大まである大きな組織だったけど、その
いずれでも『愛あるお仕置き』が教育のコンセプトだったんだ。

 わっ、また脇道に脱線してしまった。(^_^;)
 では、順を追ってまたお話し、し直します。m(*^▽^*)m

 僕とみいちゃんはまず路線バスの営業所へ行く。当時はそこから
200mほど離れたところにあるバス停が起終点だから、本来なら
そこで待ってなきゃいけないんだけど、『そこは吹きさらしで寒い
から』ってお母さんがこの営業所の人たちに頼み込んで冬の間だけ
ここから乗せてもらうことにしてたんだ。

 本当はいけないんだよ、そんなこと。バス停以外で乗客を乗せち
ゃあいけないことになってるから。でも、これも体罰同様、当時は
鷹揚だったみたいだね。

 その冬場だけの約束が、そのまま夏になっても居ついちゃって、
二人はいつしかこの営業所のアイドルみたいになってたんだ。

 僕が先に顔をだすと「ほらほら、本当はここから乗れないんだぞ」
なんて意地悪を言うくせに、みいちゃんが先に顔を出すと「おう、
チビたちきたか」なんて言ってみいちゃんだけ天井に頭をぶつける
くらい高い高いをするんだ。

 みいちゃんは僕より可愛かったからね、よく運転手さんや車掌さ
んに抱いてもらってたよ。
 やっぱり子供は可愛いほうが得です。(`ε´)

 営業所の中はストーブ(当時はダルマストーブ)が炊かれていて
暖かかったけど、ものの数分でバスが出ちゃうからそこに長居した
ことはないんだ。

 『だったら、バス停で待っていてもいいじゃん』
 なんて言わないでよ。
 実はここに来るともう一つの役得があるんだ。
 
 というのはここで乗ると確実に一番前の席が取れる。
 これが僕たちには何より嬉しかったんだ。
 
 一番前の席。
 今のバスの一番前はお客さんが乗降する為の扉になってるだろ
う。だけど、僕とみいちゃんがまだ幼かった頃はそもそもバスにも
車掌さんが乗っててね、その人が車内でキップを売ったり、踏切で
はバスの誘導なんかをして、バスの運行を補助してたんだ。

 つまり、今みたいに運転手さんが運賃の徴収なんかしないからね、
一番前に扉なんかいらなかったんだよ。

 ドアは真ん中付近に一箇所だけ。その扉の処に車掌さんがで~ん
と構えてた。ちなみにドアの開け閉めは手動。今は大半電光掲示に
なってる方向指示幕だって車掌さんや運転手さんが手でハンドルを
回して変えてた時代なんだ。

 僕はこのお手伝いが好きでね、帰りの営業所ではよくやってた。
 えっ、そんなのいけないことじゃないのか?って……
 いいじゃないか、幼児のささやかな楽しみなんだから……
 そんなこと言い出すから現代人は嫌いだよ。(`ε´)

 それはともかく、当時一番前にドアがあるのは路線バスじゃなく
て観光バスと相場がきまってたんだ。

 で、その一番前なんだけどね、二人がけのシートになってること
が多くて、そこに二人並んで座りたいから最初の最初にバスに乗れ
る営業所へ二人して通ってたんだ。

 だって、そこから見えるパノラマは運転手さんが見ている景色と
同じだろう。最高さあ。\(^O^)/\(^O^)/

 一日の始まりはこうでなくちゃ。(;⌒▽⌒)σ σ(⌒▽⌒;)

 後ろでちょこんと座って時間を潰してる子の気が知れなかった
よ。
 『こいつ何が楽しくてバスで通ってるんだろう』(ー_ー;
 って思ってたね。

 で、そんな楽しい時間はあっという間に過ぎ去って、僕達は電車
の駅に隣接する大きなバスターミナルへとやってくる。

 ここには電車を使ってくる子や他のバス路線から来る子なんかが
大勢いてね、みんなここで落ち合うんだ。

 まず、バスを降りるとシスター天野がバス扉の前で待ってる。

 このおばあさん、いつも僕たちを乗せてきたバスの車掌さんたち
に「ありがとうございました」って言うんだ。
 そして、僕たちをバスセンターの隅の隅、奥の奥にある学校行き
のバスが出る乗り場へとお手手繋いで連れて行くのがお仕事なんだ
よね。

 「ねえ、僕たちもう赤ちゃんじゃないし、毎日のことだから案内
なんかしてくれなくてもいいよ」
 ってよく言うんだけど、必ず僕たちの手を引いてスクールバスの
出る場所まで連れて行くんだ。

 『迷子になったら困るでしょって…それより恥ずかしいんだけど』
(。・_・。)ノ(*^-^*)

 で、ポンコツバスに乗ると、今度は二人目先生、若い高宮先生が
車内で待っててすぐに点呼表にチェック。そうやってみんなが予定
通りに乗り込めば出発となるんだ。

 このバスの中は見慣れたお友達と一緒だからね。いつもふざけあ
ってて、先生からはいつも「静かにしなさい!」って怒られてた。

 あっ、これってどうでもいいことだけど、学校近くにも停留所が
あったから、そこまで路線バスで来る子やおうちの人に自家用車で
送ってもらう子もいて、全員がこのスクールバスを利用してたわけ
じゃないんだ。

 さてと……学校へ着くと、当然、みんなバスを降りるんだけど、
降りたらまずしなくちゃいけないことがあるの。

 校舎の入り口に設置してある大石胤子先生の胸像に、「おはよう
ございます」って大きな声でご挨拶。
 一回ペコンって頭を下げてから校舎に入らないといけないんだ。

 大石胤子って誰?(・。・)

 はははは(^∇^;)知らないのも無理ないか。
 僕たちの学校を創った人。つまり創立者のおばちゃんだよ。

 一度も会ったことのない人になんで挨拶しなきゃいけないのか、
さっぱりわからないけど、この儀式はとっても大事で、どんなに急
いでいても登下校の際は必ず頭ペコンをしなきゃいけないんだ。

 もし、忘れて通り過ぎたところを先生に見られたりすると……。
 (ー_ー;

『お仕置き』(;-_-;)

 嘘みたいだろう、たかだかそんな事で?って思うだろう。
 でも、本当なんだ。

 うちは仲良し子よしの集まりだから小学校なのに幼稚園みたいだ
なんて言われるけど、ある意味躾には厳しくて、ご挨拶なんかも、
意地はってやらなければ先生方もやるまで絶対に妥協しないんだ。

 しかもそうこうしているうちにお仕置きだけは追加されていく訳
だから、どんな馬鹿な子だって先生には逆らえないって悟ることに
なるんだよ。

 胤子先生の像に一礼するのも本当は訳なんてないんだろうけど、
『先生がやりなさいって言えば必ずやらなきゃいけないんだ』って
ことを分からせるためにやってるんだよ、きっと。

 うちにはそんなどうでもいいような決まりごとがたくさんあって
困りものだけど、低学年のこの頃は先生の言う事は何でもはいはい
って聞いてたからノープロブレムだったです。(^_^)b

 本当かなあ( -_・)?

 ま、それはともかく、校舎に入ると日本式の下駄箱が並んでて、
そこで上履きに履き替える。
 ま、これ自体はごく自然なんだけど、ここには他の学校ならまず
いないような人が待っているの。

 誰だと思う?

 ははは(^◇^;)園長先生。

 どうしてこんな処に園長先生なのかは謎だけど、うちの園長先生
というのは園長室にいつもで~んと腰を下ろしてなくて、一日中、
園内どこかを見まわってる腰の軽い人なんだ。
 下駄箱付近では主に入学間もない1年生に声を掛けているね。

 もち、笑顔。(*^_^*)

 上級生は、今さらって感じだから…「おはようございます」って
お義理に言うだけでパス。∈^0^∋

 でも凄い観察力でね。あんなに沢山の子がいっぺんにそこを通る
のに、服装が乱れてる子やご飯粒をほっぺにつけてる子なんかは、
即、呼び止められるんだ。

 万が一にも泣いてたりなんかしたら、大変なんだよ。
 (ノ_・。)……ヽ(∇⌒*)
 「どうしたの?……おなかが痛いの?」
 「お母さんに叱られた?」
 「お友達に嫌な事言われた?」
 なんてのから始まって根掘り葉掘り聞かれるよ。

 でも、誰だって大人には話したくない事だってあるだろう。
 特に女の子なんて、たとえ友達に虐められててもそれを先生の処
へは持ち込みたくないもの。

 だから作り笑いなんかしてその場を切り抜けようとするんだけど
……(^∇^;)

 「お待ちなさい」(ー。ー;
 鋭い目が光るね。それまでの恵比寿様みたいな笑顔が嘘みたいに
怖い顔になるんだ。

 『子供のお芝居に騙されるほど私はもうろくもしてないよ』
 って感じだね。

 で、どうなるかっていうと……
 園長室に連れ込まれて洗いざらい白状させられる。
(゜Д゜≡゜Д゜)
 白状しなければお仕置きされる。お浣腸やお灸だって園長先生の
バックにはあるんだもん、そりゃあ怖いよ。
(`Д´≡`Д´)??

