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11月2日付

<11月2日>

 私の子ども時代、私の田舎には親
の言うことを聞かない子どもが行か
される家がありました。
 人よんで『おばばの家』
 町の外れ、山ぎわ田んぼの脇に小
さな家があって、おばあさんが独り
で住んでいましたからそう呼ばれて
いたのです。元は巫女さんだとも、
今は産婆さんだとも聞きましたが、
子供にとってはそんな事はどうでも
よいことで、問題はそこへ行くとお
灸をすえられるという現実でした。
 ですから、親に「この手紙を持っ
ておばばさんの家へ行きなさい」なんて言われようものなら、どの子も
例外なく震え上がったものです。今の人たちはお灸といっても千年灸
のたぐいしか知らないでしょうから、その恐怖感というのがピンとこ
ないかもしれませんが、当時は艾を厚い台紙などに置かず、肌へ直に
乗せて火をつけましたからその熱さ痛さは半端じゃありませんでした。
大抵の子が、一度すえられるとその後しばらくは……「そんな事してる
とまたお灸だよ」という一言だけで大人しくなったものだったのです。
 それが今回は自分ひとりで他人の家へ
行ってそんな恐ろしい罰を受けなければ
ならないわけですから、気の弱い子はな
んて卒倒寸前。大泣きして親の腰にしが
みつき恥じも外聞もなく許しを乞うなん
て事はざらにあったみたいです。
 ただ、そこへは私も行きましたが、実
際にすえられない事も多く、すえられて
もゴマ粒みたいに小さなものだけ。
 こうした事は脅かしだけで十分という
ことのようでした。そう、他のお仕置き
も半分以上が脅かしだけだったんです。

*)
<左上>
おそらく『ヘンゼルとグレーテル』に材をとったのでしょうが、
おばあさんと男の子と女の子、三体の人形の写真です。
<右下>
これ作者さんの名前を忘れてしまったのですが、とっても
Hな、そして可愛らしい、今でいう萌え萌えのイラストです。
ご自身どっかで茶道をたしなまれたことがあるらしく、その
経験を元に描かれた一連の作品が特に秀逸で他の人が
あまり描かない、思いつかないようなポーズが沢山あり
ました。
ここにあったのはチェーンで両手を拘束された素っ裸の
女の子が、野外で、つま先だってしゃがみ込み、湯飲みを
一回り大きくしたような器(茶道を知らないので名前は分か
りません)に、おしっこをしている。たしか、「野点」と題されて
いましたか、文字で描くとグロテスクに思えますが、実際の
絵はとてもチャーミングです。
この方が今でもHPを立ち上げていられればURLを掲示でき
るのですが、今は閉鎖されてしまったようです。

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tutomukurakawa

Author:tutomukurakawa
子供時代の『お仕置き』をめぐる
エッセーや小説、もろもろの雑文
を置いておくために創りました。
他に適当な分野がないので、
「R18」に置いてはいますが、
扇情的な表現は苦手なので、
そのむきで期待される方には
がっかりなブログだと思います。

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