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小暮男爵 ~第一章~ §5 朝のお浣腸

小暮男爵/第一章

***<< §5 >>****/朝のお浣腸/*****

 お父様と私はお勉強を終えると、その後は一緒の布団で寝ます。

 タオルケットでぐるぐる巻きにされて、その身体をギューって
もの凄い力で締め上げられながら、私は学校の事を話しお父様は
ご自分の昔話をなさるのです。その時、ベッドで聞いたお父様の
お話は、脚色もあるでしょうけどまるで童話のように楽しいお話
ばかりでした。

 子供の頃悪戯ばかりしていてよくお尻を鞭でぶたれていた話や
ヨーロッパへ留学していた頃ラグビーの試合で気絶して優勝した
瞬間は覚えていないこと、ヨーロッパのお姫様と秘密のデートを
重ねた思い出、ヨットが遭難して無人島で一週間も過ごしたこと
など色々です。

 どれもこれも面白くて私を興奮させます。
 そして、その興奮がひとしきり収まった頃、私はお父様の胸板
に鼻の先をちょこっとだけ着けて眠りにつくのでした。


 翌朝、
 私は起きると、すでに自分が真っ裸にされていることに気づき
ます。
 ま、それ自体そんなに珍しいことではないのですが……

 『あっ!』
 焦った私はタオルケットを強く引き寄せましたが、どうやら、
それに気づいてお父様も目が覚めたみたいでした。

 「おっ、起きたか」
 ご機嫌な笑顔が目の前に……

 「おはようございます」
 私はちょっぴりくぐもった声になりました。

 「はい、美咲ちゃん、おはよう」
 お父様は私の鼻の頭を撫でただけでしたが、その瞬間、あの時
の胸の痛みが再び現れました。

 『そうか、これって、恥ずかしいってことなんだ』
 私はこの『ドキッ』という衝動が恥ずかしいという感情なんだ
と、この時初めて知ったのでした。
 だって、これまではお父様に限り恥ずかしいなんていう感情は
起きませんでしたから。

 えっ、そんなの変ですか?
 でも、そうなんですよ。

 我が家でのお父様というは、昨今流行の『足長おじさん』風と
か、『親切な他人』風といった軽い存在なんじゃなくて、聖なる
存在、まるで神様みたいなものなんですから。

 だって、この家ではどんなに強そうな下男もどんなに賢そうな
家庭教師もお父様の前ではかしこまっています。大人でも誰一人
逆らえませんから一番偉い人のはずです。ましてや何の力もない
子供の場合はなおさらでしょう。
 私たちができることは愛想よくしていることだけでした。

 子どもたちにとってお父様というのは、その存在が空気みたい
に当たり前で、かつ宇宙みたに巨大なものですから、それが無く
なるとか、そこから離れようなんてそもそも考えることがありま
せん。

 たとえお仕置きにあっても、それは友だちとの喧嘩なんかとは
違って、これはもう自然災害みたいなものですから、諦めるしか
ないということになります。
 だって、降りそそぐ雨に向かって「どうして雨が降るんだ!」
って叫ぶ人はまずいないでしょう。

 その代わり普段たっぷり愛されていますから、お仕置きだけを
とりあげて「私は不幸だ~」って嘆く必要もありません。
 どんなに厳しいお仕置きになったとしても私がお父様を恨むと
いうことにはなりませんでした。

 もし、あなたが自分以外誰一人いなくなった地球で、素っ裸に
なったとしましょう。それって恥ずかしいと感じるでしょうか。
私とお父様の関係って、そんな異次元の関係だったんです。

 そんな人間関係では、他の人の前でなら必ず起きる事が起きま
せんでした。恥ずかしいという感情が起きないのです。
 私はこれまでお父様の前でなら素っ裸になっても特別に感じる
ことは何もありませんでした。

 ところが……
 そのお父様の前で、今、恥ずかしいと感じる。そんな当たり前
のことが、この時初めて起こったのでした。

 でも……

 「ん・どうした?恥ずかしいのか?」
 お父様の方からせっかくそう問いかけてくださったのに、私は
首を振ってしまいます。
 それは、自分の気持が何なのか、その時はまだ確信が持てない
からでした。

 それに気をよくしてか、お父様が……
 「よし、それじゃあ、今日は、まず浣腸しようか。河合先生の
お話では、ここ三四日はお通じがないっておっしゃってたから。
私もさっきお腹を押してみたけど、美咲ちゃんのお腹、やっぱり
張ってるみたいだよ」

