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〘 第 9 回 〙 お灸のお仕置き③

          亀山物語
                     合沢啓治(著)
〘 第9回 〙 お灸のお仕置き③
***************************

<主な登場人物>


私(合沢啓治)/亀山愛育院の孤児。由美子の弟。

小島先生   /私の家庭教師であり、実質的には僕のママ。

大石胤子   /亀山村の村長さん。(三代目)女王様。

榊原 美里  /同級生の恋人。片想い。

森下景子先生 /由美子お姉様の家庭教師(ママ)であり、
       /かつ、学校では担任の先生でもある。

合沢由美子  /私をリンチにかけたお姉様の一人。私の姉。

小川静子   /泣き虫。リンチ四人組の一人。

桐山香織   /おっちょこちょいで早とちり。四人組の一人。
       途中でお灸をすえられそうになる。

安西遥香   /優等生だが、今回の事件に関与。四人組の一人。
途中でお漏らしをしてオムツ替えをさせられる。

美代子と彰子 /今回私のリンチには加わらなかったお姉様。

 お義父様  /亀山の子供たちは誰もがお義父様の子供として
(合沢徹)   /その家で家庭教師(ママ)と一緒に暮らしている。

 お義母様  /お義父様の奥さん。元々はお義父様のお付き合い
(合沢早苗)  /で亀山に来たのだが、今は子供たちにも優しい。

桐山高志 /幼稚園児(5歳)。由美子のお友達、香織の弟。 

 大原先生/高志君のママ。

 おばば様/亀山のお灸担当係。子供たちの実母を知る老婆。

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****<9>*********************

 「さあ、もういいわよ。でも最後にもう一つあるれど、それは
わかってるでしょう」

 「……は、い」
 お姉様の『はい』はちょっと重苦しい『はい』でした。

 でも、これでしばらくはほっとできます。アキさんが一足早く
隣のベッドへ移ったおばば様を追ってベッドを離れると、由美子
お姉様は崩れ落ちるようにその柵にもたれかかります。

 「大変だったね」
 それを拾ったのはお義父様でした。お義父様はベビーベッドの
上であぐらをかくと、お姉様を抱き上げようとしましたがお姉様
はその手を振り払うと慌てて乙女のポーズをとって……

 「あっ……はい、ごめんなさい。…今回はお仕置きありがとう
ございました」
 たどたどしく棒読みのご挨拶をします。いかにも気持が入って
いないのはみえみえですが…

 「はい、ありがとう。それより、お尻は大丈夫かな」

 「大丈夫です」

 「そう、それなら、ここへおいで」
 お義父様は再びご自分のあぐらの中へ由美子お姉様を招き入れ
ます。

 お義父様はお姉様とおでこを合わせ、髪をなで、背中をさすり
ます。両手と両足を柔らかく揉み、頬ずりをしてから……

 「ああ、この感触。私の天使は健在だ」

 恍惚としておっしゃいます。
 そこにはそこはかとなく男の性の匂いがありましたが、勿論、
お姉様はそれに抵抗なんかしません。お義父様のなされるままに
身を任せます。

 私たち子どもとお義父様との関係は、ママほどべったりとくっ
ついてはいないものなんです。
 『偉い人、色んな希望を叶えてくれる頼れる人、身近な神様』
 そういう存在として愛し愛されていました。

 大きな権威をバックにしたお付き合いで、ちょっぴり緊張感も
ありますが、嫌いとか、怖いといったことはありませんでした。
誰だって赤ちゃんの時からずっと抱いてもらっていますからね、
今さら不快ということにはならないのです。

 ですから、お義父様に体操服を脱がされ、学校の制服に着替え
させられた時も、お姉様はまるでお人形のようにおとなしくして
いました。

 「ようし、これでいい」
 お義父様は着替えが済むと再びあぐらをかいた膝の上でお姉様
を抱き上げます。
 
 「ばあ」

 お義父様は大きな体を抱き上げていますが、やっていることは
赤ん坊と同じ。愛おしくて愛おしくて仕方がない、そんな感じで
した。

 これに対して由美子お姉様の方は、どこか恥ずかしそうです。
でもいつもはこんなではありません。お義父様を見つければ必ず
抱きついて抱き上げてくれるまで離しません。まるで本物の親子
のように仲がいいんです。

 もちろん、原因はこの日の出来事でした。痛くて、苦しくい、
恥ずかしいことが沢山ありましたから、お姉様の中にお義父様へ
の営業活動をするだけの心の余裕が戻っていなかったのです。

