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「お菓子の家」編 ~2~ 

♔♕♖♗♘♙♚ 「お菓子の家」編 ~2~ ♔♕♖♗♘♙♚

 グリムの森は明るい森です。お日様の光が大きな木の根元にまで
届いて可愛らしい草花があちこちに小さな花をたくさんに咲かせて
いました。ですから、赤ずきんちゃんはそれをたくさん摘んでバス
ケットに入れます。最初に行く魔法使いのお婆さんは顔はとっても
醜いのですが綺麗なものは大好きでした。

 「ここにもあるわ……あそこにも……黄色はあるけど紫はないか
しら」
 そんなことを呟きながら赤ずきんちゃんのバスケットはいつしか
お花で一杯になっていました。

 「このくらいでいいでしょう」
 満足した赤ずきんちゃんはお空の上からまだ用心深く自分を監視
しているツバメさんにあっかんべーをして魔法使いのおばあさんが
住むお家へと走っていきます。

 「やったあ~、ここだわ。相変わらずおばあさんは綺麗好きね、
まるで出来立てのお菓子でできてるみたいだわ」

 感心してお家を眺めていると、中から子供の悲鳴が聞こえました。
 「ごめんなさい。もうしません。もう食べないから許してよお」
 好奇心を刺激された赤ずきんちゃんはそうっと窓から部屋の中を
覗いてみます。するとどうでしょう。部屋の中では魔法使いのお婆
さんが膝の上に乗せた男の子のお尻を平手で叩いています。

 『お仕置きだわ。どうしたのかしら。あれ、ヘンゼルよね』

 赤ずきんちゃんはお友だちのお仕置きを目の当たりにしてとても
中に入る勇気が湧きませんでした。そこでもう少し部屋の中の様子
をうかがってみると…

 『やだあ、グレーテルがあんな処にいる』
 赤頭巾ちゃんが見たグレーテルは暖炉のそばに置かれた木馬の
上にいます。子供のお仕置き用なので跨る処は尖ってはいませんが、
スカートはすでに捲り上げられ、下着も身につけていませんでした。

 「(パン、パン、パン)」

 「ごめんなさい、もうしません。もう食べませんから」

 「当たり前じゃ。しかし、お前たちには以前にも前科があるから
のう。そう簡単に許してやるわけにはいかんのじゃ」

 「(パン、パン、パン)」

 「いやあ、だめえ、ごめんなさい」
 ヘンゼルは半ズボンとパンツをずり下げられた姿勢で、しきりに
謝っていますが、お婆さんは許す気配がありません。

 『あっ!』
 そんな中、部屋の中を観察していた赤ずきんちゃんはあるものに
気がつきます。

 『やったあ、本物のお菓子の家だわ!』
 魔法使いのお婆さんはもともと自分の家そっくりに作ったお菓子
の家を欲しい人に売っていました。それが今、テーブルの上にある
のです。

 『まだ、作りかけなのかなあ』

 いえいえ、その一部は明らかに食べられています。
 つまりそれが問題だったのです。

 「せっかくわしがお皿にクッキーを盛ってやったのに、大事な注
文品に手をつけよってからに…」

 「(パン、パン、パン)」

 「ごめんなさい、つい美味しそうだったから……」
 そうなんです。ヘンゼルとグレーテルはお婆さんの商売もののお
菓子の家に手をつけてこっそり食べてしまったのです。

 「ママに言ってお金をもってくるから……」

 「(パン、パン、パン)」

 「何を言っとるか。生意気言うもんじゃないぞ。まだガキのくせ
に。お金の問題じゃない。わしの信用の問題じゃ。まったくもって
最近のガキはこざかしいわい」

 お婆さんはそう言うとさっきよりさらに強くスナップを効かせた
平手打ちでヘンゼルのお尻を見舞います。

 「(パ~ン、パ~ン、パ~ン)」

 「いやあん、だめえ~~もうしないでえ~~」
 ヘンゼルは両方の手足をばたつかせて必死のお願いです。

 と、そこへ一羽の鳩が赤ずきんちゃんの肩を掠めて家の中へ……

 「おうおう、戻ったようじゃな。ようし、待っておれよ」
 お婆さんはヘンゼルを膝の上から下ろすと鳩を追って巣箱のある
隣の部屋へ。

 しばらくして……
 「おう、おう、これじゃ、これじゃ」

 ほどなく戻ったお婆さんでしたが、鳩の足首に着けられていた手
紙を見ながら何やら上機嫌です。そして三角木馬からグレーテルも
下ろして二人にその手紙を見せるのでした。

