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第12章 教会の子供たち(6)

         第12章 教会の子供たち 

 §6 教会の子どもたちのお仕置き(2)

 「リンク先生!いらっしゃったんですか?」

 「今、帰ってきたばかりよ。今日は、この子たちを引き取りに、
劇場まで行ってきたの」

 入ってきたのはシスターだけではなかった。まだ10歳を少し
だけ過ぎた年恰好の少女たちが三人。二人の前にもじもじとした
様子で所在なさげに現れたのである。

 「クララ、こんな処で、私の悪口は言わないでちょうだいね。
子ども達に示しがつかないわ」

 「悪口だなんて……」
 クララ先生が顔を曇らせると……

 「(ふふふふ)」シスターは穏やかに笑って……
 「冗談よ。私は初めから悪役が仕事ですもの。それは仕方ない
ことだもの。……ところで、そちらのヤングレディーはどなた?」

 「カレンといいます。カレン・アンダーソンです。……今日は
クララ先生の助手でうかがいました」

 「カレン?……ああ、あなたがカレンね。最近、あなたの曲を
チビちゃんたちが弾いているのをよく耳にするわ」

 「今日は、どうしたんですか?……ひっとして、この子たちが
何かしでかしたとか?」

 「そうなのよ。今日は国立交響楽団の定期演奏会があるという
ので、この子たちに外出を認めたんだけど……ここを出る時は、
ちゃんとした格好でいたのよ。……ところが……」

 「途中で、私服に着替えた」

 「そういうこと。……この子たちの顔を見知った人がたまたま
劇場の中にいて、電話で知らせてくださったの。そうなったら、
こちらとしても拾いにいかない訳にはいかないでしょう」

 「……お仕置きしないわけにも、いかないってわけですか」
 クララ先生は納得した様子で三人を眺める。

 「そういうこと。私だって、子供達からそうそう嫌われたくは
ないけど、これが私の仕事だから仕方ないわ」

 「あなたたちも、まだ11歳のくせにいい度胸ね。まだ何一つ
できないヒヨコの時は、自分を愛してくれる人の為にも大人しく
してなきゃ……熱い思いを受けるはめになるわよ。……???」

 クララ先生はそこまで言うと、ふと沸いた疑問を自ら確かめて
みる。
 三人のうち一人のスカートを捲り上げたのだ。

 「…………」
 彼女は思わず声を上げそうになったが思いとどまる。
 『そのことが、自分の立場を悪くするんじゃないか』
 そう考えたからだ。

 もちろん、クララ先生は外部の人だから、それは関係ないのだ
ろうが、今の彼女たちには目上の人たちはみんな怖い人と映って
いた。

 「あらあら、お土産持ってきたのね。やたら腰を振ってるから、
ひょっとしてとは思ってたけど、あななたたちずいぶん古風な事
されたのね」

 クララ先生は彼女のパンツの中に押し込まれたイラクサを見て
笑う。

 イラクサは小さな棘が無数に生えているからパンツの中で擦れ
ると女の子の大事な処が傷ついてしまう。彼女たちの草はすぐに
取り除かれるだろうが、どのみち二三日は、痛痒くて仕方がない
はずだった。
 昔はこの性質を利用してオナニー癖のついた子に我慢を教える
教材としてよく利用されたのである。

 「先生、このイラクサはどうなさったんですか?たしかうちの
イラクサは処分されたと聞いてましたけど……」

 「たまたま、お百姓さんが雑草刈りの帰りでね、荷車に積んで
捨てに行くところに出会ったものだから、分けてもらったのよ。
……ご親切にこの子たちのパンツの中に押し込むのまで手伝って
もらったわ」

 「あらあら……」クララ先生は破顔一笑。
 「あなたたちもそろそろ本格的なお仕置きを経験する時期ね。
まだ目の覚めるようなのを受けたことがないのなら、今日はいい
教訓になるわよ」
 クララ先生にそう言われると、さすがにばつが悪いのか全員が
足元の床に視線を落とした。


 と、そこへ、大人たちが三人も、どかどかと部屋の中へ入って
くる。

 「申し訳ございませんシスター。とんだ粗相をいたしまして」
 「こんな企てがあるなんて、私、ちっともしりませんでした」
 「今回のことは私の罪でございますから、どうぞ責めは私に」
 三人はヴェラ先生の前で膝まづくと、それぞれに平謝り
だ。

