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小暮男爵 <第一章> §16 / 瑞穂お姉様のお仕置き /

小暮男爵 / 第一章

<<目次>>
§1 旅立ち*§11二人のお仕置き②
§2 お仕置き誓約書   * §12 ランチタイムの話題
§3 赤ちゃん卒業?   * §13 お父様の来校
§4 勉強椅子       * §14 お仕置き部屋への侵入
§5 朝のお浣腸     * §15 お股へのお灸
§6 朝の出来事     * §16 瑞穂お姉様のお仕置き
§7 登校          * §17 明君のお仕置き
§8 桃源郷にて      * §18 天使たちのドッヂボール
§9 桃源郷からの帰還 * §19 社子春たちのお仕置き
§10二人のお仕置き① * §20 六年生へのお仕置き


**<< §16 >>**/瑞穂お姉様のお仕置き/**

 瑞穂お姉様のお父様は進藤高志さんとおっしゃる実業家。今は
経営の大半を息子さんが受け継いでいらっしゃいますが、戦前は
関東一円に数多くの軍需工場を持つ社長さんだったんだそうです。

 もちろん戦前のご様子など私は知りませんが、こちらでは縞の
三つ揃えにスエードのハットを被った姿でよくお目にかかります。
家に遊びに行くと、いつも油絵を描いてらっしゃるか、ピアノを
弾いてらっしゃるかしていて多趣味な方でもあります。

 もちろん、子供は大好きで、ご自宅の居間でお見かけする時は
誰かしら子どもたちがその膝の上に乗って遊んでいました。
 私が遊びに行った際、当時三歳だった弘治君という男の子が、
お膝の上でお漏らしをしてしまいましたが、お父様はまるで何事
もなかったかのように顔色一つお変えになりませんでした。

 そうした愛された兄弟(姉妹)の中でも、瑞穂お姉様のことは
特に可愛がっていられたと人伝えに聞いたことがあります。瑞穂
お姉様は明るく頭もよくて、難しい話題にもお父様のお話相手が
務まる子だと評判だったのです。

 ただ、そんな甘い関係もこの場では封印しなければなりません。

 進藤のお父様は、あられもない格好のお姉様を間近に見ながら
揺らめく百目蝋燭の炎から太くて長いお線香に火を移して真鍮製
のお線香たてにこれを立てます。

 百目蝋燭というのは、江戸時代芝居小屋の照明に使われていた
特大の蝋燭で、瑞穂お姉様の周りを照らすくらいなら四方に立て
るだけで十分な明るさがあります。

 その蝋燭の怪しい光に照らされてお父様の顔は普段見る柔和な
お顔とは違い、厳しく引き締まっておられました。

 「恥ずかしい?」

 進藤のお父様に尋ねられた瞬間、お姉様の生唾を飲む様子が、
こちらからも垣間見えます。

 普段見ることのない百目蝋燭の大きな炎の揺らめきとその光を
照り返して鈍く光る真鍮製の大きな線香たて。そのお線香たてに
立っているお線香も特大ですから、その香りがすでに部屋全体に
たなびいています。

 私たちよりもう少し以前の子なら、お灸も沢山据えられていた
でしょうからこうした雰囲気にも場慣れしていたかもしれません。
でも、私たちにとってここはもう完全に異空間。
 普段活発な瑞穂お姉様の目が泳いでいたとしても不思議なこと
ではありませんでした。

 「…………」
 それは緊張しているのでしょうか、自らの誇りを失いたくない
と意地を張っているのでしょうか、お姉様は天井を見つめたまま
何も答えません。

 「私は『恥ずかしいのか?』と尋ねているのに答えてくれない
のかね」
 お父様の問いかけがお姉様を正気に戻したみたいでした。

 「あっ、はい、恥ずかしいです」
 お姉様は慌てて答えます。

 勿論そんなことわかりきっていますが、進藤のお父様に限らず
お父様たちって、自ら惨めな姿にしておきながら、子どもたちに
『恥ずかしいか?』と問いかけます。

 そして、その時のお父様の返答はたいていこうでした。
 「仕方ないな、お仕置きなんだから我慢しなさい……お父さん、
お前にわざとこんな格好をさせてるんだ。……お前が、よ~~く
反省できるようにね。……わかるだろう?」

