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St.Mary学園の憂鬱 ~番外編~

          St.Mary学園の憂鬱
                 ~番外編~

         <<夏休み地獄編>>①

*********** 登場人物 **********

14歳:A3グループ(素行及び英国数全てが落第点の生徒)
 合沢千穂(あいざわちほ)  /たわし頭、体育会系 
 佐竹幸恵(さたけゆきえ)  /ワカメカット、優柔不断 
 南条静香(なんじょうしずか)/モヒカン、芸術家系 

 若林先生/寮母    大隅先生/英語  小泉先生/数学
 桜井先生/医務担当 柏木先生/国語  広兼先生/神父様

***************************

<リフォームスクールの一日/事情説明>

 A3グループともなると学期末の三者面談でも『意外』という
顔をする子はいなかった。
 A3グループなんていうと優秀な子の集まりのようだが、実は
まったくの逆。

 とにかく、素行が悪いうえに3教科全部が赤点だなんて子は、
ある意味自分のことを悟っているから、教師に通知表を開示され
ても……
 『あっ、そう』
 という感想しかない。

 むしろ、これで親がこの学校のことを諦めてくれたらと思って
いるのだが、親は親で、『St. Mary 学園』のブランド力に対する
未練やら、高い入学金や授業料を今さら無駄にしたくないなどと
いうはしたない思いもあって、なかなか退学しますとは言わない。

 となると、出来の悪い少女たちにその皺寄せがやってくるわけ
で、こうした子供達の夏休みは悲惨の一言だった。

 実はSt.Mary学園にはこうした劣等生たちを教育しなおす為の
専門の学校があった。

 『St. Mary's reform school(セントメリーズ リフォームスクール)』
 名前だけ聞くと『服飾関係の学校かな?』なんて思われるかも
しれないが、ここでリフォームするのは服ではなく人間。
 要するに少年院、感化院、更生施設なんてのと同じ場所なのだ。

 当然、子供たちは行きたくないが、A3ともなると自由参加と
言うわけにはいかない。学校から行かなきゃ退学って条件を突き
つけられているから否応なしだ。
 しかも、3週間も……
 おかげで、彼らの夏休みの半分はこれでふっ飛ぶ事になるのだ。

 おまけに、そこでの日課がこれまた超ハードときている。
 1教科や2教科のBランクの生徒たちは、まだ夜にお友だちと
愚痴を言い合う余裕もあるが、素行まで問題視されている彼女達
の場合は3教科の学習だけでなく『だらけた生活態度を改める』
という大義名分のもと、最初から厳しいお仕置きありきの日課が
待っていた。


 まず、朝6時。

 森の水車のメロディーで目を覚ますと、すぐに医務担当の桜井
先生が係の看護婦を引き連れてやって来る。
 生徒達は寝ていたそのベッドの上でそのまま高圧浣腸。

 A3グループ用のこの部屋では、毎日、器具を持って来るのも
面倒だとばかり、ベッド脇の壁には石鹸水を入れるための容器が
始めから備え付けられている。だから、看護婦は三人分の石鹸水
が入った大きなポットとタオルや紙おむつなど必要なものだけを
手押しワゴンに積んで押してくる。

 A3の少女達は廊下でそのワゴンの音がするたびに……
 『また、一日が始まるんだ』
 とため息をつくのだった。

 石鹸水は500㏄。丸裸のお尻のままたっぷり20分は四つん
這いの姿勢で我慢させられる。

 万が一にも失敗すると、その日は一日中、オムツを穿かされる。
おまけに、たとえその後は何のミスなく一日過ごせたとしても、
夜は、同部屋のみんなが見ている前でグリセリン浣腸と鞭。
 だから、この部屋は住人は朝から気を抜けなかった。

 他の部屋の子たちは、この間、身づくろいをしてベッドメイク。
朝食の食器を並べたり、庭の掃除なんかもさせられるが、それは
A3の子たちは免除。
 その頃、それどころではない事態なのだから仕方がない。