 由美子お姉様はお義父様の胸の中というかお腹の中に収まって
眠たそうにしています。どうやら今はここが一番居心地がいい、
そんな感じでした。

 二人はしばらく黙ってただ抱き合っていましたが、そのうち、
お姉様の方からぽつりとこんな言葉が飛び出します。

 「私の本当のママって生きてるのかなあ」
 答は期待していない、そんな感じでお姉様は一段と深くお義父
様の胸の奥へ頭を埋めてしまいます。
 こんなことをお義父様の前で言ったのは初めてです。

 しばらくして、お義父様から答えが……

 「わからない。それは私にもわからない。ここでは赤ん坊の時
に預けた子は18歳になるまで会えない規則になっているからね。
……お前も知ってるだろう?」

 「うん」

 「どうした?会いたくなったのか?お仕置きされて…」

 「そんなんじゃないけど……」

 お姉様は否定しましたが、やっぱりお義父様の言うとおりだと
思います。お仕置きされたからことさらってわけじゃないけど、
何かあるたびに孤児たちは『やっぱり本当の母親じゃないから。
本当の母親だったら、こんなことしないだろうなあ』と思ってし
まうのです。

 孤児にとって実の母親というのは、一緒に暮らしてみない限り
永遠の憧れなんです。だから実母のことを想う時、それは綺麗で
優しくて何でも言うことを聞いてくれる理想的なママとしてしか
夢に出できません。当然、亀山で暮らす人たちとは比べるべくも
ない絶対的存在でした。

 この時のお姉様も、自分が理想化した母親の夢をみていたはず
です。

 そんなお姉様にお義父様がこんなことを言います。
 「今度、女の子を泣かずに確認したらみんなでゴルフに行こう
か。今は新緑の季節だから横浜のゴルフ場も気持がいいぞ」

 それは唐突な提案でした。ですからそばにいた大人たちが一様
に『おや?』という顔になりました。

 確かにゴルフは子供たちもみんな芸事の一つとして手ほどきを
受けています。ただ、普段は亀山に隣接する打ちっ放しの練習場
かショートコースでお遊びする程度。本格的なコースへ出ること
は滅多にありませんでした。

 だいいち、家族だけで山の外へ外出するとなると女王様の許可
が必要になります。なぜ、今、そんな手間のかかることまでして
ゴルフなのか、大人たちには理解できなかったのでした。

 『女の子を泣かずに確認したらご褒美にゴルフ場に連れて行っ
てくれるってこと?……私、お友だちとゲームでもやっていた方
がいいなあ』

 お姉様はこう思ったに違いありません。ゴルフなんてお父様の
お付き合いでやるものでしたから。でも、そんな事が言える立場
にないことも重々承知している年齢ですから……答は…

 「はい」

 お父義様の提案にお姉様は静かに承諾します。
 ただ、その時はこのお話を深く考えてはいませんでした。
 今はしばしの休息を楽しみたかったのです。
 ただ、お義父様だけがお姉様の答えにとても満足げな御様子だ
ったのです。

 時は流れ、他の三人にもお灸をすえたおばば様が戻ってきます。

 「さてと、それでは女の子たち、これから最後のお誓いをして
もらおうかな」

 おばばの声にそれまで落ち着いていた由美子お姉様の顔が再び
真っ青へと変化します。

 「由美子、まずはおまえからじゃ。他の子もやったことは同じ
じゃが、お前の場合は、同じ釜の飯を食っとる弟を手込めにした
んじゃからな、罪は、一番重いはずじゃ」

 おばば様がこう言って迫った時、お姉様はすでに、お義父様に
よってそのショーツが下ろされていました。
 続けて、スカートを捲られ、お義父様の股ぐらを枕に仰向けの
姿勢でお尻バンザイの姿勢になります。

 お義父様にバンザイした両足首を高々と持ち上げられて、女の
子の大事な処はすべて初夏の日差しの中で日光浴です。

 でも、これってどんな気持なんでしょうか。男の僕にはわかり
ませんが、大事なところをアルコールを湿した脱脂綿でぬぐわれ
るとその場にいられないほどぞくぞくっとするところは同じよう
でした。

 「ひぃ~~~~」

 その瞬間はお姉様だってやっぱり身体をよじります。
仕方がないことなんですが、おばば様はそれを許してはくれま
せんでした。

 「お前、名前は?」
 おばばが指先で艾を丸めながら尋ねます。

 「えっ!?(名前って何よ?)……合沢由美子です」
 おばば様が自分の名前を知らないはずがありませんから不思議
に思っていると……

 「合沢由美子。知らんな、そんな子は……ここにいる天使さん
たちの中にはそんな名前の子はおらんはずじゃ」

 おばば様は小さな小さな塊を四つこしらえると、さも、今気づ
いたと言わんばかりに…

 「そうじゃ、そう言えば先日、合沢の御前様からうちにできの
悪い子がいるが、何とか天使にできぬかと相談を受け取った事が
あったが、……お前のことじゃったか。……ところで、お前は、
男の子か?」