 「ほれ見てみい。……どうじゃ、お前等の母上はお菓子のお金を
払うと書いてあったか」
 魔法使いのお婆さんは勝ち誇ったように高笑い。

 憎々しい笑顔ですが、実際、手紙の内容は二人にとっては最悪の
内容だったのです。

 「お前たちの母上はわしにどんなお仕置きでもしてよいと言って
おるぞ。それがお前たちの為だからどんなことをされてもしっかり
耐えるようにとも書いてあったな。どうじゃ、ちっとは観念した
か?」

 お婆さんは不気味に笑います。その前で二人の子供たちは震えて
いるよりほかありませんでした。

 「このような性悪なガキにはどんな罰がよいかのう。ヒキガエル
にするというのも古典的過ぎるし……素っ裸で石像にでも変えて、
一週間ほど村の辻に立たせておくというのも、いいかもしれんな。
…………どうじゃ、グレーテル、そんなのは……ん?嫌か?………
恥ずかしいか?」

 お婆さんは困り切った二人の顔を楽しむようにゆっくりと眺めて
から、どうやら一つの結論に達したようでした。
 ただ、その答えは子供たちには告げず、さっそく辺りを片づけ始
めます。食べかけのお菓子の家は戸棚にしまい。編みかけの毛糸
のショールや銀の食器なども隣の部屋へ。代わりに持ってきたのは、
白い大きなシーツとお盆に乗った数種類のガラス器、それに、暖炉
の灰をかくための鉄の棒などです。

 「(えっ!)」驚きが声にもならず目が点になる二人。

 でももし二人が本当によい子なら、これらを目の当たりにしても
それほど驚かなかったかもしれません。実際、普段はお転婆なはず
の赤ずきんちゃんでさえこれらのものを見てもたいして驚きません
でした。

 『あれ、何だろう?注射器みたいだけど、それにしてはおっきい
し……あっ、あれなら知ってるわ。豚さんに番号を付けるやつよね。
でも、ここに豚さんいたっけ?』

 赤ずきんちゃんはお転婆少女でしたが、本当に厳しいお仕置きは
まだ誰からも受けたことがありません。ですから、ここに並べられ
たお道具に顔が真っ青になっている二人を見ても、それがいったい
どのくらい凄いことなのか理解できないでいたのでした。

 「わっ!なんじゃ、なんじゃ、汚い子じゃなあ」

 魔法使いのお婆さんが突然発した嬌声に、赤ずきんちゃんは何事
だろうとグレーテルの方を見ます。すると、まだ何も始まっていな
いというのにグレーテルがお漏らしを始めているのです。

 「まったく汚い子じゃ。……いいから、これで拭け」
 お婆さんはグレーテルにボロ布を投げつけます。これで自分のお
股をぬぐえというのでしょう。

 『いやよ、こんな汚いぞうきんでなんか。こんなので拭いたらか
えってお股が汚れるわ』

 グレーテルは思いましたが口に出して反論する勇気はありませ
ん。仕方なく投げられたボロ布で自分の太股のあたりをそうっと撫
でてみますが……

 「まったく手間のかかる子じゃ。パンツを脱がなきゃ綺麗になら
んじゃろうが」

 お婆さんはそう言ってグレーテルに飛びかかるとグレーテルから
ボロ布を奪い取り、少女のパンツを問答無用でずり下げるとお股を
鷲づかみにしてふきあげてしまったのです。そして何も言えず立ち
つくしているグレーテルに向かって……