 女の子が教えてくれたけど、詰問というよりまるで拷問って感じ
なんだってさ……

 「だって、私は虐められてる方なのよ。どうしてこんなことされ
なきゃいけないのよ」
 って、とうとう自分で白状しちゃったんだって……

 もちろん、これで終わりじゃないよ。
 今度は虐めた側の子が呼ばれて仲直りさせられるんだけど、この
やり方がこれまた凄いんだ。
 世間の常識はここでは通用しませんよって感じなんだ。

 虐めてた方、虐められて側、どちらの子も相手にお浣腸をかけて、
オムツをはめさせて、お漏らししたうんちを処理させるんだ。

 (○_○)そ、そんなことしたら余計に相手が嫌いになって逆効果
じゃないか?

 僕もそう思うけど、先生たちはこれでいいって言うんだ。
 実際、僕も相手は男の子だけど一度経験があるよ。(・。・;)

 ん!…で?…どうだったの?(;¬_¬) (@_@;)

 そりゃあ、その時は死ぬほどイヤだったけど、その後は不思議と
その子と折り合いがついたんだ。
 特別好きになったとかじゃないんだけど相手の子の存在を認めら
れるというか許せるようになったんだなあ。
 これって相手も同じだったと思うよ。

 同じ釜の飯ならぬ同じオムツのうんちってわけなんだ。(^_^;

 うちはとにかく仲良しにだけはこだわるからね、喧嘩はもちろん、
悪口、陰口、嫌がらせ、もちろん無視ってのもダメなんだ。とにか
く相手が嫌がる何をやっても相手に奉仕する罰が与えられるから
ね、どの道仲良くするしかないんだよ。

 お浣腸は極端でもそのお友達の為に毎日花を飾ってあげるとか、
給食用のコースターに刺繍をしてあげるとか、宿題教えてあげると
かね……その時の程度に応じて色んなことをさせられるんだ。

 で、相手もそれに対する心からのお礼の手紙を書かされるんだ。

 最初は、お仕置きだし、お互い仕方なくやってるんだけど、そう
やってお付き合いが始まると、たとえ相手が好きにはならなくても
その存在が疎ましくはなくなるんだ。

 ん?(;¬_¬)
 それにしてもお友だちのオムツ換えなんて……って、言いたいん
だろう。

 でもね、園長先生曰く……
 「人間のやることに汚いなんて事はありません」
 なんだってさ。

**********バイ、バイ、(^ー^)ノ**********

[ 第 2 回 ] 小テストと懺悔室

             [ 第 2 回 ]

******** 小テストと懺悔室 ********

 朝一番のお仕事はお掃除。うちでは朝登校した時と夕方下校する
前の二回もお掃除の時間があるんだ。
 他の学校は一回だけって聞いた時は正直羨ましかったよ。

 で、それが終わると今度はテスト。
 漢字の書き取りと算数の計算問題が二十問ずつ出るんだ。

 元々やったところだし出題範囲も先生が教えてくれるから普通に
勉強していれば問題ないんだけど、人生色々あるじゃないですか。

 どうしても見たいテレビがあったとか、明日、ピアノのレッスン
があるのにまだ満足に弾けてないとかね。

 そんな時はたまに合格点までいかない事もあるけど、たいていは
放課後残されてその分やって帰ればいいだけ。そのくらいではね、
天下のお仕置き小学校(?)、三愛学園じゃお仕置きのうちに入ら
ないんだ。
 
 などと言いつつ、実際には泣いちゃったこともあるけどね。
 (ノ_・。)

 ただ、その次の日も、さらにその次の日もってなっちゃうと……
『僕、し~らない((^。^;)ノ』ってことになっちゃう。

 もちろん全てがお仕置きに直結してる訳じゃないけど、そんな子
が許してもらえる可能性はもの凄く低くなるんだ。

 土曜の午後か日曜に親同伴で呼びつけられて、悲鳴が上がるよう
なお仕置きされてたなんて話、毎月のように誰かから聞かされてた
気がするもの。

 怠け者にはお仕置き。昔は方程式が単純だったんだ。

 もちろん、これで終わりじゃないよ。三愛では、まずお仕置きが
あって、それから、それからなんだよね。事情を聞いてくれるのは
……

 うちでは、まず罰(お仕置き)が先なの。…>_<…

 園長先生の前に引き出された時だって、僕が必死に弁明してたら
(^△^;)
 先生、急に笑いだしちゃって……(⌒-⌒;)

 「あなたみたいな子がいるからお仕置きが先でなきゃいけないの
よ」って言われてしまいました。

 「最初に事情を聞くとね、罰を免れようとしてあることないこと
まくし立てる子がいるの。そして自分のついた嘘がいつしか心の中
で本当の事になっちゃって、やっかいなことになるのよ……」

 「それに罰があるとわかっていればぎりぎり迄努力しようとする
でしょう。それも大事なことだわ。…何より最初のお仕置きが全て
じゃないの。後からもっと厳しくもできるし事情を聞いてフォロー
してあげることもできるでしょう」

 これが園長先生の言い分なんです。

 「あなたには六回の愛を与えます。しっかりお馬さんにつかまっ
てなさい」

 先生は問答無用って感じで宣言するとお尻叩き専用の拘束台に僕
を乗せて半ズボンだけじゃなくパンツまで脱がしちゃうんだ。
 きゃ(/\)

 うちの学校は大人たちが簡単に子供のパンツを脱がすの。
 きっと、修道院のおばちゃんたちストレスが溜まってるんだね。

 園長先生はたっぷりのアルコールを染み込ませた脱脂綿を使って
準備が整った恥ずかしいお尻の山を丹念に拭き清めます。
 きゃ(/\)

 これも三愛のしきたり。表向きは消毒ってことらしいけど、子供
って体温は大人より高いからすうすう感も強くて脅かしには効果的
なんだ。

 「さあ、行きますよ」
 トォーズと呼ばれる平たい革紐鞭が最初は小さく弱く二三回僕の
お尻を叩いているけど、そのうち大きく弧を描いて振り下ろされま
す。

「(ひぃ~~)」

 もちろん、これって文部省さんだって想定していないような露骨
な体罰。でも、お父さんやお母さんに学校でこんな事されたって泣
きついても何もしてくれないんです。

「だって、それは入学前からのお約束だもの。そもそも、あなたが
悪いんでしょうが……」
 なんて言われてチョン……相手にしてもらえないんだ。(-_-#)

 「僕、入学前にそんなこと訊いてないぞ~~」
 なんて言っても後の祭りなんだよ。(`ε´) 

「(ひぃ~~)」

始めから痛いのは分かっていたから歯を食いしばって頑張ったけど

「ひぃ」

 今度はちょこっと声が出た。本当はぶたれているお尻を擦りたい
けど必死に我慢したんだ。
 そんなことして鞭の数が増えたらえらい事だからね。

「い~~~~」

 三回目は本当に痛くて声もでない。ほんのちょっぴりだけど、お
しっこも漏らした。つまり、やっとの思いで耐えたんだ。(>_<)

 三愛の先生たちって、この子がどの程度だったら声を出さずに
耐えられるか、大暴れしないか、ちゃんと加減が分かっていて、
そのぎりぎりでぶってくるの。

 それだけじゃないよ。
 『こいつ、今ぶたれてる事とは別のことで悩んでるな』
 なんてことまで分かっちゃうんだ。
 もの凄い職人技の持ち主なんだから。(>_<)

 僕も二年生になって、入学した頃から比べると随分楽になったと
いうか、お仕置きに慣れたんだね、きっと……
 入学したての頃は、とにかく大男というか大女たちに捕まっての
お仕置きだろう。恐怖のあまりやられる前から本格的にお漏らし
したことだってあるんだ。

 「ひぃ~~痛い」

 「だめえ~~ごめんなさい」

 「いやあ、いやあ、いやあ」

 本当は何言ったのか覚えてないけど、どうせこんなことだろうと
思うんだ。最初はあまりの事に怖くて泣き叫んじゃった。
 本当は黙ってお鞭は受けないといけないんだけど一年生だから
ね、声を出すなって言っても無理なんだ。