 「えっ!いえ、女の子です」

 「女の子?そうじゃなかろう。その子はおままごとと称して、
年下の男の子を裸にしてお浣腸までかけたというからな。御前様
(お義父様)に『この亀山にそんなぶっそうな女はおりませんよ』
って話したところじゃ」

 「…(何度、同じことを言えば気がすむのよ)………」
 由美子お姉様が何と答えていいかわからず押し黙っていると…

 「ほれ、お前、この辺りにおちんちんを隠し持ってるじゃろう。
確かめてみんとあかんな」

 おばば様は不敵な笑顔を浮かべてお姉様の大陰唇に艾を乗せて
いきます。

 「(あっ!)」

 その恐怖感にお姉様は思わず体をよじって逃げようとします
が、気がつけばすでに大人たちから腰やお腹を押さえ込まれてい
ますから、どの道その時点で、体は5センチはおろか1センチも
動きませんでした。

 それに、こんな処で逃げ出せば後でどんなお仕置きになるか、
それを思うと、本気になって体を動かす事など最初からもできま
せんでした。

 「さてと……」
 艾を女の子の微妙な場所に並べ終わったおばば様は、大股開き
のお姉様の目の前、それこそ黒い瞳から5センチと離れていない
距離まで火のついたお線香を近づけます。

 「よいか、本当のことを言うんじゃぞ」

 「………………」
 おばば様の詰問にお姉様は怯えながら頷きます。

 「……お前は、どこの子だ?」

 「か、亀山の子です」

 「そうかな?この辺に山に住む狸狢(たぬき・むじな)の子で
はないのか?」

 「ちっ違います」

 「お前、ずいぶん乱暴そうだが、男の子か?」

 「いえ、女の子です」

 「そうか、お前は亀山の子で女の子なんだな。………そうか、
それで安心したわい。だったら、このくらいのお仕置きは平気な
はずじゃな」
 おばば様はそう言って艾に火をつけます。

 お臍の下にある唇への折檻。そんな狭い処へお灸をすえるのは
お浣腸の時以上に大変な作業でした。ですから、お姉様の身体は
お浣腸の時以上に窮屈に九の字にまげられ、何人もの人によって
押さえつけられています。
 もう、一ミリも身体は動きません。
 ですから、熱いなどと言う前に、その姿勢を維持するだけでも
相当に苦しかったのです。

 「(あっ熱い!)」
 火が回った瞬間は、身体全体が黒こげになったんじゃないかと
思うほどのショックだったそうです。

 しかも、一度火が収っても……
 「何じゃ、狸、狢はまだ正体を現わすさんのう。ではもう一度
じゃ」
 おばば様はこんな意地悪を言って再び艾を大きな唇に二つずつ
唾で張りつけていきます。

 「(いやあ~~~)」
 次は最初のより熱かったみたいでした。

 「おう、狸狢が熱がっとる。ならばもう少しじゃな」
 こう言ってさらに3回目を用意しようとしますから、さすがに
お姉様も本気になって逃げようとしたらしいのですが……本気で
逃げようとすると周囲の大人たちも本気で押さえ込みます。