 お父様はまだ寝ぼけ眼だった私が一瞬にして飛び上がるような
ことを軽る~く言ってのけます。
 それを聞いた私の目は点になっていました。

 私は茫然自失のまま、お父様が河合先生を内線電話で呼び出し
いるのを聞きます。
 「あっ、先生。美咲にカンチョウしようと思うんですが、今、
お手伝いいただけますか?……あっ、そうですか、お願いします」

 慌てた私は思わず全裸でベッドの脇に仁王立ち。
 でも、そこから先は、体が動きませんでした。

 いえ、本心はこの部屋から逃げ出したいのですが出来なかった
のです。

 そもそも私の場合、たとえ自分のことでなくとも『カンチョウ』
という言葉を聞いただけで、やはり全身鳥肌、全身金縛りでした。

 今、身動きはできませんが、頭の中では不幸の記憶がぐるぐる
回っています。
 苦々しい思い出が次々に蘇って仁王立ちの私を苛むのでした。


 お浣腸でまず嫌なのがあの姿勢です。特に私の家では赤ちゃん
がオムツ換えをする時のような仰向けで両足を高く上げる姿勢で
やらされますから、その瞬間は、無防備で何一つも隠せません。
お父様はともかく、たとえ同性の河合先生でもあそこを覗かれる
のは恥ずかしくてたまりませんでした。

 次はお薬が入ってくるあの瞬間です。お尻の穴に差し込まれた
ガラス管の冷ややかな感触やそこから発射されたグリセリン液が
直腸を逆流していくあの感触。恥ずかしい姿勢ともあいまって、
心は屈辱感でいっぱいになります。

 おまけにお薬の注入が済んでもすぐにトイレへは行けません。
 次は、オムツを当てられて、ウンチを出るのをできるだけ我慢
しなければなりません。たいていはお父様に抱っこされた状態で、
目を真っ赤にして見開き、お父様の襟の辺りを必死に握りしめて
我慢することになります。

 その苦しいことと言ったら、マジで死ぬ思いです。

 ところが、そんな悲痛な思いとは裏腹にお父様の胸の中であや
されていると、そこには別の感情もわきます。安らぎというか、
恍惚感というか、お酒に酔ったみたいというか、とにかく不思議
な気分です。
 この瞬間は私の心の中で天国と地獄が同居しているようでした。

 『もし、穿かされたオムツにやってしまったら……』

 そんな超恥ずかしいことが頭の中を支配するなか、それが一瞬、
とても楽しいことをやっているようにも感じられたりして………
でも、今度はそんな事を思っている自分に気づき、思わずゾッと
して我に返る。
 とにかくお浣腸というのはそんなことの繰り返しだったんです。

 とにかくあれをやられた時は必死に頑張るより道がありません
でした。

 お父様は、娘のことだと思って…
 「大丈夫、大丈夫、どうにもならない時はお漏らししてもいい
から。お父さんだっておまえのオムツ替えくらいしてあげた事が
あるんだよ」
 なんて気楽におっしゃいますが、それはもちろん私が赤ちゃん
の時のことです。こんなに大きくなってから、そんなの絶対に嫌
でした。

 もしこの事がお姉さまたちに知られたら……
 『わあ、この子、普段から赤ちゃんみたいだと思ってたけど、
本当にお漏らしするなんて、姉妹の恥さらしだわ』
 なんて生涯言われ続けるかもしれません。恥ずかしくて、私、
この家で生きていけなくなります。

 私が恥ずかしくないと言ったのはあくまでお父様と二人だけで
いる時だけ。他の人に対しては、みんなそれなりに恥ずかしいと
いう気持を持っていました。


 やがて河合先生が部屋にやってきて手際よく準備を始めます。
注射器を一回り大きくしたようなシリンダー浣腸器や茶色の薬壜
に入ったグリセリン溶液。洗面器にタオル、着替え、オムツ……
私専用のオマルまでがあっという間に目の前に現れたのでした。

 「よし、準備ができたから始めようか。うんちもここでやって
しまおうね」
 お父様の声に気がつくと私はお父様から抱っこされています。

 「いや、私、トイレ行くから」
 私は最後の力を振り絞ってお父様の胸から出ようとしますが、
果たせませんでした。

 「ほら、暴れないの。ちょっとだけ我慢すればいいことなんだ
から」
 その瞬間はすでに放心状態だったのかもしれません。お父様の
声が遠くに聞こえていました。

 もちろんこんなこと、拒否できるものならしたいところですが、
そこは悲しき小学生。お父様がいったんやるとおっしゃったら、
私がそれを拒否なんてできませんし、逃げ出すこともできません。
 そもそもここを逃げ出したとしても私にはどこにも行くあてが
ありませんでした。