 「ん?どうした?ありがとうございますの一言も言えんのかい。
親の躾がなっとらんのう」
 と迫りますから…

 「あ、ありがとうございました」
 グレーテルは仕方なく小さな声をあげます。屈辱的でしたが仕方
ありませんでした。

 「よし、では、服を全部脱いで…今度はこれを着るんじゃ」
 お婆さんが棚から取り出したのは、キャミソールと白いフレアの
スカートがついたワンピース。でも、ショーツはありませんでした。

 「おう、おう、よう似合っとるぞ。お漏らしするような赤ちゃん
にはこれで十分じゃて……よし、ヘンゼルもパンツを穿いてよいぞ」

 留魔法使いのお婆さんは二人に一旦下着を身につけることを許す
と、すっかりしょげかえってしまった二人を前にして一枚の誓約書
を提示します。そこには…

 『私たちはお婆さんが大事にしているお菓子の家を食べてしまい
ました。ですから、お婆さんからの罰を受けて許してもらうことに
します。どんな罰でも素直に受けます。絶対に恨んだりしませんか
ら、どうか神様、私たちをお守りください』

 と書かれてあります。まったくおばあさんの一方的な言い分です
が二人はこれにサインしなければなりませんでした。グリムの森の
子どもたちは大人たちからお仕置きを受ける時、どんな罰でも素直
に受けますという誓約書にサインをする仕来りになっていました。

 もしお仕置きの後、誓約書に反してあちこちで恨み言を言うと、
さらに厳しいお仕置きが待っていますから、子どもたちにとっては
これにサインすること自体とても勇気のいることだったのです。

 ためらいながらも二人が誓約書にサインをすませると、お婆さん
は二人を呼び寄せてとってもやさしく抱きしめます。なんだか矛盾
しているみたいですが、これもまたグリムの森のルールでした。

 『子どもたちへのお仕置きは、大人が冷たく突き放すための刑罰
ではなく、愛する者が愛の中で行う愛の儀式』
 そんなポリシーからでした。子供たちはお仕置きの前後には大人
たちから優しく抱いてもらいます。

 とはいえ二人の子供たちにしてみれば、お婆さんが用意したもの
からこれからどんなのお仕置きが自分たちに待っているかを容易に
想像できます。たとえお婆さんから一時抱いてもらったとしても気
もそぞろといった様子だったのです。

 「どうした?怖いか?…でも、仕方がないのう、お仕置きじゃか
らな」

 震える二匹の子羊をお婆さんは交互に抱きながら落ち着かせます
が、そのうち窓辺に赤いずきんを見つけます。

 「おう、赤ずきんじゃないか、来ておったのか。入れ、入れ」
 赤ずきんちゃんは随分待ってやっと魔法使いのお婆さんの家に入
る事ができました。

 「おばあちゃまの箒じゃな、おうおう出来ておるぞ。これは性格
のいい働き者でな、きっと気に入るはずじゃ。これがあればな、夜
の間にお部屋が見違えるように綺麗になるからな、体の不自由なお
前のおばあちゃまにはぴったりな箒じゃ。わしには、まだいらんも
のじゃがな。(^◇^)」

 魔法使いのお婆さんは自慢の箒を手渡します。すると、赤ずきん
ちゃんはお礼にバスケット一杯に摘んできたばかりの花を差出した
のでした。

 「これ、お花、私が摘んだの」

 「おお、そうか、そうか、綺麗じゃ綺麗じゃ。これはお前の心の
ように綺麗じゃぞ。さっそく、花瓶に入れような」
 魔法使いのお婆さんは赤ずきんちゃんを抱きしめ野の花を花瓶に
生けようと立ち上がります。けれど今の赤ずきんちゃんはどうやら
他の事に気があるようでした。

 「ん、どうした?……こいつらのことか?……こいつらはお前と
違ごうて悪戯坊主じゃからな、今、お仕置きしておったところじゃ。
これからが本番じゃが、見ていくか?」

 お婆さんのお誘いに赤ずきんちゃんは首を横に振りましたが……

 「嫌か?いいから見ていけ。こいつらも観客がおった方が楽しか
ろうて……これもグリムの森の社会科見学じゃ。悪さを繰り返す子
が、どんなお仕置きを受けるかを見ておけば自分の心に悪い誘惑が
忍び寄った時も考え直すきっかけになるじゃろうからな」