 『お尻から血が出たか?』

 ははは(^◇^;)そもそもそんなに強くぶたないもん。お尻がほんの
ちょっと赤くなるだけ。幼い子のお仕置きって上級生のような苦痛
や辱めより脅かしがメインなんだって、『いつも優しい先生が怖い』
って感じてくれれば、それでお仕置きは成功なんだって……
 小田切先生が言ってたよ。(*^_^*)

 だけど低学年の子なんて赤ちゃんと同じようなものだから堪え性
がまったくないだろう、ちょっとしたお仕置きでも最初の頃は大仰
に騒いじゃうんだ。

 もちろん、園長先生はそんなこと百も承知だからお鞭の最中に泣
き喚いても上級生のように責めたりはしないよ。
 この時も……

 「よし、よし、おしまいにしましょう。よくがんばったわね」

 途中で切り上げて、以後は園長先生のお膝で抱っこ。

 「さてさて、今はどんな風にお勉強してるのかしら?おうちでは、
言われた通りにちゃんとお勉強してるのかしら?」

 園長先生はお仕置きが終わると、必ず僕の頭を撫で撫でして、
こんな風に尋ねるんだ。他の先生のときもそうだけど、三愛では
お仕置きの後は必ず抱っこ。これがお決まりなんだ。

 で、僕が……
 「ピアノの発表会が来週の日曜日にあって今は忙しいんだ」って
言うと……

 「そう、だったら来週からは頑張りましょうね」
って、そう言って開放してくれたんだ。

 『ラッキー(*^^)v』
 ってなもんだけど、発表会の翌週は覚えなきゃいけないことが倍
になってひ~ひ~言う羽目になった。(>_<)
 ただ、それからのお仕置きはなかったよ。

 うちの場合、お仕置きとしてはこれでも軽い方なんだよ。ピアノ
練習をやらなきゃならないっていう大義名分があったからね。

 でも、差別もあったんだよね。

 僕たちの中にマンガ家を目指してる子(もちろん子供の夢だけ
ど)がいて、本当は『マンガを描くのに忙しくてお勉強の時間が
とれませんでした』って言いたいんだけど、そんなこと言っても
許されなかったんだ。

 当時の常識としては、ピアノはよくてマンガはダメなんだ。
 どっちも好きでやってるだけ、つまるところ同じ趣味なのにさあ、
おかしいでしょう。
ヾ(゜0゜*)ノ?ヾ(゜0゜*)ノ?

 今でこそ、「マンガ家になりたい」なんて言っても親は驚かない
だろうけど、当時はマンガってとっても低く見られてたからね。
 お母さんに言わせると、「低俗」で「猥雑」で「下品」で「幼稚」
なんだって……僕はとっても面白いと思って友だちから借りて読ん
でたけどね。

 うちの場合は、自分のお小遣いで買ってもお母さんに見つかると
取上げられちゃうからね、家の中には置いとけないんだ。

 そんなわけで……
 『マンガ描いてて勉強時間がなくなりましたあ』((^。^;)ノ
なんて明るく言うのは絶対にNGなんだ。

 つまりそんな子は……『サボってた』『怠けてた』とみなされて
お仕置きされることになるんだ。

 親も先生もこれは同じ意見だよ。マンガ描いてるのは遊んでるの
と同じ、無駄な事してるのと同じだもん。

 だから、そんなことしてた子の運命は悲惨なんだ。
 前にも言ったけど、土曜日や日曜日の午後に親と一緒に呼び出さ
れて、まずは担任の先生からお説教。(-_-#)

 それで済めばいいけど……
 くどくどとしたお説教にじれてしまって……
 「わかったからもういいでしょう」(-_-#)
 なんて、思わず口走ってしまうと……(実際、そう言いたくなる
ほどくどいんだ)

 「先生、もう少しはっきりとした形でこの子に分からせたほうが
良いのかもしれませんね」

 なんてね、それまで部屋の隅で何があってもニコニコ顔でお話を
聞いていた園長先生が腰を上げたら僕たちは大ピンチなんだよ。
キタ━━━━(゚◇゚ )━━━━大魔神!!!!

 「由美子(仮名)ちゃん。向こうのお部屋でこれまでのことをマ
リア様に懺悔しましょうか」
 園長先生が背筋の凍るようなことを言い出すんだ。

 何?これだけ聞いてるとたいしたことじゃないように聞こえる?
要するに懺悔すりゃあいいんだろう?って……

 ははははは(^◇^;)……甘いね(ー_ー;
 それはね、あの部屋に入ったことがないからだよ。

 園長先生の言う向こうの部屋というのは懺悔の為だけに作られた
特別なお部屋のことで、小学生の頃はそこに入るだけでもとっても
怖かったんだ。

 四畳半くらいの小部屋なんだけどね、窓はないし、照明も電気は
なくて蝋燭だけ。
 ゆらゆらと揺れる炎に照らされて、先生方の顔やマリア様の像が
浮かび上がると、もうお化け屋敷状態だもん。低学年の子なんか、
それだけで泣き出しちゃうんだ。

 しかも、そこでは服を脱いで裸になって懺悔しなきゃならない。
男の子も女の子もみんなすっぽんぽんで懺悔するんだ\(^O^)/

 入口は映画館並みの厚い扉で仕切られてるから防音はばっちり。
部屋の中も当時としては珍しく空調がきいてるから快適……

 と、ここまでは問題ないんだけどね。この懺悔のいやらしい処は
まず一回じゃ終わらないってことなんだ。(-_-#)

 「マリア様、私はお家でのお勉強時間にマンガを描いていました。
ごめんなさい。次に過(あやま)ちを犯した時はどんなお仕置きも
受けますから、どうか今回だけはお許しください」

 ま、こんな感じかな……
 たいてい先生が考えたこんな文章を暗記させられて、先生たちや
お父さんお母さん、とにかくその部屋にいる大人たち一人ひとりの
前で膝まづいて懺悔しなきゃいけないんだ。

 最後はマリア様の前でも懺悔する決まりなんだけど…、そこまで
いきつくのが大変なんだ。

 この懺悔は膝まづいて両手を胸の前に組むだけじゃ足りなくて、
一回一回服を脱いで素っ裸にならなきゃいけないんだ。

 一回一回って、ダメだった時にまた服を着るの??どうして??
裸のままじゃいけないんだ。(?_?)エ?

 いけないの。(-。-;)

 どうして??(?_?)エ?

 よく知らないけど、園長先生の説明では『私に隠し事やまやかし
はありません』ってマリア様に伝えるためには服を脱ぐところから
始めなきゃいけないんだってさ。
 とにかく、うちはそういう細かいしきたりにうるさいんだよ。
(-_-#)

 おまけに、やれ「声が小さかった」とか「早口で分からない」と
か「泣きながらじゃだめ」とかね……色んな理由でダメだしされて
五六回はやり直しさせられるんだ。

 すると、もう一度服を着て、最初からだもん。辛いんだよ、コレ。
(;゜∇゜)ぇまた?

 子供だからね、しまいにふて腐れることだってあるだろう`ε´)
 でも、そうすると、十回でも二十回でもやり直しさせられるんだ。
 とにかく完璧にできるまでは一時間でも二時間でも妥協しないで
やらされるんだ。

 僕も一度ヒステリー起こしちゃって、二時間も出てこれなかった
ことがあったもん。

 最後は意識朦朧としてて、自分で何やってるのかわからなかった
くらいだけど、それでも終わると園長先生は僕を抱き上げて……

 「よく頑張ったわね、あなたの気持はマリア様に伝わったわよ」
 っておっしゃったんだ。

 この時は嬉しくてね、おばあちゃんがマリア様に見えたよ(^^ゞ

 これが僕たちのお仕置き基本形。

 規則や約束を破れば必ずお仕置き。そのあと事情を聞いてくれて
最終的な罰が決まるんだけど、最後は、必ずお膝に抱っこされて、
頭をなでなで、ほっぺすりすり、あんよやお手々をもみもみされて
大人たちの体臭をたっぷり嗅がされてから開放されるんだ。(+_+)

 上級生になると、さすがに『僕、もう赤ちゃんじゃないんだぞ!』
って主張した時もあるんだけど……

 「何言ってるの。あなたはまだお父様お母様の赤ちゃん。ここで
は先生の赤ちゃんでもあるのよ。こんな可愛いオチンチンしてて、
大人になったとでも思ったの」

 と訳の分からないことを言われてチョン。(あ、チョンって議論
打ち切りって事だよ)要するにぼく達は六年生でも赤ちゃんなんだ。
(∩.∩)

 それに、そのお膝の上ではちゃんと笑顔を作って見せないと…

 「あら、あら、おかしいわね。まだ反省が足りないのかしら?」

 なんて言われて、お仕置きのやり直しになっちゃうんだ。
 いやはや、お子ちゃまは辛いよ。(ノ_・。)


**********バイ、バイ、(^ー^)ノ*********

超狭軌道 <小>
*)この写真は記事とは関係ありません。

[ 第 3 回 ] 落第点のお仕置き

          [ 第 3 回 ]

 ****** 落第点のお仕置き ******


 え~~っと、何、話してたっけ(゜〇゜;)???

