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〘 第 5 回 〙 お馬での鞭打ち

          亀山物語
                     合沢啓治(著)
〘 第 5 回 〙 お馬での鞭打ち
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<主な登場人物>


私(合沢啓治)/亀山愛育院の孤児。由美子の弟。

小島先生   /私の家庭教師であり、実質的にはママ。

大石胤子   /亀山村の村長さん。(三代目)女王様。

榊原 美里  /同級生の恋人。片想い。

森下景子先生 /由美子お姉様の家庭教師(ママ)であり、
       /かつ、学校では担任の先生でもある。

合沢由美子  /私をリンチにかけたお姉様の一人。私の姉。

小川静子   /泣き虫。リンチ四人組の一人。

桐山香織   /おっちょこちょいで早とちり。四人組の一人。
       途中でお灸をすえられそうになる。

安西遥香   /優等生だが、今回の事件に関与。四人組の一人。
途中でお漏らしをしてオムツ替えをさせられる。

美代子と彰子 /今回私のリンチには加わらなかったお姉様。

 お義父様  /亀山の子供たちは誰もがお義父様の子供として
(合沢徹)   /その家で家庭教師(ママ)と一緒に暮らしている。

 お義母様  /お義父様の奥さん。元々はお義父様のお付き合い
(合沢早苗)  /で亀山に来たのだが、今は子供たちにも優しい。

桐山高志 /幼稚園児(5歳)。由美子のお友達、香織の弟。 

 大原先生/高志君のママ。

 おばば様/亀山のお灸担当係。子供たちの実母を知る老婆。

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****<5>*********************

 四人へのお説教が終わると、今度はママたちがやって来て娘の
腰に着いているボタンを外します。四角い窓が大きく開いてお尻
がいきなり外気に触れますと、もうそれだけで女の子たちは悲鳴
を上げたい気分でした。でも、ここではそれを自分の心で必死に
押さえなければなりません。

 でも、それって不思議でしょう。ついさっきまですっぽんぽん
の身体をお義父様にお見せしたばかりなんです。それに比べれば
今回はお尻だけなんですから、もっと落ち着いてても良さそうな
ものなんですが……(^^ゞ

 でもそれには女の子ならではの理由があります。というのも、
普段トイレなどで秘め事のようにして自身がやっている行為を、
今は他人がやっているのです。その非日常的な違和感が女の子に
はたまらなく嫌なようでした。

 おまけに外の風がいきなり感じやすいお尻に当たりますから、
思わずそこで声をあげてしまったなんてことも……

 この時は幸いにもそれはクリアできましたが、次の瞬間、香織
さんが思わず声を上げてしまいます。

 「いやあ~~」

 彼女の悲鳴は庭じゅうどこにいても聞こえるほど大きなもので
した。
 勿論、この場で悲鳴なんかあげちゃいけないことは百も承知な
彼女ですが、アルコールを含ませた脱脂綿がお尻をなでた瞬間、
ほとんど生理的に声を上げてしまったのでした。

 もともと亀山では、お尻への鞭のお仕置き時などにアルコール
消毒する習慣がありますから香織さんだってそれを知らないわけ
ではないのですが、彼女の場合は、運悪くそこに最近すえられた
お灸の痕があって、脱脂綿でふき取る際かさぶたが取れ、他の人
にはない余計な刺激が加わったみたいでした。

 勿論、それが飛び上がるほどの痛みというわけではありません
が、緊張感がマックスなこんな時です。予期しない刺激を受ける
と、女の子は生理的反射的に声をあげてしまうもののようでした。

 でも、お仕置きのこの場面でそれは理由にはなりません。

 「なんですか!はしたない声をあげて」
 シスターが飛んできて叱ります。

 「ごめんなさい」
 もちろん、香織さんは謝りましたが、余計なことも言ってしま
ったのです。

 「実は私、三日前お尻にお灸をすえられてそこがしみたみたい
なんです」

 こう言うとシスターは…
 「あっそう、では、もう一度そこにお灸をすえましょう。三日
前に粗相をしておいて、今日もまたこんなお仕置きをいただいて
るなんて、他の子以上に特別な反省が必要な子だわね。……先生、
お灸の準備はおありでしたね。もう一度すえてあげてください」