 6時40分からミサ

 他の子たちには浣腸が課せられていないため身づくろいをする
時間が十分にあるが、A3部屋の住人たちはケツカッチンだから、
パジャマ姿での参加となる。
 これもまたお仕置きの一つだ。

 ミサは神父様の簡単な説教と全員での賛美歌。
 儀式は簡素なものだが、ただ、前日に悪質な規則違反をやらか
した子がいると、そうした子供たちへのお仕置き(たいていは、
お尻への鞭打ち)を他の子も見学しなければならない。


 7時00分から朝食

 数少ない楽しみだから、女の子たちとしてはワイワイガヤガヤ
おしゃべりしながら食べたいところだが、ここでは、それはでき
ない。
 もともと、St.Mary学園では普段の学校生活でもお昼を
取る時には聖書の朗読が流れている。
 いわんや、ここにはお仕置きで来ている合宿なのだから、当然、
おしゃべりは厳禁。当番の子が聖書を朗読するなか、無言で食べ
なければならない。
 とても消化に悪い食事スタイルだ。


 8時00まで自由時間

 朝食が終わると、授業が始まるまでは本来、自由時間なのだが、
こんな落ちこぽれだってこの時間は勉強している。
 というのも、授業が始まってすぐに昨日の授業内容を確認する
復習テストがあるのだ。
 もちろん、そのテストが何点でもかまわなのなら、こんな奴ら
勉強なんてしないだろうけど、その出来しだいでお尻に鞭が飛ん
でくるとあっては、やらないわけにはいかないのだ。


 8時00から9時45分まで英語の授業。

 教室には4名までしか入れない。先生だって出来の悪い子たち
を大人数いっぺんに教えられるわけもなく、当然といえば当然の
処置だが、それだけに教室内はピリピリムード。
 わき見、私語は当然厳禁。
 やってくるように言われた英語の訳や構文、慣用句の暗記など
宿題になっていたことをやっていない場合は、授業の最初に行わ
れる復習テスト同様、夕方は鞭で泣かなければならない。


9時45分メインの授業終了。

 たまたまこの学期だけ点数が低かった真面目な子はこれで十分
だが、毎学期ごとここに来るような子は前の学年で習うような事
にも知識の穴が多くこれでは足りない。そこで10時15分まで
30分間マンツーマンの授業が行われる。
 これ、赤点が1教科だけの子の場合はそれでいいが、次の国語
も赤点だった子は次の授業までが15分しかなく、復習テストの
為の予習時間がなくなってしまう。
 ただ、そんな事情は考慮してくれないから復習テストで合格点
を取れない子は、やはり、夕食前にお仕置きの鞭を受けなければ
ならない。
 とっても残酷なシステムなのだ。


 10時30分から12時15分まで国語の授業。

 4人クラスでピリピリ授業は英語と同じ。
 まず復習テストがあって、宿題のチェックがあって、それらが
不出来なら、夕方は鞭をもらいに再び先生の部屋を訪れなければ
ならないのも英語の授業と同じだ。


 12時25分から昼食。

 やっぱり、当番の子が聖書を朗読するなか、ごはんを食べる。
 昔、よほどストレスが溜まっていたんだろうね、一人の少女が
「うるさい!」って叫んだことがあったらしいんだけど、次の日、
ミサの後、みんなの見ている前で1ダースの鞭のお仕置きだった。
 女の子は男の子より辛抱強いけどキレることだってあるのだ。


 13時30分から15時15分まで数学の授業。

 ただし、出来の悪い子は12時45分から13時15分までの
国語の補習授業も受けなければならないから、3教科も赤点なん
か取っちゃうと、ゆっくりと食事もできない有様なのだ。
 もちろん、この授業だって英語や国語とやり方は同じ。復習の
テストや宿題のやり忘れなどは当然のように夕方は鞭だ。