 「はい、ごめんなさい」
 お姉様は嗚咽交じりの小さな声で答えます。

 「いいかい瑞穂。なぜお前がこんな格好をしなければならなく
なったか、わかってるだろう?」

 「私が……二階の窓から傘を差して飛び降りたから……です」
 お姉様が自信なさげに答えると……

 「確かにそれもあるけど……それについては、栗山先生が処置
してくださったから、まだいいとして……私たちが問題にしてる
のはね、実はそのことだけじゃないだ」

 「えっ?どういうこと?…………」
 お姉様の小さな声には意外というに思いが込められています。

 「君がメリーポピンズを始めた時に、どうして遥ちゃんたちも
誘ってあげなかったのかなってことさ」

 「どうしてって……それは…………」
 お姉様は少し考えてから……
 「だって、あんまりいいことじゃないし、誘ったら悪いかなと
思って……」

 「じゃあ、明君が真似した時は何で止めなかったの?」

 「えっ……それは…………」

 「そうじゃないでしょう。そんな事で遥ちゃんに声をかけたら
バカにされるんじゃないかって、心配したんじゃないの?」

 「えっ…………」
 お姉様は答えませんでしたが、どうやら図星のようでした。

 瑞穂お姉様とうちの遥お姉様はお互いライバル。たった六人の
中ですが、二人は勉強でも図工でも音楽でも、とにかくどんな事
でも張り合っていました。

 「図星みたいだね。いいかい、いつも言ってるように、クラス
のお友だちとは誰とでも仲良しでなきゃいけないんだ。それが、
うちのルールだろう。仲間外れはよくないな。特に、お前は級長
さんじゃないか。たった六人でも君はみんなのリーダーなんだよ」

 「キュウチョウ?」

 「そうか、今は学級委員って呼ぶんだっけ……でも同じだろう?
君はクラスを代表して色んな行事をこなす立場にあるんだから、
いつもクラスがまとまるように気を配ってなきゃいけないのに、
それが自分から悪さを始めたり仲間はずれの子を作ったりしたん
だから……これって、いいわけないよね」

 「でも、あれは遊びだから……遥ちゃんはやらないと思って」

 「遊び?でも、声を掛けてみなけりゃわからないじゃないか。
『たとえ、悪戯をする時でもみんなで一緒にやりましょう』って、
教えなかったかい?」

 「……はい、お父様から聞きました」
 弱弱しい声が聞こえます。瑞穂お姉様がこんな声を出すなんて
私の知りうる限り初めです。

 「これは他のお父さんたちも同じ考えのはずだから、他の家の
子だってその子のお父さんからそう教わってるはずだよ」
 確かに私も小暮のお父様によく言われていました。

 「……はい、わかります」

 「ここでは、悪戯することより友だちを仲間はずれにすること
の方が罪が重いんだ」

 「…………」
 お姉様はその教えにあらためて気がついたみたいでした。

 「みんなで悪さをしてもそれはみんなで罰を受ければいいんだ。
簡単に償える。お尻が痛いだけだもん。でも、お友だちを傷つけ
てしまうと、その償いはそんなに簡単なことじゃ終わらないんだ」

 私たちの学校では、クラスに生徒が六人しかいません。でも、
六人しかいないからこそ、その六人は、誰もが大親友でなければ
ならないのでした。

 「それに、たとえ瑞穂が勝手に始めたことでも、他の子にすれ
ば、級長さんがやってるんなら一緒にやってみようと思うんじゃ
ないのかな」

 「……それは……」

 「それとも、その子たちは私が誘ったんじゃない勝手に始めた
んだから自分には責任がないって言うつもりかい?」

 「えっ…だって、そんなこと誰だって、悪いことだと分かって
るはずだから……」

 「そうかな?お父さんそうは思わないよ。級長さんがやってる
ってことは、他の子がやってるのとは同じにはならないんだよ。
ほかの子すれば『級長さんがやってるんなら大丈夫だろう』って
思っちゃうもの」

 「それは……」
 瑞穂お姉様は絶句します。きっと、色々言いたいことはあった
でしょうが、それ以上は言えませんでした。

 「お父さんも、お前にこんな格好をさせたくはなかったけど、
やってしまった罪の重さを考えると仕方がないと思ってるんだ。
しかも今回は、小暮のお父様が『お嬢さんだけお仕置きするのは
酷ですから、全員に同じお仕置きにしましょう』とおっしゃって
くださったからこうなったんだ。本来なら、お前が他の子と同じ
お仕置きというのはあり得ないんだよ」

 「ふう……」
 お姉様から思わずため息が漏れます。
 それはがっかりという顔でした。

 これがお姉様のどういう気持の表れだったのかは知りませんが、
進藤のお父様にとってその顔つきは、あまり良い印象ではありま
せんでした。

 「みんな平等って良いことのように聞こえるかもしれないけど
……でも、そうなると……お前に与えられる罰は、むしろ軽いと
言えるかもしれないな」
 お父様はそう言ってお姉様の顔色を窺います。
 そして、こう続けるのでした。