 実は、この三人。それぞれにこの子たちの親代わりをつとめる
シスターたちだった。
 子どもの罪は親の罪でもあるというわけなのだが、それももう
少し幼い頃まで。10歳を過ぎれば、犯した過ちをはやはり自分
で償わなければならなかったのである。

 「マヤ< Maja >。こちらへ来なさい」
 ヴェラ先生が命じると、マヤは素直に応じる。

 もちろん、頭を撫でてくれることなんか期待できないが、そう
するしかなかった。

 「マヤ< Maja >。両手を頭の後ろで組みなさい」
 ヴェラ先生はそう言うと、抱きつけるほど近くに寄った
マヤのロングスカートの裾を一気に捲り上げる。

 「…………」
 まだ細い素足の根元にイラクサを大量に詰められたショーツが
現れる。当然、ここにいる全員の目にそれは焼きつくが、黒髪を
オカッパ頭にしたマヤは声をたてなかった。

 それが自分の立場をさらに危うくすることを彼女は知っていた
からだ。

 すると、彼女の母親代わりであるシスター・メラーが、
今度はイラクサ入りのショーツを彼女の足首まで一気に引き下ろ
すのである。
 ヴェラ先生とシスター・メラーの間に何の打ち
合わせもなかったが、何を意図しているかは阿吽の呼吸で分かる
ようだった。

 「…………」
 一方、マヤも落ち着いたもので、まだ下草の生えない割れ目が
ここにいる全ての人の目にとまっていても慌てもせず何一つ声も
出さない。

 おそらくはヴェラ先生に呼ばれた時からそれはもう想定
していたことだったのだろう。

 シスター・メラーは娘のパンツを取り去ると、持参したタオル
で彼女のお股を軽く拭き取り、新たなショーツを穿かせた。

 それはまるで幼子が粗相した時に母親がするような事。こんな
歳になった女の子にすれば恥ずかしいに決まっているが、マヤは
何も言わず、その光景をただ上から眺めていたのである。

 「しばらくは痒いけど、掻いたらだめよ。よけい酷くなるから」
 そんな言葉を無言で聞いていたのである。

 「次は、ローラ。あなたよ」

 要領は、マヤと同じだった。
 茶髪の長い髪の毛を三つ編みして緩やかにたなびかせながら、
ヴェラ先生のもとへとやってきた色白の少女も、大人たちのなす
がまま、ストリップ嬢となってそこへ立ち尽くす。

 途中……
 「ほら、動かないの!」
 母親役のシスター・リーネンにそう言われて、平手で
お尻を「ピシャ」とやられたが、マヤとの違いはそれだけ。
 やはり可愛い割れ目をみんなの前に晒すことになるのだった。

 ちなみに、ローラとシスター・リーネンはもちろん、
本当の親子ではない。ただ、ここでは赤ん坊の頃から、どの子に
も専用の母親役がいて、ローラの担当がこのシスター・リーネン。
 このため、普段ローラは母親の姓をとってローラ=リーネンと
名乗っていたのである。


 「イルマあなたもよ」

 イルマは赤毛の天然パーマ。ソバカスだらけの顔は決して美人
ではないが、割りにはっきり物を言うタイプで、女性はともかく
殿方には好かれていた。

 「ねえ、恥ずかしいよ」

 イルマは、自分の代理母であるクリンゲに三人の中で
ただ一人訴えたが、もちろん受け付けてくれるはずもなく……

 「仕方ないでしょう。あなたが悪いんだから………だったら、
どうして規則を守って、制服を着ていかないの」

 「だって、あんな服、嫌なんだもん。みんなじろじろ見るし…
他の子はおめかしして座ってるのに、どうして私たちだけあんな
ボロ服着て行かなきゃならないのよ。私だってあのくらいの服、
もってるわ。……不公平よ」

 イルマは下半身すっぽんぽんの状態で訴える。
 しかし……
 「困った子ね、何度言ったらわかるの。あなたはこの修道院が
あなたの家なの。あなたみたいな小娘が生意気言うんじゃないの。
あなたは一人で生きているつもりかもしれないけど、実際は院長
先生はじめ、多くのシスターたちがあなた方を世間の目から守り
支えているから、あなた方はこの町で暮らしていけるのよ。……
あなた、そんなに嫌なら、街の孤児院にでも移ってみる?」