 シスターはそこで一つ大きく息をつくと、「これまでにない位
大きいのがいいですわよ」とまで宣言したのでした。

 「いやあ、ごめんなさい。もうしませんから、お灸だけはしな
いで、お願い」

 香織さんはたまらずシスターに直訴しますが、シスターは聞く
耳もたずと言った顔で香織さんの顔を睨みつけるばかり、命じら
れたママもあきれ顔でさっさと準備にとりかかって香織さんへの
助け船は出してくれそうにありません。

 やがて再度アルコール消毒がなされ、ふき取られたお尻は熱を
奪われて香織さんの心も冷やしていきます。

 「(いやいやいやいや)」
 艾を乗せられる部分が軽くつまみ上げられると、まるで自分の
心臓がつまみ上げられたようでした。

 「(だめ~~~)」
 香織さんは心の中で叫びます。
 でも、つまみ上げられたお尻の上に艾が乗り、お線香の香りが
鼻をくすぐると、もう観念するしかありませんでした。

 そんな香織さんの様子は他の子たちにしても気になりますから、
不自由な身体をねじっておのおの事の成り行きを見ていました。
いえ、彼女たちだってお灸に関しては無傷ではありません。特に
お臍から下にはいくつものお灸の痕があります。当時にあっても、
女の子の場合は火傷の痕が残るという理由からお灸のお仕置きは
敬遠されがちでしたが、亀山の場合は、ある事情からどの子にも
広く行われていました。

 今日、お灸といえば、千年灸ぐらいしかすえたことがない人が
ほとんどで、その恐怖というのが今一つピンとこないでしょうが、
ここでいうお灸は艾を肌に直接乗せて焼くわけですから、煙草の
火を押しつける根性焼きと理屈は同じ。子供にとってその熱さは
半端じゃありませんでした。

 「はい、いくわよ。歯を食いしばりなさい」
 とはママの声。とうとう艾にお線香の火が移されましたが……

 「…………あっ!」
 艾の火が下りて直接肌を焼く寸前、ママは艾の火をもみ消して
しまいます。

 「さあ、もう良いでしょう」とはシスターの声。
 「今度変な声をあげたら本当にただではすみませんよ」はママ。
 どうやら二人とも最初から本当にお灸をすえるつもりはなかっ
たようでした。

 この脅かしが効いたのかトォーズによる鞭打ちは順調に進んで
いきます。

 「さて、誰を最初にしましょうか」
 シスターの声に四人全員の体に鳥肌が立ちます。

 こうした場合、最初に誰がやられるのか、次は誰の番なのか、
まったくわかりません。すべてはシスターの気まぐれなのです。

 自分の番になると、ママがアルコールをたっぷり染みこませた
脱脂綿でお尻を丁寧に拭いてくれますからそれで覚悟を決めます
が、そうなったらなったで、幼い頃悪さをするたびにお医者さん
から必要もないビタミン注射をされた記憶が呼び起こされてまた
鳥肌です。

 もちろんシスターが振り下ろすトォーズの鞭は一回一回がとて
も痛いで、もちろんこれが一番の災難ではあるのですが……

 「ぴしっ~~」
 乾いた、それでいて鈍い音が園内に響き渡ります。
 「(ひぃ~~~~いたい~~~~)

 「ほら、身体を動かさない」

 そんなこと言われても身体の方が勝手に反応してしまいます。
下の板が丸いのでちょっとでも身体を動かせば木馬は大きく揺れ
ます。そのたびに『約束を破った』『約束を破った』とみんなに
知らせているようでした。

 「ぴしっ~~」
 「(ひぃ~~~~やめてえ~~~~)
 心の中で必死に叫びます。

 「ほら、もう一つ」
 冷徹な声が頭から降り注いで……

 「ぴしっ~~」
 「(いやあ~~~だめえ~~~~~)
 話相手は今抱きついているお馬さんだけです。

 「ようく、その痛みを身体の中に染み込ませるの。わかった」
 シスターは男のような低い声で命じます。
 「…………」
 由美子お姉様は僅かに頭を縦にしたみたいですが、無言です。
本人としては「はい」という気持なんですが声がでませんでした。

 「ぴしっ~~」
 「(ああああ~~~死んじゃう~~~~)

