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<実録>お仕置きとしてのお灸 ~ ケース2 ~

<実録>お仕置きとしてのお灸

<ケース2>
 ケース1は中一の子でしたが、これ以上年齢が上の子がお灸をすえ
られてるところは見たことがありません。
 何しろ銭湯の女湯に小五の男の子が混じっていても誰も注意しない
時代ですからね、今からみればいろんな意味で自由な時代でしたが、
それなりに親にも分別がありますから、それから先はさすがにヤバい
と考えて用心していたのでしょう。
 ただ、そうやって上はダメでも下の年齢はというと、これにはほと
んど制限がありませんでした。ですから幼稚園児のお仕置きヤイトと
いうのは結構見物させていただきました。
 そんな中で、今でも一番鮮明に覚えているのは、やはり恵美ちゃん
事件でしょうかね……
 頃は五月、これもケース1と同じように友達と遊んでいるさなか、
きっかけは偶然だったんです。
 当時、近所に木造アパートがあったんですが、そこの裏庭は子ども
たちの格好の遊び場になっていました。
 道路でチャンバラやってて親たちから『危ない』と言われこちらへ
移ってきた直後です。
 幼い子のけたたましい鳴き声がしますから、男の子ばかり四五人が
そこへ行ってみると、震源地はアパート一階の窓。そこの窓は低くて
小二のガキでも容易によじ登れるくらいの高さでしたから、さっそく
みんなチャレンジします。僕もその一人でした。
 すると、そこにはちょっぴり衝撃的な光景が……
 よじ登ったはいいが最初は全員何も言いませんでした。
 「あら、いっぱい来たのね」
 最初に口をきいたのはその子のお母さん。何でも看護婦さんなんだ
そうですが、お父さんはいません。母一人子一人の母子家庭だったの
です。
 その一人娘の恵美ちゃんはこの時四、五歳ぐらいでしたか、普段は
とっても明るい子で、この庭でも近所のお姉さんたちと一緒に遊んで
いましたからよく知っています。
 でも、その時の様子はちょっと異常だったのです。
 仰向け大の字でお母さんに押さえつけられ下半身素っ裸でしたから。
 当然、可愛いワレメなんかもばっちり見えていますが、お母さんは
それを気にしている様子はありませんでした。
 そればかりか……
 「これから、恵美ちゃん、おいたをたくさんしたから、お灸をすえ
られるのよ。あなたたちも悪戯ばっかりしているとどうなるかわかる
から、見ていきなさいな」
 と、娘のお仕置きを見ていくよう僕たちに勧めたのです。
 お母さんの手には、この時すでに火のついたお線香が……
 「いやあ~~~ごめんなさいするから~~~」
 恵美ちゃんは僕たちがやってくる前からも必死の懇願を繰り返して
いましたが……
 「だめよ、恵美、ごめんなさいは聞き飽きました。あなたにはもう
一度アッツイのをしないとわからないんだから……さあ、いつまでも
ギャーギャー泣かないの。いつまでそうやって泣いてても今度という
今度は許しませんからね」
 お母さんは完全にやる気ですから、悪ガキたちにとってもそりゃあ
ショックでした。
 実際、悪ガキたちのほとんどにお灸の経験がありますから、それが
いかに熱いか実感があります。
 所詮は他人事と冷ややかに見てもいられませんでした。
 そして、小さなヴィーナス丘(恥丘)に、これまた小さな艾が乗せ
られ、脅しじゃないことが始まります。
 「ぎゃあ~~~~」
 火が回ると恵美ちゃんのボルテージがさらに一段とヒートアップ。
 「………………」
 その間、悪ガキたちの中からは誰一人声がでませんでした。
 それって、他人の不幸を面白がってというんじゃありません。鬼気
迫るお母さんの迫力に見入ってた、そんな感じだったのです。
 すえられたのは自分じゃないし、艾だって小さくて、お線香の頭と
たいした違いがありません。火をつけたらすぐ終わってしまう程度の
ものなんですが、それでも幼い子たちにしてみたら地獄の断末魔って
感じで、あれで六つもすえられちゃいましたか、終わると恵美ちゃん
はぐったりです。
 普段ならここぞとばかり囃し立てたりする悪ガキたちなんですが、
この時ばかりは固唾をのんで見守って最後まで声が出ませんでした。
もともと仲の良い親子ですからね、その意味でもショックだったんで
しょう。
 今、親がやったら児童相談所ですかね。(笑)
 でも……
 この時は招かれざるお客の乱入で思わぬ公開処刑となりましたが、
普段の生活でも親たちは、人の目のない処を選んで子供を連れ込み、
子供が泣こうがわめこうがいっこうにお構いなしにお仕置き、なんて
こと、珍しくなかったんです。
 べつに恵美ちゃんちだけが特別ということではありませんでした。
 『あそこは子供を甘やかし過ぎてる』なんて批判されてる我が家に
おいてさえ、そんなことが何度もありましたから。
 親だって人間ですからね、積もり積もったうっぷんがその瞬間一気
に子供へ向く時だって、そりゃあありますけど、昔はお仕置きという
親がガス抜きするための大義名分がありましたからね、逆に、あまり
大きな事件には発展しなかったみたいです。
 今は核家族の時代(私は周囲の人たちとの関係が希薄なので孤家族
と呼んでいますが)親身になって相談できる人にも恵まれてませんし、
何より今の人は全ての事に対して生真面目にものを考え過ぎるような
気がして…それがかえって親子の溝を深めているように感じるんです。
 『子供は大人のおもちゃ。でも、おもちゃだからこそ愛されもする
し、育ててももらえる。これが何一つとっても逐一議論しなきゃなら
ない難しい相手だったとしたら、あなたはその子を愛せますか?』
 こんなこと言うと、今の世の中、白い目で見る人も多いでしょうが、
これは親の本音だと思いますよ。
 愛されて育つ子供は、お仕置きの理由づけに多少の無理があっても
親についていきます。逆に、どんな立派な理屈で説得されても、親が
自説に酔っているだけなら、子供の心は空虚なままでしょう。
 お仕置きの効果は親が怒っていたという事実だけ。理屈なんてない
のかもしれませんが、沸騰しているやかんにほんのちょっと指を触れ
させて『これは熱いんだよ』と実感させる。
 お仕置きの役割は、こういうことだと思うんです。

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[C38] 昭和の昔は

昭和の昔は四国のわたしにとってヤイトでした。お灸と言われると治療に近くヤイトと言われると恐怖でした。
でも悪さをしたりおねしょだったり 虫がおこすことでヤイトを据えると虫が治まり治ると言われて何でもヤイトでした。
痕も背中や腰に7mmぐらいの痕が何か所かと尾てい骨の上には縦に2つ少し大きな痕ですが、、、、、
私は熱くて痛いので嫌でしたが、私のために母や叔母に近所のおばさんにと色んな人が据えてくれました。
  • 2020-05-19 12:06
  • nao
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tutomukurakawa

Author:tutomukurakawa
子供時代の『お仕置き』をめぐる
エッセーや小説、もろもろの雑文
を置いておくために創りました。
他に適当な分野がないので、
「R18」に置いてはいますが、
扇情的な表現は苦手なので、
そのむきで期待される方には
がっかりなブログだと思います。

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