 「……そこでだ、今回は、ほかのお父様たちとのお話合いで、
会陰と大淫唇に一回ずつ、合計三箇所すえる予定にしてたんだが
……お前の場合はこんなバカな遊びを最初に始めた張本人だし、
クラス委員でもあるわけだから……お仕置きが他の子と一緒じゃ
お前だって肩身が狭いだろうから……」

 お父様はこう言って再びお姉様の顔色を窺います。
 そして、最後に進藤のお父様はこう宣言するのでした。

 「……今回、ほかの子は各箇所一回ずつだが、お前の場合は、
各箇所三回ずつ私が直接据えてやる。……それでいいな」

 これには瑞穂お姉様もびっくりでした。
 思わず、起き上がろうとしますが、それは先生に阻まれてしま
います。

 一回でもショックなお灸を三回ですからね、それって当然なの
かもしれません。

 「いや、だめよ。だめ。ちょっと待って……そんなことしたら、
私、本当に死んじゃうもん。そしたら化けてでてやるんだからね」

 この期に及んで瑞穂お姉様は強気に出ます。これまでは、猫を
被ってたんでしょうか。

 どうにもならないほど体を押さえ込まれたこの恥ずかしい姿勢
のままオカッパ頭を左右に振って叫びます。
 顔は真っ赤、もちろん本気で自分の身体のことを心配していた
のでした。

 「大仰だなあ、お前は何でも大仰に考えるからいけない。……
お父さんが大丈夫と言えば大丈夫だよ」
 進藤のお父様は軽くあしらいますが……

 「だめえ~~~そんなことしたら、私、お嫁にいけないもん」
 
必死に起き上がろうとして頭だけこちらを向いたお姉様の目に
はすでに涙が光っていました。

 きっと怖かったんだと思います。必死だったんでしょう。
 そりゃそうです。こんな姿でいるだけでも超恥ずかしいのに、
これから、女の子にとって一番大事な処へお線香の火が近づいて
来るというんですから、そりゃあ誰にしたってたまったもんじゃ
ありません。

 でも、そんな親子喧嘩の様子を見守るお父様たちはというと、
落ち着き払って事の成り行きを見つめています。あたふたとして
いる人など一人もいませんでした。

 恥ずかしいお股へのお灸は、何もこれが初めての試みではあり
ません。ここでは女の子が成長するたびにお灸が据えられます。
 お灸のお仕置きはいわば成長の証しであり、通過儀礼みたいな
もの。据える場所も据える艾の大きさもあらかじめ決まっていて、
痕もほとんど目立ちませんでした。

 大事なことは皮膚を焼くことではなく、全員で恥ずかしい思い
を共有すること。そんな体験を持つことがお父様たちにとっては
大事なことだったみたいです。

 「大丈夫だよ。心配しなくて……お父さんがそんな危ないこと
ミホ(瑞穂)ちゃんにすると思うかい。据える処はどこも皮膚の
上だからね、熱いのは熱いけどお尻に据えられるのと同じ熱さだ
から……」

 「でも、三回……据えるんでしょう」

 「それはそうだけど、艾が小さいからね、すぐに消えるし痕も
目立たない。死んじゃうだの。お嫁にいけないだのって心配する
ことじゃないよ。現にここの卒業生はほとんどがこのお仕置きの
経験者だけど、みんな元気に働いてるし、お嫁に行って赤ちゃん
だってちゃんと産んでるもの」

 「そう……なんだ……」
 瑞穂お姉様はお父様の説得に安心したのか、それとも単に首が
疲れただけなのか、元の姿勢に戻ります。

 「さあ、始めるよ。いつまでもこんな格好でいたら、その方が
よっぽど恥ずかしいだろう。風邪ひかないうちにさっさと終わら
せなきゃね」

 お父様に言われて最後は瑞穂お姉様も観念したみたいでした。

 最後に、お父様が自ら猿轡を瑞穂お姉様の口にくわえさせたの
ですが、それには姉様も抵抗する素振りをみせませんでした。

 ただ、それが終わると、瑞穂お姉様の身体はさらに厳しく拘束
されることになります。
 最後になって他の家の家庭教師の先生たちも瑞穂お姉様の体を
押さえにかかったのです。