 結局…
 「(あああああああああ)」
 
 「ようし、ようし、今、狐と狸が山へ逃げ帰って行ったわ」
 おばば様のこの言葉でやっと許されたお姉様でしたが、精神的
には黒こげになったみたいでした。

 お姉様は、このあと大人たちの呪縛を解かれてしばらくはその
場に横たわっていましたが、しばらくしてから、また、おばば様
が尋ねます。

 「どうじゃ、ちっとは思い出したか?……ん?お前が女の子で、
この亀山の子だという事を……」

 「は、は、はい、おばばさま」
 震える唇はお姉様の偽りのない本心だったと思います。

 「どうじゃ、これで、確かに自分が女の子じゃと感じることが
できたじゃろう」
 「は、はい」
 「忘れちゃいけんよ。お前はお仕置きの厳しい亀山の子。合沢
御前がお前のお義父様だ。良い悪いはない。それが現実じゃ」
 「はい」
 「お義父様の名前は?」
 「合沢徹」
 「そうじゃ、お義母様は?」
 「合沢早苗」
 「家庭教師の先生は?」
 「森下景子先生」
 「お前はそんな人たちに愛されるのは嫌か?」
 「いいえ、嫌じゃありません」
 「嫌じゃなかったらなぜ悪さをする?」
 「…………」
 「悪さをするたびにお仕置きされるのは辛いじゃろう?…ん?
それとも何か、どんなにお仕置きされても平気なのか?」
 「……は、はい……あ、いえ、違います」
 「おや?わしの話を聞いとらんな。本当はここに居たくないん
じゃろう?出るか裏門から……亀山から出してやってもいいぞ。
素っ裸で……」
 「……いいえ」お姉様は激しく首を横に振ります。
 「本当か?本当にここでいいのか?」
 「本当です」
 おばば様は疑い深そうに由美子お姉様を覗き込みました。
でも、この時はすでにその目は笑っています。そして……
 「いいんだぞ、出たければ出ても。公立の孤児院なんてこの世
にいくらでもあるんじゃから……なんだ?その面は?生意気に、
悲しいのか?」
 「…………」
 「だったら、よ~く覚えておくことじゃ。お前は、世界で一番
お仕置きの厳しい亀山の子なんじゃ。だから愛されなきゃ損じゃ」
 「はい」
 「……ほれ、おまえは男の子じゃったな?」
 「いいえ、女の子です」
 「そうじゃ、だから、ここにお灸をすえると熱いじゃろう」
 おばば様はお姉様のお股を叩きます。

 「いやあ、やめてえ~~」
 「なんじゃ、今頃になって気づいたのか。おぬしはな、おなご
じゃから、ここが熱いんじゃ。よう覚えとけ!」
 「は、はい、ごめんなさい」
 「いいか、お前のお義父様はな、他の誰よりもお前を愛してお
られる。ところが、お前がまだそれに気づかぬ。可哀想な事じゃ。
いいか、考えてもみい。どこの馬の骨ともしれんお前にこれだけ
大金をだして育ててくれるお人がどこにおる?世の中のどこにも
おりゃあせんのだぞ」

 おばば様は再びお姉様を仰向けに寝かせると、さっきと同じ様
に大股開きにしてから先ほどと同じ場所にお灸をすえます。
 しかも、今度は誰も自分を押さえつけてくれません。

 「今度は自分の力だけで我慢するんじゃ」
 「…………」
 当然、お姉様の顔は不安でいっぱいですが……
 「大丈夫、そこはそんなに熱うはない。熱いと思うから、特別
な場所だから、そう思うから熱いんじゃ。歯を食いしばって我慢
すればわかることじゃて……」

 そして……
 「…………………………」

 お姉様はこの時初めて、悲鳴を上げず、おばば様のお灸を乗り
切ったのでした。

 「ようし、じゃあ、もう一度言ってみろ。お前はどこの子だ?」
 「亀山の子です」
 「誰の…」
 「合沢お義父様の子です」
 「男か女か」
 「女の子」
 「ここが好きか、ずっと居たいか?」
 「ずっとここに居たいです」
 「ようし、…いいか、忘れかけたら、お股を自分で触って思い
出すんじゃ『ああ、自分は女の子なんだ、亀山の子なんだ、合沢
お義父様の子なんだ』ってな」

 最後はおばば様がお姉様をダッコしていつもの言葉を言います。

 「よいか、由美子ちゃん、ようく聞くんじゃ。……おなごはな、
今ある幸せを幸せと感じられる者だけが幸せになれるんじゃ」
 これがおばば様の口癖だったのです。

 おばば様は僕たち孤児にとっては厳しい人です。怖い人です。
でも、それは籠の鳥である私たちの幸せがここにしかないことを
忘れさせないためでした。

 ま、いくら亀山でもこんなお仕置き経験そうたびたびあるもの
ではありませんが、だからと言って、一度もなくここを卒業する
ことも不可能だったのです。

 女の子たちに話を聞くとお股の中にすえるお灸は実はそれ自体
それほど熱いものではないみたいなんですが、大人たちからがん
じがらめにされて窮屈な姿勢を取り続けなければならないのと、
やはり、女の子の一番大事な処にお灸をすえられたという精神的
なショックが『このお仕置きは二度と受けたくない』と思わせる
みたいでした。

 えっ、お前は男の子だからこんな経験はないだろうって?
(^_^;)

 とんでもない、ありますよ。私のおちんちんの竿の裏と袋の裏、
根元付近には今でもその時の痕がはっきりと残っています。
 私だって亀山の子なんですから経験なしにここは出られません
もの。(^^ゞ

 これがお姉様が被ったお仕置き(公開処刑)の顛末なんですが
これにはちょっとした後日談があるのでそこまで語ってみたいと
思います。

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tutomukurakawa

Author:tutomukurakawa
子供時代の『お仕置き』をめぐる
エッセーや小説、もろもろの雑文
を置いておくために創りました。
他に適当な分野がないので、
「R18」に置いてはいますが、
扇情的な表現は苦手なので、
そのむきで期待される方には
がっかりなブログだと思います。

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