 そうそう、朝の小テストだった。(^^ゞ

 その小テストが終わると、ホームルーム。
 担任の小田切先生は、何とこの小学校に入学した時から卒業する
六年生までずっと変わらなかった。
 
だから先生は、クラスの子一人ひとりの性格や成績はもちろん、
お父さんお母さん、従兄弟やはとこ、伯父さんや叔母さんの事まで
ぜ~~~んぶ知ってるんだ。

 そうそう、第2回で言った懺悔だけじゃなく、ぼく達は何かにつ
けてよく裸にされるからね、先生は僕たちのオチンチンの形や普段
他人には見せない処にある痣なんかまでも、ぜ~~~んぶ知ってる
んだよ。きゃ(/\)

 男の先生だけどね、若いし、結構イケメンだから僕たち男子だけ
じゃなく、女の子たちもみんなみんな大好きなんだ。だから何かと
いうと先生に抱いてもらおうとしてそばによって来るんだ。
 ヽ(*゚∀゚)ノ ヽ(∇ ̄ヽ)三(ノ ̄∇)ノ ☆ヽ(∇⌒*)♪

 五年生六年生になっても先生のお膝に乗って遊ぶ子が沢山いたん
だから。

 その小田切先生は国語と社会の先生だからホームルームの他は
国語と社会の時間にだけ教室にやってくる。他の時間は別のクラス
で授業しているんだ。
 三愛では教科こどに担当の先生がいるし、音楽、図工、家庭科、
体育は子供達の方がその教室へ出かけていって授業を受けるんだ。

 要するに、小学校でありながら一般的な中学校と同じシステム。
 同じなのはそれだけじゃないよ。単元ごとのテストの他に、中間
テストや期末テストなんてのまでがあるんだ。

 おまけに、この中間や期末のテストで合格点まで達しないと……
 やっぱりお仕置き。…>_<…

 とはいえ、さすがに小学一年生からそんなに厳しくしたら性格が
歪んじゃうからね、いきなり手荒なまねはしない。学年が上がるた
びに徐々に厳しくしていくんだ。

 一年生はね、成績に関係なく全員が二年生のお仕置きを見るだけ
でいいんだ。

 で、その二年生は後輩の一年生に見られながらさっき話しただろ
う裸になっての懺悔、あれをやらされるってわけ。

 その二年生はさらに三年生のお仕置きを見学して……
 三年生になると、お馬に乗せられてベルト(トォーズって呼ぶら
しい)で3回から12回くらいむき出しにされたお尻を叩かれる。

 もちろん手加減はするよ。(^_^;)でなきゃ死んじゃうもん。
 僕も三年生の時に中間テストが赤点でお尻丸出しの鞭をもらった
けど、それはそんなに痛くなかったのを覚えてる。6回の罰を受け
たけど必死に我慢して何とか悲鳴をあげずにすんだもん。(^-^)

 ただ、この頃からは何かあるたびに鞭が出てきて本格的なお仕置
きになっていくんだ。
 
で、三年生は四年生のお仕置きの見学と……_〆(・・ )
 その四年生は鞭だけじゃなくお浣腸もやらされるんだ。
 素っ裸で椅子の肘掛を両手で掴みながら床に膝まづいてウンコを
我慢する。

 凄い格好。( ̄O ̄;
 そりゃあ恥ずかしいんだから……

 もう、わかってると思うけど、その四年生は一級上の五年生の子
のお仕置きを見学するんだ。
 五年生になると鞭やお浣腸に加えてお灸まであるからね。
 地獄です。(-_-#)

 『生徒にお灸なんかすえて、よくお父さんやお母さんが黙ってな
いね?』って……

 ははははヽ(^_^;))
 それ逆だよ。お父さんやお母さんは厳しい体罰が我が子のために
なると信じてこの学校に入れるんだ。
 そもそも入学の条件にお仕置きの内容が事細かに書いてあって、
それに同意しないとここへの入学が許可にならないんだ。

 お灸もすえる場所は決まってるから三愛のOG同士よく見せっこ
するんだってさ……その火傷の痕が一部ハイソの世界では一種のス
テータスになってるって噂を聞いたことがあるよ。

 『それじゃあ、最上級生の六年生は?』

 これら三つのお仕置きを一級下の子だけじゃなく全校生徒の前で
やらされるんだ。

 六年生といえばすでに思春期に首を突っ込んでるだろう。身体だ
って変化してるし……だから女の子なんか必死だよ。だってそんな
ことされたらそれこそ超地獄絵図だもん。
(-_-#)(+_+)

 だけど、あんまり六年生がお仕置きされてるのを見たことないん
だよね。

 誰だって生き恥をさらしたくないからね。みんな必死で頑張るん
だろう。先生も応援してくれるから赤点の子は滅多にでない。
 おかげでどの子も成績がグ~ンとアップするって、先生笑ってた
よ。

 そして六年生は成績に関係なく全員が中等部へ行って中学一年生
のお兄さんお姉さんのお仕置きを見学するってわけ。

 ただ、これは口ではうまく語れないほどの超、超、超地獄絵図で
す。
(-_-#)(+_+)…>_<… (×_×) (>_<) (x_x) (>_<")(ノ_・。)

 『じゃあ、高校生は半殺し?』(@_@;)

 まさか、ヤクザ映画じゃあるまいし(^_^;
 うちで一番厳しいのは中一。中二からはあんまり本格的な体罰は
なくなるんだって……

 『どうして?』(゜〇゜;)???

 もともと女の子は思春期前に厳しくしておくとその効果が一生涯
続くって先生たちは信じてるからやっているんで、以後は必要ない
んだってさ。
 それに思春期真っ只中でのお仕置きは性欲と結びつきやすいから
逆に注意しなければならないんだって……

 『じゃあ、男の子は?』(゜〇゜;)???

 女の子と同じかな。男の子も中二以降は自立を目指す教育に切り
替わるから体罰は控えるだって。お仕置きで善悪や行動を制御して
いたら自立はできないでしょう。∈^0^∋
 ただし、男の子は性欲との絡みが薄いから、体育会系では体罰は
まだあるらしいよ。

 『やられたことあるんだ』(◎-◎;)

 そりゃああるよ。三愛に入学して、みんなの前ですっぽんぽんに
ならずに卒業したなんて子なんて聞いたことないないもの。
 どんなに品行方正、成績優秀な子でも先生方が色々画策して罰を
受けるように仕向けちゃうんだ。

 『どうして?』(@_@;)

 だって女の子の世界では一人だけいい子なんて許してもらえない
だろう。一度はみんなの前でウンコして、みんなの前でお灸をすえ
られて、みんなにお股の中を見てもらわなきゃ仲間じゃないんだ。

 『すごい世界なんだ』(○_○)

 外の世界からはそう見えるみたいだけど、僕たちはここしか知ら
ないからね、これが普通で、当たり前なんだよ。

 だいたい、どの先生も普段はとっても優しくて、僕たち甘え放題
だろう。転入してきた子に、まるで幼稚園みたいだなんていわれる
くらいだからね。お仕置きがどんなに厳しくても身の不幸を感じた
ことなんて一度もないんだよ。

 『(○_○)』

 なんだ、信じられないって顔してるね。……でも、ホントだよ。
住めば都って言うじゃないか。(^◇^;)

 その証拠になるかどうか分からないけど……
 僕たちってウンコをトイレで流せないんだ。お浣腸のお仕置きを
する関係で今どのくらいお腹の中にウンコが溜まっているか先生方
が把握しておかないといけないからね。

 流すのは必ず大人たち。学校のトイレが汲み取りの時代は、全員
が自分のおまるを持ってたんだ。

 そのせいかどうか、学校でウンコをして立派なのが出ると、先生
より前に、まず友達に見せて自慢するんだ。\(^^\)三(/ ^^)/
 立派なのが出るってことはしばらくお浣腸のお仕置きを受けてな
い証でもあるからね。みんなに威張れたりもするんだ。(⌒~⌒;)