 左右の足を押さえるのに一人ずつ追加され、目隠しがなされ、
お腹にも一人別の人が乗ります。

 幼い女の子一人にいったい何人の大人が必要なんだと思いたく
なりますが、全ては安全を考慮してのこと。そして何より、瑞穂
お姉様が『今日ここにお灸を据えられたんだ』と心に刻むための
これもお父様たちの演出だったのです。

 実際、施灸自体は蚊に刺されたほどにしか熱くありません。
 でもそれを印象深くドラマチックにしてお仕置きの効果を上げ
るのがここでの先生たちのお仕事だったのでした。

 そのため進藤のお父様は見ている私たちに、これでもかという
ほど瑞穂お姉様のアソコを広げて見せてくれました。

 大淫唇や会陰だけではありません。小陰唇も膣前庭も尿道口も、
もちろんクリトリスや膣口、お尻の穴まで、瑞穂お姉様の陰部は
あますところなく外の風に当たることになります。

 そうしておいて約束の場所に艾が置かれます。

 たしかに、それは小さなもの。大きな胡麻くらいでしょうか。
私にはその程度にしか見えないほど小さなものだったのですが、
でも、こうやって大勢でがんじがらめに身体を拘束され、猿轡や
アイマスクまでされて、普段なら外には出ない場所を全て全開に
している今のお姉様に、乗せられた艾がどんな大きさだったか、
なんて分かりっこありませんでした。

 驚異、恐怖、焦燥で気が遠くなりかけたかもしれません。
 その思いを進藤のお父様が現実へ引き寄せます。

 「それじゃあ、すえるからね」

 お姉様が必死に暴れる……いえ、暴れようとして押さえつけら
れてるさなか、艾に火が燃え移ります。

 「うっっっっっっっっ」

 会陰へのそれは一瞬で終わりましたが、膨らみのある肉球には
すぐに次の使者がやってきます。

 「うっっっっっっっっ」

 「うっっっっっっっっ」

 三火の施灸が終わり、他の子なら、これで終了のはずですが、
お姉様の場合はさらに六回の試練が続きます。

 「うっっっっっっっっ」
 「うっっっっっっっっ」
 「うっっっっっっっっ」
 「うっっっっっっっっ」
 「うっっっっっっっっ」
 「うっっっっっっっっ」

 猿轡からうめき声が漏れ、首を振るたびに脂汗が畳に飛び散り
ます。でも、どうにかこうにか約束は守られました。
 お姉様は取り乱すことなく、お父様も必要以上のことはなさい
ませんでした。

 結果、お姉様には黒い点が三箇所残りましたが、それって他の
施灸箇所から見れば、まだまだ小さなもの。それに火傷が治って
皮膚の色が戻ってくれば恐らく見分けもつかなくなるでしょう。

 ただ、その黒い点を見て私だけは興奮しています。瑞穂お姉様
のお仕置きが終わっても自分の胸が脈打っているのがはっきりと
わかりました。

 『私も、ああなるんだわ』
 普段、先の事にはあまり頓着しない私もこの時ばかりはさすが
に身が引き締まります。
 だって、このお仕置き。ここにいる限りは私もいずれ受ける事
になるのですから。

 ただ、それはそれとして、お姉様の痴態を見ていた私の体には
ある変化が起きていました。お臍の奥底からは何だかドロドロと
したものが湧き出して来るのです。
 お臍の下の方で湧き出したそれは、やがて電気となってお腹へ
胸へと登っていき、やがて、顎へ、顎の骨、歯根、歯茎、最後は
前歯の先から出て行きましたが、その電気が立ち去る瞬間に一言。

 『私もやられてみたい』
 脳裏に不思議なメッセージを残して立ち去ったのでした。

 全ての戒めが解かれて自由になった瑞穂お姉様は憔悴しきって
いますが、なぜでしょうか、お仕置きを受けていないはずの私の
方がまだ興奮しています。
 私は、そんな瑞穂お姉様に自分自身を重ねて憧れてしまうので
した。

 「ふうっ」

 お姉様の大事な処が隠れてしまった瞬間、深呼吸と共に大きな
ため息がでます。

 最初から強烈なお仕置きを見学するはめになった私でしたが、
次は、別の意味で、私にとってはもっともっと強烈なものを目撃
することになるのでした。

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tutomukurakawa

Author:tutomukurakawa
子供時代の『お仕置き』をめぐる
エッセーや小説、もろもろの雑文
を置いておくために創りました。
他に適当な分野がないので、
「R18」に置いてはいますが、
扇情的な表現は苦手なので、
そのむきで期待される方には
がっかりなブログだと思います。

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