 シスター・クリンゲにこう言われると、イルマも反論
できなかった。
 彼女自身、修道院の怖い現実を見て知っているからだ。

 実際、多くの子どもたちの中には、院長先生の逆鱗に触れて、
街の孤児院に追い出される子もいた。
 いや、いるにはいたのだが、大半の子が一週間はおろか三日と
もたなかった。食事は不衛生で不味いし、服も靴もボロ。大人達
は気分屋で気まぐれに鞭を振るうし、仲間達の虐めだって毎日の
ように繰り返される。
 そんな劣悪な環境では、同じ様に親元から離れて暮らしている
とはいっても、お仕置き以外、何一つ不自由なく育った少女達が
一緒に暮らせるはずがなかったのである。

 結局は、院長先生に『ごめんなさい』のお手紙を書いて戻して
もらう事になるのだが……
 その子が帰還する際には、身も凍るほどの厳しいお仕置きが、
公開処刑という形で繰り広げられるから、それを見たことのある
イルマとしては、たとえここにいくらか不満があっても、『私、
街の孤児院へ移ります』なんて軽々しく言えなかったのである。

 「イルマ、あなたの気持は分かるけど、どんなに幸せそうな子
にも苦労はあるものよ。すべてに不満のない暮らしなんてたとえ
王女様でもしてないわ。あなたたちだって教会のバザーや音楽会、
発表会、お祭りの時なんかはおめかししてでかけられるでしょう。
イルマ、それでは不満かしら?」

 「…………」

 「私たち女性はね、神様の定めた処で一生懸命に生きることが
幸せの近道なの」

 ヴェラ先生にこう言われると、イルマも渋々……

 「はい、先生」
 こう言うほかはなかった。

 ヴェラ先生は三人を前にこう諭す。
 「あなたたちを罰するのは、私だって心苦しいの。……本当は
あなたたちにも普通の家庭の子のように何時でもお洒落をさせて
あげたいわ。でも、今のあなたたちは教会の後ろ盾があるから、
世間の風を受けずにすんでいるの。もし何の後ろ盾もなくなり、
独りでいたら、それは浮浪児と同じ。たちまち世間からの虐めで
心を病んでしまうわ。それを恐れたから、あなたたちのお父様は、
あなたたちをここへ預けたの。そんなお父様をがっかりさせない
ためにも、あなたたちは教会の規則には従わなければならないわ」

 すると、ローラが……
 「わたしたちに、本当にお父様っていらっしゃるんですか?」

 「もちろん、いらっしゃるわ。あなたが当たり前のようにして
ここで暮らせるのは、そのお父様がここでの費用を負担されてる
からなの。教会の規則であなたたちはまだお父様に逢えないけど、
18歳になれば必ず逢えるわ。それにお父様へはこちらから細か
な報告が届くから、あなたたちがここでどのように暮らしている
かはよくご存知のはずよ。どんなことで褒められて、どんなこと
で叱られて、今、何を欲しがってるかまで、全てお伝えしてある
の。誕生日やクリスマスには必ずあなたたちの欲しかったものが
届くでしょう。あれは、サンタさんからじゃなくて、あなたたち
の本当のお父様お母様からのプレゼント。中にへそ曲がりさんが
いて、あれは私たちがあなたたちを喜ばせるために買い与えた物
じゃないか、なんて邪推する人がいるようだけど、それは違うの
よ」

 ヴェラ先生の言葉は子供たちにとってこれが初めてではない。
しかし、子供たちに伝えられるのは、『事情があってここに預け
られてる』ということだけ。その事情がどういうものかまでは、
少女たちに知らされることはなく、それだけ聞かされて、彼女達
は次の言葉を聞くしかなかったのである。

 「では、今回の罰を与えます」

 「…………」「…………」「…………」

 すでに代理母によって『教会の子供たち』にふさわしい身なり
に着替えの終わった少女三人は、床に膝まづかされ、その背中に
立つ母親たちに両肩をつかまれ身動きができなくなっていた。

 ヴェラ先生は、手のひらを上に向けて待つマヤに……ローラに
……イルマに……一冊の聖書を乗せていく。
 お仕置きでやる時は数冊の本が乗せられて、バランスを崩して
本を床に落とすと、それを理由に鞭のお仕置きが追加されるなん
て怖いものもあるが、今回は誓いの言葉だけだからハンディーな
本一冊だけだ。