 「ねえ、やめて……お願い……ねえ、やめようよ。恥ずかしい
もん」
 私はお父様におねだり声で擦り寄りますが……

 「大丈夫だよ。見てるのは、お父さんと河合先生だけだもん。
それともサッチャン(お手伝いさん)にも手伝ってもらおうか?」
 
 「いや、絶対にいや。…ねえ、これって私へのお仕置きなの?」

 「オシオキ?……いや、そんなつもりはないけど…………ああ、
昨日のことね。たしかに、お父さんと一緒に暮らすこの一週間は
今までより大変かもしれないけど、それは美咲ちゃんにきちっと
した生活習慣を身に着けて欲しいからなんだ。遥ちゃんは、まだ
自分の事で手一杯みたいだから美咲ちゃんは私が手助けしなきゃ
って思ったんだよ」

 「じゃあ、このお浣腸はお仕置きじゃないの?」

 「もちろんそうだよ。お腹に老廃物が溜まってるのは健康にも
よくないからね。いらないものは出してしまわないと」

 「いらないものって……私、わざと溜めてるわけじゃないし…」
 声が小さくなります。

 「それにだ。最近、美咲ちゃんがお友だちと喧嘩したり学校の
成績がイマイチだったりするのも、便秘でお腹が重くるしくて、
ストレスになってるからじゃないかと思ったんだ」

 お父様の言葉には、それなりに説得力がありますが、だからと
言ってそれをあっさり認めるわけにはいきません。

 「そっ……そんなことないよ。わたし全然平気だよ。……関係
ないよそんなこと……ほんのちょっとだもん」
 私は慌てて否定しますが……

 「そう、ほんのちょっだけなんだ。だったら、やっぱりお腹は
張ってるんだ」
 
 「だから大丈夫だよ。そんなことでお友達と喧嘩なんてしない
し、勉強ができないなんてことないもの」
 私は必死に訴えますが……

 「でも、お腹が張ってるのは自分で分かるんだろう?」

 「それ……は」
 私が口ごもると、その後はそのまま押し切られてしまいます。


 素っ裸のままお布団の上に仰向けになって、両足を高く上げ、
その上げた両足が下りないように自分の太股を自分の両手でしっ
かりと支えます。

 やがて大きな注射器のようなガラス製の浣腸器の先が私のお尻
の穴を突き刺すのですが、それを待つこの瞬間が一番嫌でした。

 全てがあからさまになって隠すところがないなんて、逃げ場が
どこにもないなんて、女の子にとっては人格崩壊です。
 
 「さあ、いくわよ。力抜いて」
 河合先生の声がして、ガラス製浣腸器の先端が私のお尻の穴を
突き刺します。

 幼い頃の私はお浣腸が嫌で嫌で仕方がありませんから、先端の
ガラスがお尻の穴に触れた瞬間、肛門を閉めて必死に抵抗した事
がありました。

 ところが、ある時お父様がそれに怒って、ここにお灸をすえた
ものですから、それ以来、ガラス管が私のお尻を突き刺すたびに
涙がこぼれます。

 それって火傷するほどではなくあくまで戒めとしてのショック
療法、脅かしなんですが、女の子にとってお股は聖域ですから、
心の傷は残ったみたいでした。

 お父様は私たちを養女にしていますが、年代的に言うとお父様
と言うより御爺様世代。ですからお灸なんていう古風なお仕置き
もお父様の中ではいまだに現役だったのです。

 お灸は艾の大きさによって体罰としての程度はさまざまですが、
総じてキツイお仕置きの一つでしたからいつもいつもというわけ
ではありませんでした。

 ただ、ここぞという時は、他の姉妹をわざわざお部屋に招いて
から行いますから熱いのと恥ずかしいのが一緒になった公開処刑
です。その光景はどの子にとっても生涯忘れることができません
でした。

 お灸をすえられた回数は人によってさまざま。一学期に一回は
必ずというお転婆さんもいれば、一年か二年に一回あるかないか
というおとなしい子もいます。

 ただ、ここを巣立つまでの間に一度もすえられたことがないと
いう子はいなかったんじゃないでしょうか。
 どの子の肌にも、確かにお父様に育てられましたという証しと
しての灸痕が身体のどこかについていました。

 特に私がやられた肛門へのお灸はとびっきり熱くて、しばらく
はウンチをするたびにそこが沁みますから他のお灸のお仕置きに
比べても大変重いものだったのです。

 このため、ピストン式のガラスの先端がお尻の穴に当たると、
最初は必ず肛門を閉じますが、すぐにそれを思い出して緩めます。

 最初はお浣腸をされたくない一心で肛門をきつく閉じてしまう
のですが、すぐにそれがどんなに厳しいお仕置きに繋がっている
かを思い出して今度は反射的に肛門の筋肉を緩めてしまうのです。