 『男の子の悪ふざけか……』

 何言ってるの。これって女の子がやることなんだよ。((^。^;)ノ

 汚いなんて思わないよ。みんな幼い頃からのなかよしだからね、
そういうことはあっけらかんとしてるんだ。
 ( ^▽^;)  (^∇^;) (^◇^;) (⌒-⌒;) ヽ(^_^;))

 あと、肝心な授業だけど、世間じゃ学習指導要領なんて難しいも
のがお上から下し置かれてるみたいだけど、僕たちの処ではそんな
の無視。

 そもそも学校に来ても教科書を開いての授業なんてあんまりしな
いんだ。

 国語と算数くらいなもんだよ、他の学校とそんなに違わないのは。
それだって読書感想文の時間とか、和歌の時間なんていう他の学校
にはない時間があって脱線につぐ脱線。肝心な内容、例えば九九の
暗記とかローマ字なんかは宿題ですましちゃうんだ。

 たしか、ローマ字は夏休みの宿題だったし、九九は「3週間後に
テストしますからそれまでに覚えておいてね」なんて言われた気が
する。

 社会や理科になるともっとすごいよ。とにかく先生たちが好きな
事やって時間を潰してるって感じなんだもん。

 社会は町の色んな場所、例えば工場とか農場とか港なんかへ見学
に行ったり、地図を作る下調べに山へ登ったり、駅前でアンケート
調査やったりだとか、県庁に陳情に行くなんてのまでであった。

 とにかくお外での活動が多くて教室に帰ってきても普通に教科書
を広げての授業は五回に一回あるかないかなんだ。

 理科も実験や観察が主体で、コレコレを覚えなさいなんて授業は
ほとんどなかった気がするもん。

 でもね、それでいて教科書にそったテストはちゃんとやるんだよ。
だからその分は常に家で勉強してなきゃならないんだ。(`ε´)

 でも、これっておかしいだろう。教えてもくれないことをテスト
して、あげくに出来が悪いってお仕置きなんだよ。こんな不条理が
世の中にあっていいのかって思うよ。(`ε´)

 それを言うと小田切先生も園長先生も返事は同じなんだ。

 「あっ、そう。ここは昔からそうなの。あなたがそんなに嫌なら、
よその学校へ転校してもいいのよ」
 だってさ。子供を馬鹿にしてるんだ。どうせお前たちはお父さん
やお母さんを説得できないだろうって高をくくってるんだよ。

 ま、そんなハンディはあるけどね……でも、本気になってここを
やめたいと思ったことは一度もないんだ。

 さっき、きついお仕置きのお話ししたから、どんな凄い処だろう
って思ってるかもしれないけど、僕みたいに寂しがりやで甘えん坊
な子にとってここはけっこう暮らしやすい場所なんだ。

 学校の方針でお勉強より仲良しこよしでいることが一番大事な事
って決まってるからね。クラスメイトがみんな優しいんだよ。
 もちろんいじめなんて受けたことないし、困っているとお友達が
みんなで手伝ってくれるしね。自慢にはならないけど図工や家庭科
の提出物の何点かはぼくの作品じゃないんだ。(^^ゞ

 先生だって……給食の時間に嫌いな食べ物があって食べられない
でいるとお膝に乗せて一緒に食べてくれたりするし、ただ寂しいと
いうだけでも職員室に行くと抱いてくれるんだから。

 幼稚園みたいと言われれば『そうかなあ』と思わなくもないんだ。
こんな学校、きっと世界のどこにもないんじゃないかなあ。

 そんなぬるま湯環境で育った子が、健二君から聞かされた一般の
学校に行きたいと思うかい?

 絶対にない。(`ε´)

 お仕置きなんか辛くってもお友達が助けてくれて先生からは毎日
抱っこしてもらえるここがやっぱり一番いいもの。
((( *゚∇゚)爻(゚∇゚* )))


**********バイ、バイ、(^ー^)ノ**********

電車<黄色>
*)この写真は記事とは関係ありません。

[ 第 4 回 ] 三愛のドッヂボール

            [ 第 4 回 ]

******* 三愛のドッヂボール *******


 三愛の授業が特殊だって、さっき言ったけど、体育の授業だって
そうなんだ。

 僕たちの体育ってたいていがダンスなんだ。それも種類は色々で、
クラシックバレイやフォークダンス、日舞まで、何でもダンスって
呼んで体育にしてしまうんだ。

 他の学校で一般的にやっている鉄棒や飛び箱、かけっこ、ボール
遊びなんかもあるにはあるけど五回に一回くらいかな。

 そうそう、ある日先生が珍しく「ドッヂボールをやりましょう」
なんて言うから始めたら、途中で笑い転げちゃったんだ。

 僕たちとしては先生から聞いたルール通りにやったつもりだった
んだけど、どうやら世間でいうドッヂボールとはだいぶ違ってたみ
たいなんだよね……

 だいいち、ぼく達はお友達を虐めてはいけないって日頃から口を
すっぱくして言われてるだろう。お友達にボールをぶつけるなんて
絶対しないんだよ。

 そんなことしたらたちまち村八分にされちゃうもん。

 この時も、内野の子がボールを投げる時は最初に、
 「投げますよ。ちゃんと取って下さいね」
 と言って投げるんだ。

 これって相手の子にぶつけるために投げるわけじゃないよ。その
子が取りやすい山なりのボールを投げるんだけど……

 僕たちって、普段はダンスばっかりやっててスポーツ音痴の子が
ほとんどだろう。そんな玉でも取り損なう子が大勢いるんだ。

 取りそこなった子は外野に出る約束なんだけど、その気持がちょ
っとよそとは違うんだなあ。(^_^)b

 『せっかくボールを投げてくれたのに取れなくて御免なさいね。
投げてくれた人に悪いから外へ出ます』って意味なんだ。

 外野の子も『敵の内野の子にボールをぶつければ、自分が内野に
入れる』っていうルールは知ってるんだよ。知ってるけど、そんな
ことは絶対にしなくて、外野に転がってきたボールは手渡しで敵の
内野に返してあげるんだ。

 「どうぞお使いください」って言ってね。

 もちろん内野の子も、「ありがとう」と言って受け取るんだけど、
その時……

 「ねえ、あなたも内野に入らない」
 って誘うからね、いつまでたっても内野が減らないというわけ。

 そうこうしているうちに試合終了。

 内野の数を数え始めるんだけど、もし、その時内野の数が違って
いたら敵の方から声がかかるんだ。
 「ねえ、ねえ、早く早く、内野に入って」

 つまり、僕たちの常識では、試合はいつも引き分けでなきゃいけ
ないんだよ。

 もちろん、これってヤラセなんかじゃないよ。僕たちとしては、
先生に言われた通りにやったつもりなんだ。でも、僕たちのルール、
つまり三愛のルールでやると自然にこうなっちゃうんだよね。

 僕たちには、先生がおっしゃった『お友だち』が『敵』になると
いう意味がわからなかったんだ。

 体育の大河内先生は外からみえた先生だから頭を抱えてたけど、
側で見ていた園長先生は……
 「いいじゃないですか、うちらしいドッヂボールでしたよ」
 って褒めてくれたんだ。

 高学年になると少しだけ対抗意識も芽生えるけど、それまでは、
『何でもお友だちと一緒にできるようになりたい』『先生に褒めら
れれば嬉しい』って、それだけのスクールライフだったんだ。

 もちろん人間だからね、見栄を張ったりとか嫉妬心で仲違いした
りってのはあるんだけど、先生の権威でそういうのはいけないこと
だって教えられてるから、それで困ったってことはなかったんだ。

 お母さんに聞いたらそんなのを『重石が効いてる』って言うんだ
ってさ。

 そんな先生の重石を高める原動力には二つあって、一つが愛情。
とにかくどの先生も子供たちが抱きついてくるのを嫌がらないから
ね。休み時間になると教室は甘えん坊さんたちの天国。いつも誰か
が先生の首っ玉にしがみついてるよ。(^◇^)

 『先生は優しい大人、いつも抱いてくれる大人』なんだ。

 そして、もう一つがお仕置き。普通じゃ考えられないほど厳しい
らしいけど、僕たちからすると、学校の先生というのはお父さんや
お母さんなんかと同じくらい親しい間柄だからね、叱られても、お
仕置きされても、終わると『ま、仕方がないか』って単純に割り切
れちゃうちゃうんだよ。