 お婆さんはそう言って赤ずきんちゃんを引き留めます。赤ずきん
ちゃんは心の半分まではお暇(いとま)しようかと考えていました
がお婆さんに勧められたんじゃ仕方がありません。

 「ここで見ていればいいの?」
 「そうじゃ、少しだけ手伝ってもらうかもしれんがな」
 本当は二人のお仕置きを見たくて仕方がありませんでしたから、
これで公明正大に二人の泣き顔を見学することができます。

 『やったあ!』\(゚▽゚)/
 赤ずきんちゃんは申し訳なさそうに二人の様子を見てはいました
が、それは顔だけのこと。心の中はこれから始まる二人のお仕置き
に胸を躍らせていたのでした。

 「ほれ、これでも食べて待っておれ、もうすぐ助っ人も来るでな」
 お婆さんはお皿にお手製のビスケットを乗せて持ってきてくれま
す。

 「いただきます」
 赤ずきんちゃんは二人がびくびくしながら部屋の隅で震えている
光景を肴にビスケットを一つ手に取ると食べ始めます。
 すると、その口をもぐもぐさせながら顔はどうしても微笑を隠す
ことができません。ばつが悪いのでお婆さんに尋ねてみました。

 「ねえ、助っ人って誰?」

 「コビトじゃよ」

 「コビト?」

 「ほれ、白雪姫がお仕置きとして送り込まれとる家の住人じゃ」
 「七人のコビト?」

 「そうじゃ、もう、すぐそこまで来ておるわ」

 魔法使いのお婆さんはグリムの森の住人の中でも特別な能力をも
っています。これもその一つでした。彼女は誰が森のどこにいるか
念じるだけでそれを感じとります。

 ですから、お婆さんの言った通りでした。赤ずきんちゃんが二枚
目のビスケットに手を伸ばした時には、もう彼らは現れていました。

 「おう、よう来たな」
 「おばばの頼みじゃ、来ないわけにはいかないでしょう」
 一人のコビトが窓から顔を出します。すると、その青い帽子のコ
ビトの肩に乗って次から次へと他のコビト達も部屋の中へと入って
きます。

 彼らはとっても身軽でテーブルや椅子の背もたれはもちろん高い
棚の上までも椅子代わりにしてそれぞれ思い思いの場所に陣取りま
す。中でも青い帽子のコビトは彼らのリーダー格でした。彼は魔法
使いのお婆さんの肩に留まると…

 「何でも言ってくれよ。できる限りのことはするから」
 こう言って手と足を組みます。

 魔法使いのお婆さんはこんな無礼な態度にも怒った様子はあり
ません。むしろ肩の上のコビトに親しく話しかけます。
 「そう言ってくれるとありがたい。……時に、継母がお宅たちに
押し付けたお嬢様は元気かい?」