 ならば最初からお尻の筋肉を緩めたままにしておけばよさそう
ですが、それがそうもいきません。
 実はこの一連の作業、頭で判断していたというより、ほとんど
無意識にこうなってしまうのでした。

 『んんんんんん』
 お薬が入ってくる瞬間は毎度毎度何ともいえない不快感です。

 『あ~~トイレ、トイレ』
 私は心の中で叫びます。

 お薬の注入が終わると、すぐにオムツが当てられ、私の身体は
河合先生からお父様に引き渡されますが、この時はすでにトイレ
へ行きたいという状態になっていました。

 『わ~~~だめ~~~』
 グリセリン溶液は即効性がありますから、すぐに効果がでます。
それももの凄い勢いでお腹が下りますからたちまち全身脂汗です。
 そんな状態でも、すぐにおトイレへ行けるわけではありません
でした。

 5分、10分、いえ、時には20分もお父様の胸の中で我慢を
続けなければなりません。

 「ああ、いい子だ。でも、もうちょっと我慢しようね」
 私を河合先生から受け取ったお父様は、玉の汗をかきながらも
パジャマの襟を必死になって握りしめる私の顔を優しく見つめま
す。

 「ああ、いい子だ、いい子だ。頑張れ、頑張れ、もう少しだよ」
 お父様は10歳を越えた娘をまるで赤ん坊のようにあやします。

 「………………」
 おしゃべりな私はお仕置きの最中ですら余計な一言を言っては
お父様をさらに怒らしたりするのですが、さすがにこの時ばかり
は何一言も声がでません。
 もし、何かしゃべったら、それがきっかけで飛び出してしまい
そうなんで、さすがの私も無口になるしかありませんでした。

 『お浣腸』って体(てい)の良い拷問みたなものなんのです。

 ところが、お父様はそんな時でも私を赤ちゃんに見立てて笑わ
そうとします。
 「ほら、美咲ちゃん、笑ってごらん。ベロベロばあ~」

 「いやっ……やめて……」
 私は不快といった感じでその瞬間はお父様を睨みます。

 でもそんな顔は長く続きませんでした。お父様のそんな百面相
を見て笑い上戸の私がつられて笑ってしまいますから……

 「ほら、笑ったあ~」
 お父様はご機嫌でした。

 実際、こんなにも大変な状況なのに傍目には微笑ましい光景と
感じられる不思議な世界もありました。

 さて、お父様からそんな風にしてオモチャにされているうち、
大人用の量を入れられた私のお腹はどうにもならないところまで
きてしまいます。

 お父様のパジャマの襟を必死に掴んで耐えられるだけ耐えては
きたものの、今さらオムツを外されてもトイレへ駆け込む時間は
残っていないと自分で分かります。

 だって、その間に爆発しちゃいますから……

 そんなこんなはお父様もよくご存知でした。
 そこでお父様が空気イスで私を支え、私は室内便器(オマル)
で用をたすことになります。
 トイレットトレーニング時代の赤ちゃんが『ママ、ウンチ』と
言ってやってもらう、あれと同じ姿です。

 終わると素っ裸の私は涙目で嫌なことをしたお父様の大きな胸
を叩き続けますが、その身体が再びお父様の抱っこの中へと吸収
されてしまうと、私はその胸中で隠れるようにまた笑ってしまう
のでした。

 自分でもなぜこんな時に笑ってしまうのかわかりません。
 でも、この時代はまだそんな笑いを押さえることができません
でした。

 私はお外では小学校高学年の女の子です。自分で言うのも変で
すが、わりとしっかりした少女です。でも、お父様との間では、
私の心は依然として幼い頃のまま。お人形のままでした。

 「さあ、抱っこしてあげよう」
 なんてお父様に言われると、その誘惑に勝てません。どんなに
怒り心頭に達している時でも、お父様のこの一言で簡単に擦り寄
ってしまうのです。
 これは理性を離れてどうしようもないことでした。

 そんな様子を見続けてきたお父様はこのフレーズを多様します。
要するに私はまだ赤ちゃんだと思われているわけで、私がお父様
に一人前の娘として認められ色んなことに自由が与えられる日は、
この時点ではまだまだ遠い先のように思われるのでした。

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このブログについて

tutomukurakawa

Author:tutomukurakawa
子供時代の『お仕置き』をめぐる
エッセーや小説、もろもろの雑文
を置いておくために創りました。
他に適当な分野がないので、
「R18」に置いてはいますが、
扇情的な表現は苦手なので、
そのむきで期待される方には
がっかりなブログだと思います。

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