 そういえば、クラシックバレイを教えてた神林先生は他の先生と
比べても飛びっきり厳しかった。

 まじめに練習しないと罵声が飛ぶし、ちょっとでもふざけてると
すぐに平手でお尻を叩くし、出来ない子には他の授業を欠席させて
もとにかくできるまでやらせるんだ。

 僕もそうやって居残り練習させられたことが何度もあったんだ。

 バレイといっても別にプロを目指してるわけじゃなし、たしなむ
程度のお遊びなんだから、そんなにむきにならなくても…とは思う
けど、先生にはそんなの関係ないみたいだった。

 おかげでバレイの授業はいつもピリピリムード。

 ただ、みんな子供だからね、『集中して』とか『お行儀よくしな
さい』と言ってもそこには限界があるんだよねえ。(^◇^;)

 あれは五年生の時だったなあ。(-.-;)y-゜゜

 『五年生?この物語の設定ではお前は二年生じゃなかったか?
お前、時々、歳が先に行ってるぞ』

 硬い事言っちゃ嫌だなあ。このお話はあくまで回想なんだから。
それに人の話は最後まで聞きなよ。(`ε´)
 五年生はお姉ちゃんが五年生、僕は二年生の時の話なんだ。

 バレイの授業中、神林先生がおしゃべりが止まらなかった女の子
三人組を昔練習場で使っていた準備室に追放してたら、この三人、
マリア様への懺悔に飽きたんだろうね、古い練習用のバーに乗って
遊んでたんだ。

 「ガシャン、ドスン」

 大きな物音に驚いて神林先生が準備室へ行ったら、うちの馬鹿姉
が壊れた手すりに足首を挟まれて逆さ吊りになってたというわけ。

 本当は三人共マリア像の前に膝まづいて反省してなきゃいけない
んだもん。先生だってそりゃ怒るよね。(⌒~⌒;A

 三人は放課後呼び出されてお仕置きを受けることになったんだけ
ど、中でもうちの姉は三人の中でも首謀者ということで、他の子供
たち以上にキツイお仕置きが科せられる事になって、ちょうどいい
からって、身内の僕たちもお手伝いさせられるはめになったんだ。

 それにしても身内だからって連帯責任はひどいよね。
 本当、えらい迷惑だった。(×_×)

 お仕置き部屋に入る前、牧村先生(姉の担任の先生)からは「お
手伝い、お願いね」なんてやさしい言葉だったけど、部屋に入ると
園長先生や日舞を教えていた樺島先生までもが怖い目で姉達の様子
を見てるからね。

 幼い僕たちにだってこれが大変な事だってわかったんだ。(@_@;)

 お仕置きの先生はいつものように内藤先生。僕たちはいつも『お
仕置きの先生』なんて呼んでたけど本当は教務主任っていうお仕事
なんだって。(^○^)

 その先生がお姉ちゃんたちを前が少し傾斜してるお馬に乗せと、
スカートを捲り上げて、パンツをずらして、大きなお尻がむき出し
になるようにしてから、こう言うんだ。

 「お尻に当たる一回一回の痛みが、お父様やお母様、川野辺先生
(お姉ちゃんの担任の先生)、園長先生、牧村先生、そして何より
マリア様からの愛だということを感じ取って今日はお帰りなさい。
いいですね…………あれ?ご返事は?…………いいですね」

 「……は、はい」

 「では最初はお父様」
 こう言ってから最初の鞭を下ろすんだ。

 「ペタッ」っていう感じかな。乾いた感じの音じゃないんだ。僕
の経験で言うと、最初は電気に痺れたみたいにぶるぶるってするよ
(*^_^*)

 で、それが収まったら、すぐに…
 「お父様、お鞭ありがとうございました。必ずいい子になります」
 って言わなきゃいけないの。

 本心じゃないし、言いたくないけど、言わなきゃこのお仕置きは
終わらないからね。恥ずかしい格好のまま子供たちは感謝の言葉を
述べるってわけなんだ。

 やがて……
 「次は、お母様……」
 という内藤先生の声がして……また、

 「ペタッ」

 二回目は最初よりちょっぴり痛いけど、このくらいならまだ余裕
のはずだよ。

 で、お姉ちゃんは……
 「お母様、お鞭ありがとうございました。必ずいい子になります」

 そして……
 「次は、園長先生……」
 という声になり……

 「ペタッ」

 三回目。この頃からは少しずつ『あ、痛いなあ』って感じるよう
になるんだ。
 そんな時はお馬の首にしっかりとしがみ付いて痛みを逃がすの。
三愛学園のお仕置きって舞台装置は凄いけどSMじゃないからね、
少しでもほかの事で気を紛らわすことができれば耐えられる程度の
痛みしか与えないんだよ。

 「園長先生、お鞭ありがとうございました。必ず……いい子に…
…なります」

 園長先生の時は声が痰が絡んでかすれちゃったからね、もう一度
って言わなきゃいいなあって思ってたけど……やっぱり……

 「もう一度、園長先生に感謝しましょう」
 って内藤先生に言われちゃったんだ。

 そのあたりは内藤先生のさじ加減一つなの。だから申し訳なさそ
うにしていないと、やれ「声が小さかったからもう一度」だとか「心
がこもってないと懺悔の言葉は通じませんよ」なんて言われて散々
やり直しさせられる子もいるんだ。

 これに限らずお仕置きを受けてる時は従順で謙虚にしてないと、
罰がどんどん増えていくからね、気の強い子は大変だよ。

 「園長先生、お鞭ありがとうございました。必ずよい子になりま
す」

 ああ、分かってるだろうけど、これは別にお父さんやお母さん、
園長先生がぶってるわけじゃないんだよ。全部、内藤先生が一人で
ぶってるの。ただ、そのお礼はそれぞれの人に言わなきゃならない
んだ。

 ちょっと変な気もするけど、鞭のお仕置きではこれがうちの普通
の姿、つまりお決まり(規則)ってやつなんだ。

 このあと内藤先生は「川野辺先生」や「牧村先生」の名前をあげ
て、お姉ちゃんたちはお尻に鞭が当たるたびにその人たちの名前で
お礼の言葉を言い続けることになるんだ。

 そして、最後は必ずマリア様。

 「マリア様、お鞭ありがとうございました。必ずよい子になりま
す」
 なんだ。

 だから内藤先生の口から『マリア様』って言葉が出ると、みんな
ほっとするんだよ。

 結局この時はお姉ちゃまたち、大きなお尻をトォーズで六回ずつ
ぶたれたんだ。

 『えっ、十一歳の子だから、そんなに大きいお尻じゃないだろう』
って……

 そんなことないよ。(^◇^;)大人の人たちにとってはお姉ちゃまの
お尻は可愛いお尻なのかもしれないけど、僕たち幼児にとっては。
単に邪魔なほど大きなお尻ってだけなんだもん。

 それはともかく、こんな風に描いちゃうと、何だかとっても残酷
なことをしているように思えるかもしれないけど、鞭は先生たちも
加減してぶつから、お馬さんの首っ玉にしっかりしがみついていれ
ば、たいていは悲鳴をあげずに済むくらいの痛みでしかないんだ。

 それより、このお仕置きは、みんなの見ている前でパンツを脱が
されるだろう、そのことの方がよっぽどショックだったよ。

 実は三愛のお仕置きというのは辱(はずかし)めが目的になって
るものがほとんどなんだ。

 お姉ちゃんも最初の鞭が終わって僕たちを初めて見た時は、もの
すごくショックだったと思うよ。
 一瞬、目が点になってたもん。(x_x)

 そして、しょげ返っているお姉ちゃまたちの前に出てきたのが、
神林先生なんだ。

 「今日のあなたたちにはがっかりしました。もう少し聞き分けの
よい子たちだと思っていたのに残念です。きっと、そのお口とお腹
には何かおしゃべりしてないと痒くて仕方がない、ばい菌がついて
いるのかもしれませんね。……ね、そうなんでしょう?」

 神林先生は三人のお姉ちゃんたちのうつむいた顔を一人ずつ順番
に下から覗き込んだんだけど、三人はただただ首を振るだけで何も
言わなかった。

 というか、言えなかったんだろうね。
 そんな馬鹿な質問には答えられないもん。

 僕にも経験があるけど、こんな時に先生と議論するなんて怖くて
できないんだ。自分たちの方が悪いってこともわかってるし……
 普段は仲のよい友だちのように何でもお話できるやさしい先生も
こんな時は怖い怖い鬼のように見えるんだ。だいたい、体の大きさ
だって、力の強さだって段違いなんだからそれは仕方ないよね。

