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4)締め出し

4)締め出し

 子供たちへのお仕置きは何も直接身体を痛めるものばかりでは
ありません。例えば、おねしょをした子が自分の粗相した布団を
背負わされて町内を一周させられたりとか、聞き分けのない子が
パンツ一つのいでたちで庭や玄関に放り出されたりなんていうの
は割にどこでも行われていたお仕置きでした。
 小説の世界じゃないので、さすがに真冬はありませんけど、と
いって気候のよい頃ばかりではなかったように思います。やはり
男の子が多いんですが、ならば女の子は皆無かといえば、それも
違っていました。
 このお仕置き、寒さもさることながら恥ずかしさが先に立って
そりゃあ堪えました。
 もちろん恥も外聞もなく家の中に入れてくれるように戸を叩い
て泣き叫ぶ子もたくさんいましたが、ある年齢を超えるとそれも
恥ずかしくて、結局、一時的に近くの物置に身を隠すか、もっと
年齢がいくと、そこの親に見つからないで彼の部屋に上がりこめ
るような友だちを頼ったりしました。
 親の方も鷹揚なもので自分で締めだしておいて二時間ぐらいは
探しもしましせんから、ある時などその友だちの部屋で夜明かし
したこともあったぐらいで、私が現れた時は警察に捜索願を出そ
うかどうか思案しているところでした。
 その時はまだ世の中が平穏で牧歌的、ご近所みんな顔見知りで、
性善説のおつき合い。だいたい児童ポルノなんてのもありません
から、たとえ子どもを裸で放り出しても、そんなに気遣う必要が
なかったんでしょうね。
 繰り返しますが、当時にあってはこれはうちだけのお仕置きで
はありませんでした。

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tutomukurakawa

Author:tutomukurakawa
子供時代の『お仕置き』をめぐる
エッセーや小説、もろもろの雑文
を置いておくために創りました。
他に適当な分野がないので、
「R18」に置いてはいますが、
扇情的な表現は苦手なので、
そのむきで期待される方には
がっかりなブログだと思います。

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