 「白雪姫かい。…ああ、最初はお仕置きのたびに大暴れして大変
だったがね、今じゃ自分から鞭打ち台に上っておとなしいものよ」

 「ほう、あの跳ねっ返りの小娘がなあ」

 「誰だって同じ、最初は虚勢張って突っ張ってるがね、ここより
他に暮らす場所がないと分かれば諦める。今じゃお義母様にせっせ
せっせと反省の手紙を書いてるよ」

 「それじゃあ、お城に帰る日も近いのかい?」

 「そうはいかないさ。今はまだ、悪さが見つかれば素直にお仕置
きを受けるって程度だからね」

 「それだけじゃいけないんだ」
 お婆さんの言葉にコビトは思わず語気を強めて…

 「そりゃあそうさ。こんなおチビさんなら、それでも仕方がない
だろうけど……」

 コビトのリーダーは語気を強めてしまい赤ずきんちゃんを驚か
してしまったことを詫びるように微笑みます。
 そして穏やかな口調に戻って……。

 「白雪姫はハイティーンだからね、罪を懺悔して自ら罰を受ける
ようにならなければ本当に改心したことにはならないよ」

 「そこまでは進んでいないというわけか」

 「そういうこと。幼い子と違ってあれだけ歳がいってからだと、
矯正するにも時間がかかるんだ」

 「そうじゃな。では、あの子たちはどうじゃ。もう手遅れか?」

 「そうだなあ、……これで何回目だい?」

 「三回目だ。前の二回は、スパンキングと蝋涙で許してやったん
だが……」

 「効果がなかったんだな」

 「まあな」
 青い帽子のコビトは二人をいぶかしげにながめながら……

 「……ん~~かもしれんなあ。男の子はいくつだ?」

 「11歳。女の子も同じじゃ。こいつら二卵性の双生児でな」

 「なるほど、男の子は観念しとるように見えるが、女の子の方は
まだまだ………だな」

 「わかるか、さすがに鋭いな」

 「そりゃそうさ、見くびってもらっちゃ困るなあ、こう見えても
こっちとらお仕置きが商売なんだぜ。そのくらいわかるよ。あの子
は女の子の典型だ」

 コビトの言葉に赤ずきんちゃんが反応しました。
 「女の子の典型って?」

 それにコビトのリーダーが答えます。
 「ん?お嬢ちゃんにはまだ関係ないけどね。女の子というのは、
成長するにつれて、お腹の中で思っていることと顔の表情を別々に
することができるんだ」

 「それって、本当は反省してないってこと?」

 「そういうことじゃな。反省しましたって、ふりだけすれば許さ
れると思ってしまうんじゃ」
 魔法使いのお婆さんが答えます。次にお婆さんは肩の上のコビト
に尋ねました。

 「表面づらは申し訳なさそうな顔をしていてもお腹の中では笑っ
てるような子にはどんなお仕置きがいいだろうね」

 「さあ、どうしようか」
 コビトのリーダーはグレーテルを見て笑っています。その笑いは
相変わらず申し訳なさそうな顔をしているグレーテルのお腹の中に
も届いたはずでした。

 「でも、おばば。おばばはもうこの子への罰は決めてるんだろう。
テーブルの上に色々乗ってるし暖炉では焼き鏝もすでにいい色合い
に焼き上がっているじゃないか」

 「そりゃあそうじゃが、あんたの意見も聞きたいと思ってね。何
しろ可愛い孫たちじゃからな。あまり手荒なことはしたくないんじ
ゃが、そうかといってこのままでは立派な大人にもなれそうにない
のでな」

 『(えっ!孫?この子たちはお婆さんの孫だったんだあ)』
 赤ずきんちゃんは驚きの事実を知ってしまいましたが、声は出さ
ずに三つ目のクッキーに手を出します。

 「このくらいの歳になると、もう痛いだけの罰じゃだめだろうね」

 「やっぱりそうか」

 「女の子は特にそうだけど、恥ずかしいって思わないと反省しな
いよ。特にこのくらいの歳はそういうことに敏感だから、なおさら
効果があるんだ」

 「もう少し上の方がもっと恥ずかしいがるんじゃないかい?」

 「ところがハイティーンになると、まわりも見えてくるし度胸も
つくからね。実はお仕置きの効果は薄いんだ。うちの白雪姫がいい
例さ。むしろこの頃に徹底的に恥をかかせて女の子としての心棒を
通しておくことが大事なんだよ」

 「鉄は熱いうちに…じゃな」

 「そういうこと」
 こうして二人の大人たちによりグレーテルへの厳しいお仕置きが
決定したのでした。

 こうした会話は、当然、グレーテルの耳にも届いていますから、
グレーテルの顔はすでに真っ青、心臓は今にも張り裂けんばかりに
脈打っていました。


***************** (つづく) *****


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このブログについて

tutomukurakawa

Author:tutomukurakawa
子供時代の『お仕置き』をめぐる
エッセーや小説、もろもろの雑文
を置いておくために創りました。
他に適当な分野がないので、
「R18」に置いてはいますが、
扇情的な表現は苦手なので、
そのむきで期待される方には
がっかりなブログだと思います。

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