 『今はただただ嵐の過ぎ去るのを待っている』
 そんな感じかな。

 だから……
 「これから一人ずつお口を洗います」
 なんて言われて、小さな石鹸を口の中に放り込まれ、先生の指が
乱暴に口の中で暴れても、それは必死に我慢するしかなかったんだ。

 そして……
 「やはり、お口の中だけじゃだめね。あなたたちにおしゃべりを
させてる悪魔はきっとお腹の中で暴れてるんでしょうから、お腹の
中も綺麗に洗ってしまわなきゃ、あなたたちのおしゃべり癖は治ら
ないわね」

 先生の言葉は三愛用語なの。一般の言葉に翻訳すると……
 「お浣腸しましょうね」
 って、これだけ。(^_^;)

 当然、お姉ちゃまたちの顔は真っ青、僕にしても『え~~あれ、
やるの~~(^_^;)』って感じだけど、よくも悪しくも僕たちって、
先生方のよい子だろう、勇気のない僕なんてどうする事もできない
んだ。


**********バイ、バイ、(^ー^)ノ**********


ぽっぽ汽車<小>
*)この写真は記事とは関係ありません。

[ 第 5 回 ] 姉のお仕置き

          [ 第 5 回 ]

 ****** 姉のお仕置き ******

 こんな時、他の学校の生徒だったらどうするんだろう。
 泣き叫ぶ?この場から逃げ出す?それとも、必死になって先生に
ごめんなさいする?

 でも、お姉ちゃまたちは何もしなかった。というより、僕たちの
世界では「お仕置きをします」って大人に言われたら、おとなしく
そうするのが子供の務めというか当たり前になっているんだ。

 僕たちは先生からのお仕置きに、悲鳴を上げることも、いやいや
することも許されてないんだ。もちろん、今さら『御免なさい』な
んてしても許してはもらえないしね。

 よい子は大人たちの愛(お仕置き)を素直に受け入れなきゃいけ
ないのよって教わるんだ。

 もちろん、物心ついて間もない頃は僕もたくさんイヤイヤしたよ。
 でもその結果は、『もっともっと沢山の愛をもらうだけだ』って
悟ったんだ。c(>_<。)
 というか、悟らされたんだ。

 お父様もお母様も、三愛の先生たちも、神父様も、僕を取り囲む
大人達はみんなみんな妥協って言葉を知らないからね、子供の方は
『どうしようもないな』って諦めるしか方法がないんだよ。

 昔は自分の考えを言ったり議論を挑んだりする子よりそうやって
諦める子がよい子だったんだ。

 だからお姉ちゃまくらいの歳になるとね、無駄な努力はしなくて
…………

 「はい、先生」

 みんなそう言って自分からベッドに仰向けになるんだ。

 これってね、学校だけじゃないよ。おうちでも同じことなんだ。
 お父さんやお母さんにしてもこんなよい子が嬉しいんだろうね、
よく近所のおばさんに僕たちのお仕置きを公開してた。

 (ほんとだよ。昔は公開処刑(?)なんて珍しくなかったんだから)

 すると、見ていたおばさんたちによく褒められるんだ。
 「まあ、よく仕付けられてるお子さんですこと。感心だわ」
 「うちの子なんか、ちいちゃんと学年は同じなのにお仕置きって
言うと大暴れして毎回大変なんだから」
 「うちもそうよ、それらしい気配を感じるのね。気がついた時は
もう逃げてるの」
 ( ^▽^;)  (^∇^;)  (^◇^;)  (⌒-⌒;) ヽ(^_^;))
 ってね。

 でも、僕はちっとも嬉しくなかった。(`Д´≡`Д´)??

 さて、お姉ちゃまたちだけど、もうこの後は内藤先生や神林先生
の言いなりなんだ。

 「あなたのように我の強い子は、入念に愛を授けてあげなければ
いけないわね。だから、今日は弟さんたちもお呼びしたのよ」

 お姉ちゃんはベッドに仰向けになったまま僕たち二人を見つめた
けど、表情はほとんど変えなかったんだ。
 今さら、取り乱しても仕方がないと思ったんだろうね。

 僕が近所のおばさんたちに代わって言ってあげるよ。
 『まあ偉いわあ。きっとお父様お母様がきちんと躾られるのね。
女の子はこうでなくちゃ。うちの子なんてあんまり暴れるからお股
の中にまでお灸をすえたのよ』
 ってね。(^_^;

 僕はお姉ちゃんの困った顔を見ながら、昔のことを思い出しては
心の中で笑ってたんだ。
 でも、みいちゃんはそうじゃなかったみたいなんだ。

 「ねえ、先生、お姉ちゃま許してあげて……お願い」
 その瞬間、みいちゃんは神林先生の腰に抱きついたんだ。

 「ねえ、お願い、お願い、お姉ちゃんの悪い処は僕が治してあげ
るから……ねえ、許してあげて……お姉ちゃまが死んじゃうから」

 びっくりしたなあ。僕なんてお姉ちゃまのこれからのお仕置きを
想像してむしろ心の中で笑ってたんだよ。同じ日に、同じお母さん
のお腹から生まれてるのに、えらい違いなんだもん。

 もちろん、先生の答えはノーなんだけど……

 「まあ、みいちゃんは優しいのねえ。でも、心配しなくていいの
よ。お仕置きは刑罰や拷問じゃないからそんなにきつい事にはなら
ないわ。死んじゃったりしないわよ」

 神林先生がみいちゃんを抱き上げるとその周りにいた園長先生や
樺島先生も集まってきて……

 「あら、あら、涙なんか流しちゃって、嫌なこと頼んじゃったか
しらね。大丈夫よ。お仕置きでそんな凄いことにはならないから。
おいたをした子が先生方から『めっ』ってされるだけだもん」

 園長先生が言えば、樺島先生だってその涙に濡れたほっぺを突っ
つきながら……

 「まあまあ、あなた、いいお顔してるわね。本物の天使さんね。
あなたみたいな子が三愛にはふさわしいわ……」

 三人の先生はお姉ちゃん達のお仕置きを一時中断してみいちゃん
をあやし始めるから、僕、何だか置いてきぼり食っちゃった感じだ
ったんだ。

 『やめろよバカ。おまえ、そんなことしたら自分だってお仕置き
されるかもしれないんだぞ。だいいち、そんなことしたって、先生
たちがお姉ちゃんを許すはずないだろう』

 僕は最初そんなことを思ってた。
 たぶん僕の方が理性的だとは思うんだけど……
 う~~ん~~やっぱりこれって嫉妬かなあ。(-_-#)

 どのみち僕にはそんな勇気なんて沸いてこないからね。みいちゃ
んってやっぱり偉いと思うよ。(◎-◎;)

 で、それからどうなったかというと……

 ご機嫌斜めのみいちゃんは戦線離脱。
 仕方がないから僕だけお姉ちゃんのお仕置きを手伝ったんだ。

 それなのに、お姉ちゃんも機嫌が悪かった。
 お仕置き中だからね、そこで弟と口喧嘩なんてできないんだろう
けど、刺すような視線で僕を非難するんだ。

 『同じ歳の弟なのに、お前は私をかばってくれないんだ』
 ってね、そんな目をして僕を睨むんだもん。

 『イヤだな、女の嫉妬って……だいたい自分のせいでこうなった
んじゃないか。ここに来たのだって僕が行きたいって言ったんじゃ
ないんだぞ!』
 僕は心の中で叫んでた。

 あっ、そうそう…どんなことをしたかというとね。
 お姉ちゃんが黒い革のベッドの上で両足を上げて開いたらお股の
中にあるお尻の穴に大きなビーカーみたいなものから続くゴムの先
に付いた栓をそこへ押し入れてあげるんだ。

 実際には、ゴムの先についた栓を僕が右手で握り、その上から神
林先生の大きな右手が包み込んで、お姉ちゃまのお尻の穴を目指す
んだけど、操作してたのは全て神林先生なんだ。

 「ほら、また~お尻に力をいれてる。そんなことしてるとお浣腸
の先がお尻の穴に入らないでしょう。あんまりイヤイヤしてると、
別のお仕置きを追加しますよ」(ー。ー;