 15時45分まで数学の授業。

 ここでも事情は同じ。出来の悪い子にはマンツーマンの補習が
待っている。3教科赤点の子は、ほとんどが15時45分が教科
の終了時間だ。
 それでも、ことが教科だけの問題ならこれで終わり。これから
はしばし自由の身となれるのだが、学校生活で素行も悪かった子
の場合は、これだけではすまない。


 16時00分から聖書の時間。

 『この子は素行にも問題がある』と学校で判断された場合は、
この授業にも出席しなければならない。
 ここでは表向き『聖書を講読し、清書する』という授業内容に
なっているが、実際には、先学期の不行跡に対する大人たちから
の『お仕置きの時間』にのだ。
 生徒たちは指定された聖書の聖句を綺麗に書き写すと、それを
先生のところへ持って行き、その出来栄えに関係なく鞭をお尻に
三つもらってから新しい箇所を指定されて座席に帰る。という事
を繰り返すのだ。
 もちろん汚い字は不合格。ノルマがあって、生徒は先生の処で
8回、鞭の数にして24回をお尻に受けるまでは教室を出る事が
できなかった。


 17時00分からお仕置きスパタイム。

 お昼の授業で鞭の指示を受けた子が、その先生の部屋を回って
鞭をもらう時間。先生の部屋の前にはこの時間になると四五人の
子が順番を待っている。
 なお、素行をとがめられて聖書の時間を勤めている子は17時
にここへ来ることができないため、夕食後の19時以降にドアを
ノックすることになる。


 18時00分から夕食。

 ここでも、当番の子が聖書を朗読している。
 『飯が不味くなるからやめろ!』
 なんて言って見たいだろうと思うけど、そこは従順な女の子、
我慢してもくもくと食べている。
 あ、言い忘れたが、この食事、まずくはないものの残すことは
許されていない。嫌いな食材があっても全部残さず食べなければ
ならないのだ。アレルギーは事前にチェックしてあるから、出て
きたものを食べないのはわがままと言われ、当然お仕置きの対象
となるのだ。


 18時30分夕へのミサ。

 神父様の説教に賛美歌。ただお説教の内容は宗教的な事という
より、今日あった規則違反への注意が主だ。
 もし、重大な規則違反があったら、その生徒は他の生徒の前で
お尻への鞭をもらうことになる。


 19時00分からお仕置きスパタイム。

 主に、聖書の時間と重なった子たちが、この時間に鞭を受ける。


 19時00分から22時00分まで、入浴、自由時間。

 入浴は順番に呼び出されて浴室で裸になるのだが、これも食事
の食べ残しと同じで生徒の側が拒否できない。というのは、体を
洗う専門のメイドがいて、彼女に、自分のお尻が今日はどれほど
傷ついているかを観察させなければならないのだ。
 それが終われば、本当にやれやれなのだが、それだってテレビ
を見てくつろぐというわけにはいかない。明日の為に予習と復習
をしなければならない。
 そうやって時間を潰していくと、10時の消灯時間なんてあっ
という間だった。


 22時00分、消灯。

 これ以降はベッドに入って寝る意外にない。もし他の事をして
いたら、たとえそれが勉強でも、他の部屋へ引っ張られて行って
お尻が可哀想なことになる。
 消灯時間は厳格に守られていた。


 というわけで……
 もともと、勉強が苦手な子にかなり無理なスケジュールを強い
ているから、全てがうまくいくわけではない。予定の3週間が、
4週間、5週間と伸びる子も珍しくないが、大半の子は次の学期
には見違えるような成績をあげているから、鞭の効用もまんざら
ではないなと思うのである。
 さて、これはそんなリフォームスクールへ放り込まれた娘たち
の物語である。

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tutomukurakawa

Author:tutomukurakawa
子供時代の『お仕置き』をめぐる
エッセーや小説、もろもろの雑文
を置いておくために創りました。
他に適当な分野がないので、
「R18」に置いてはいますが、
扇情的な表現は苦手なので、
そのむきで期待される方には
がっかりなブログだと思います。

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