 「よし、いいわね、その気持が大事なの。さあ、もう一つよ」
 シスターは何も言わない由美子お姉様の気持が鞭でぶたれてい
る姿だけでわかるようでした。

 「ぴしっ~~」
 「(~~~~~~~)

 私も経験者だからわかるのですが、本当に痛いと何も頭に浮か
ばなくなるんです。無の境地ってやつでしょうか。
 シスターはそんな由美子お姉様の様子をつぶさに観察してから
……
 「……どうやら、私の気持があなたにも通じたみたいね。では、
これで最後にしましょう」

 「ぴしっ~~」
 「(~~~~~~~)

 結局、六回で由美子お姉様はシスターに許してもらいましたが、
これは少ない方です。鞭の回数は人それぞれ。とにかくシスター
が「この子は反省したな」と感じるまではやめてくれませんから
長い子は12回ももらうことがありました。

 さて……
 最後の子の試練が終わる頃には四人みんなが泣いていました。
 こんな姿勢では身体を使って痛みを逃がせません。ですから、
女の子には泣くこと以外方法がありませんでした。

 ただ、遥香さんだけは無意識に身体が別の方法を試したみたい
でした。

 「なによ、遥香、あなた、またお漏らしなの」
 ママの困惑した声が遥香さんの顔を赤らめます。でも、これも
また仕方がないことでした。何しろ身体が勝手にやってしまった
ことなんですから……。

 とはいえ、遥香さんはせっかく着替えたベビー服を再び着替え
なければなりません。
 おまけに今度はみんなが見ている前で……

 素っ裸にされ、仰向けに寝かされるとお尻バンザイです。
 これは仰向けになった赤ちゃんがオムツを取り替える時に両足
を高く上げるあのポーズのこと。亀山では14歳になって、少女
試験に通らなければ『少女』とさえ認めてもらえませんでした。

 13歳の子はまだ赤ちゃん。たとえ胸が膨らみお臍の下に下草
が茂り始め初潮があったとしてもここでは『赤ちゃん』のまま。
 だからこんなに恥ずかしいポーズだって当然でした。

 まず蒸しタオルでお股を綺麗に拭き清められ、ベビーパウダー
が、これでもかというほどはたかれます。そこへ浴衣地で作った
オムツとビニールのオムツカバー。当時は、まだ紙製の使い捨て
オムツなんてものは一般的ではありませんでした。

 香織さんは顔を隠そうとしますが、ベビーベッドを取り巻いた
他の友だちがそれを許しません。香織が顔を隠そうとするたびに
執拗にその手を払いのけます。
 しかも同情するというのではなく…

 「ねえ、久しぶりに赤ちゃんになった気分はどう?」
 「久しぶりじゃないわ。三日前もオムツしてたもん」
 「えっ、そうなの。わあ良いこと聞いちゃった」
 「何よ、どうせ今日はあなた達だって穿くんでしょう」
 「そりゃあそうだけど……あなたの場合はわざとじゃない」
 「えっ、わざとなわけないでしょう」
 「だってあなた、今でも毎晩ママからオムツ換えしてもらって
るんでしょう」
 「変なこと言わないでよ」

 子どもというのは残酷で、自分に関わらないことには無頓着。
友だちの嫌がることも平気で言い放ちます。ですから、男の子で
あれ、女の子であれ、友だちでいるためにはそれに耐えなければ
なりませんでした。

 ただ、香織さんがママからのオムツ換えを『変なこと言わない
でよ』と否定しましたが、それは普段おすまししている香織さん
の見栄が言わせた言葉で、彼女に限らず、ここではかなり大きく
なってもママに甘えてわざとお漏らしする子が珍しくありません
でした。

 きっと、香織さんとしては『自分はそんなにだらしのない子供
じゃない。もう立派な少女なんだ』と言いたかったのでしょう。

 香織さんのオムツ替えが終わると他の三人にもオムツが与えられ
ます。次はいよいよお浣腸の時間でした。

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tutomukurakawa

Author:tutomukurakawa
子供時代の『お仕置き』をめぐる
エッセーや小説、もろもろの雑文
を置いておくために創りました。
他に適当な分野がないので、
「R18」に置いてはいますが、
扇情的な表現は苦手なので、
そのむきで期待される方には
がっかりなブログだと思います。

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