 お姉ちゃんも今さら抵抗するつもりなんてなかったんだろうけ
ど、あれって緊張するとお尻の穴って締まっちゃうんだ。

 よういやくねじ入れて……
 最後にコックをひねってビーカーの浣腸液をお姉ちゃまのお尻の
穴に流す『開通式』だけは僕一人の仕事だったんだ。

 終わると……

 「弟さんに、ありがとうは?」
 内藤先生に促されて仕方なくって感じだけどお姉ちゃまから…
 「ありがとう」
 ってお礼を言ってもらったんだ。

 何にしても僕は心地よかったけど、それからのお姉ちゃまは地獄
だったみたいだね。

 先生方にオムツをはめてもらい、小さな椅子の前に膝まづいて、
肘掛を両手で持ってウンチを我慢するんだ。
 もちろん、僕だってやられたことあるけど……

 キツイよ~~~

 我慢しなきゃいけない時間というのはその子の年齢や体格、今の
体調やお薬の種類や量になんかによっても細かく違うみたいだけ
ど、だいたい二十分位かな。
 でも、それって気の遠くなるほど長い時間なんだ。

 その間に、『もうダメ』『もうダメ』って何回思ったかしれないも
の。漏らさずに終わった時は『奇跡だ』と思ったよ。

 つまり、普通なら、一定の時間が来るとおトイレ(といっても、
三愛の場合はオマルだけど)を許してもらえるんだけど……
 お姉ちゃんは他の二人がオマルが許されたのにとうとう最後まで
トイレに行かしてもらえなかったんだ。

 きっと、首謀者だから特別な罰なんだろうね。(ノ_・。)

 「いいですか、今日は泣いても叫んでもオマルは許しませんから
ね」

 内藤先生の声。激しく首を振るお姉ちゃまに向かって今度は神林
先生が追い討ちをかけるように冷たく言い放つんだ。

 「あなたのような子は我慢だけでは足りないの。自分のウンチの
冷たさをしっかりお尻でしっかり受け止めて反省なさい。いいです
ね」

 僕のような小心者でも神林先生の声が悪魔の声に聞こえて、思わ
ずその腕に噛り付いてやろうかって思ったほどだったんだ。

 でも、一定時間を過ぎてもお姉ちゃんが頑張り続けているから、
今度は先生たちも少し優しくなって、お姉ちゃんのお腹をさすり始
めた。

 「いつまで我慢してるの。いつまで頑張っても結果は同じよ。…
…さあ、もういいから」
 「……ね、出しちゃいなさい。その方が楽になるでしょう」
 
 「いやあ、だめ、だめ」
 お姉ちゃんは半狂乱のようになって抵抗し続けたんだ。

 そりゃあみんなの見ている前でウンチするのも辛いけどオムツに
お漏らしするのはもっと辛いもんね。

 『意地っ張りだかなあ、お姉ちゃんは…出しちゃえばいいのに』
 僕はそう思ってた。

 でも、お姉ちゃんにあとで訊いたら……
 「あの時は恥なんかかいても出したかったの。とにかく楽になり
たかったけど……でも、身体が言うことをきかなかったのよ」
 ということだった。

 いずれにしろ、先生たちのお腹擦りの効果もあってか、それから
しばらくしてお姉ちゃまは陥落するんだけど、白い練習用のバレイ
タイツがウンチで黒く染みてくるのを見た時は、さすがに、幼い僕
だって引いたね。

お姉ちゃんには申し訳ないけど『ばっちい』って思ったもの。
(-_-#)

 ところが、先生たちはそれが平気なんだよね。
( ^▽^;)(^∇^;)(^◇^;)
 むしろ、どこかそれを喜んでるみたい。みんなで寄ってたかって
お姉ちゃまの汚れたオムツを剥ぎ取ると、お股の中を蒸しタオルで
綺麗にしてから新しいオムツを穿かせてくれたんだ。

 もち、お姉ちゃんの方はその間ずっと鼻をならして泣いてたけど
……

 というわけで、お姉ちゃんたちの学校でのお仕置きは終わったん
だけど、これでお姉ちゃまへのお仕置きがすべて終わったわけじゃ
ないんだ。

 三人のお姉ちゃんたちにはお手紙が渡されて、おうちでもお父様
お母様からお仕置きを受けなきゃならないんだ。
 つまり、お仕置きの宿題。

 渡されたお手紙には学校でどんな悪さをしたか、どんなお仕置き
を受けたか、そして家庭ではこういうお仕置きをしてくださいって
書いてあるんだ。
 そうそう、お仕置きの様子を写した写真まで添えてあるんだよ。

 お手紙には、ご家庭でお灸のお仕置きをしてくださいって書いて
ある事が多い。今の子は艾を直に肌に乗せて火をつけられたなんて
経験がないだろうから、その凄さが分からないだろうけど、そんな
お手紙をもらった日はどこをどうやって帰ったのにか覚えていない
くらいのショックなんだ。(ノ_・。)

 おまけに次の日の朝は、ちゃんと宿題をやってきたか園長先生が
チェックするからね。園長室でまた下半身をすっぽんぽんにして親
にやってもらったお灸の痕を先生に見せなきゃならなきゃならな
い。三愛のお仕置きは徹底してるんだ。(ノ_・。)

 この後は園長先生のお膝で良い子良い子してもらっておしまい。

 こんな先生とのラブラブをたまたま目にしたから、健二君はここ
がまるで幼稚園みたいだって言うんだろうね。だけど、これは僕達
にすればお仕置きを受けた当たり前の報酬なんだよ。

 僕たちとって先生というのは、大きくて、優しくて、いつもよし
よししてくれる人のことなんだ。それはお仕置きされたからって変
わったりしないけど、いつも僕たちを愛しているという証は必要な
んだ。

 『まるで赤ちゃんみたいな教育で大丈夫か?』って心配する人も
いるみたいだけど、僕たちの先輩もお父様やお母様に可愛がられ、
先生に愛されてここを巣立ったけど、自立できなかったなんて子は
一人もいないみたいだもの。

 もちろん、当時のお灸は千年灸なんかじゃないから飛び切り熱い
し痕だって残ってるけど、女の子たちなんかお風呂に入るとお互い
のお尻についたお灸の痕を見せ合ってははしゃいでるくらいなんだ
から影響ないんじゃないかなあ……
ヽ(∇ ̄ヽ)三(ノ ̄∇)ノ\(^^\)三(/ ^^)/((( *゚∇゚)爻(゚∇゚* )))
 ほんとだよ。(*^^)v

 ぼく達はみんな三愛の子、お尻に灸痕があるのが当たり前の子、
でもみんな仲良しのお友だち、それでいいと思ってるんだよ。
(^△^;)   ( ^▽^;)    (^∇^;)    (^◇^;)
(⌒-⌒;) ヽ(^_^;)) ((^。^;)ノ (⌒~⌒;A

*********バイバイ、またね**********

<登場人物>

【おうちの人たち】

僕(小2)……ちいちゃん
これといって才能はないが、長男だから何かと優遇されている
  幸せ者

弟(小2)……みいちゃん
僕よりちょっぴり気弱だけど、理数系に強く、感受性も豊か。
  とっても可愛い顔をしているからみんなに好かれている。

姉(小5)……お姉ちゃん
近所ではメジラと呼ばれ恐れられている乱暴者。姉御肌で体
   育会系。茜ちゃんとも呼ばれている。

従姉妹(中1)…セイちゃん
事情があってうちで預かっているけど、清楚で上品、頭もいい。
  僕はマリア様みたいに思っている。清美お姉さん。

お父さん(質屋店主)
    東洋哲学と書道が生きがい。お金にならない事ばかりして
    暮らしている道楽者。お母さんには頭が上がらない。

お母さん(お父さんの奥さん)
   怒ると信じられないほど怖いけど普段は優しい一家の大黒柱

おばあちゃん(お父さんのお母さん)
    近所におじいちゃんと住んでいる。お姉ちゃんにはなぜか
    やたら厳しい。メジラお姉ちゃんの天敵。お灸マニア。

ハナさん(お手伝いさん)
家事がまったくできないお母さんに代って我が家で主婦を
    しているおばあちゃん

【三愛学園の先生たち】

担任/小田切先生(僕たちの担任、国語と社会を教えてる)

体育/大河内先生(お外の授業と保健)

体育/神林先生(バレイ)

体育/樺島先生(日舞)

理科/丸山先生

音楽/仁科先生(合唱)

音楽/小林先生(ピアノ)

姉の担任/牧村先生

バスターミナルの先生たち
 シスター天野(老婦人)/ バスターミナルで生徒の誘導
 高宮先生(若い先生) / バスに一緒に乗り込んで点呼

Appendix

このブログについて

tutomukurakawa

Author:tutomukurakawa
子供時代の『お仕置き』をめぐる
エッセーや小説、もろもろの雑文
を置いておくために創りました。
他に適当な分野がないので、
「R18」に置いてはいますが、
扇情的な表現は苦手なので、
そのむきで期待される方には
がっかりなブログだと思います。

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