 「あなたは神の名の下にしっかりと罰を受けますか?」

 ヴェラ先生の問いかけに、顔がこわばった三人の答えは一つ。

 「はい、先生」「はい、先生」「はい、先生」

 これ以外の答えを期待していない大人たちに向って子供たちが
別の答えを投げかければどうなるか。
 そんな分かりきったことをカレンはクララ先生に小声で尋ねる
もんだから、クララ先生は思わずカレンの顔を覗きこんだ。
 そして、気を取り直してから……

 「…どうにもならないわ。そんな頭の悪い子は、ヴェラ先生や
シスターたちが、今、自分をどんな目で見ているかを奥の部屋で
思う存分知るだけよ」

 「………………」
 カレンはクララ先生の答えに何も言わなかった。
 『クララ先生の答えは予想通りの答え』
 自分はなぜこんな事を尋ねたのだろうと思ったのである。

 三人の少女は、自分の両手に乗せられた小型の聖書を重々しく
押し頂き、その表紙にキスをする。それは『従順に罰を受けます』
というサイン。
 たった、これだけで、彼女たちはその金切り声が修道院じゅう
に響き渡る最悪の事態だけは何とか回避する事ができたのだった。

 「あなたたちには、一週間の赤ちゃん生活を命じます。………
いいですね!!」

 「はい、先生」「はい、先生」「はい、先生」
 ヴェラ先生の念押しに、子供たちの弱々しい返事が帰って来る。

 「赤ちゃん生活って、どういうこと?」
 カレンが耳元で囁くと……クララ先生は何も知らない新入生に
向って微笑むと、こう答えたのだった。

 「赤ちゃん生活というのは、その名の通り赤ちゃんとして生活
するって意味よ」

 「赤ちゃんとして?……」

 「そうよ、ショーツの代わりにオムツを穿いて、食事も給餌器
に腰掛けてシスターからスプーンで食べさせてもらうの。……ね、
楽チンな生活でしょう……それだけじゃないわよ。朝はお通じを
つける為に浣腸してもらって、おまるに跨って用が足せるし……
夜は夜で自分のいたらない処をよ~く覚えておけるように痛~い
鞭がいただけるんだから、まさに至れり尽くせりだわ」

 「………それを、一週間も続けるんですか?」
 カレンが恐る恐る尋ねると……

 「反抗的な態度が続けば、そういうことになるけど、たいてい
は三日もすれば許してもらえるわ。ただし、痛~い鞭が、最後に
は必ずついてくるけどね」

 クララ先生はカレンに向かい自分の経験からそう答えたのだが、
ヴェラ先生にしてみると、それは困ったことで……

 「ゴホン、ゴホン」
 これ見よがしの咳払いが飛ぶ。

 しかし、いずれにしても三人へのお仕置きは決して軽いもので
はなかった。

 まずは、三人分のベッドが用意され、そこに11歳の少女達は
仰向けになって寝そべる。
 その段階では何も問題はなかった。ショーツはすでに剥ぎ取ら
れていたが、足首まで丈のあるロングスカートが彼女達のか弱い
下半身を守っていたからだ。

 しかし、修道院という処はいつまでもそんな少女の貞操が守ら
れたりはしなかった。
 
 「あっ!」

 驚く間も何もない。ヴェラ先生はいきなりマヤの両足を掴むと、
それを高々と天井へ向けて差し上げたのだ。
 そして、開脚。

 「あっ、いや……」
 マヤは思わず女の子らしく叫んでみたが、左右の足は一本ずつ、
ローラやイルマのお母さんであるシスター・リーネンとクリンゲ
がしっかり抑えているもんだから、すでにマヤの力ではびくとも
しなかった。

 おまけにその両肩に体重をかけて押さえ込んだヴェラ先生が…
 「大丈夫、お薬を塗るときにちょっと沁みるけど、我慢してね」
 なんて言うから、マヤの不安は増すばかり……

 そんななか、最初はお母さんのメラーが蒸しタオルでお股の中
を綺麗にした。
 周囲、女性ばかりでもそりゃあ恥ずかしいし、目には見えない
イラクサの細かい棘がいたる所に刺さったお股は蒸したタオルの
刺激だけでも結構沁みるのだが……次の衝撃は、そんなものとは
そもそも比べ物にならなかったのである。

 「ギャアー、イヤー、イヤー、イヤー、イヤー、イヤー……」

 マヤは我を忘れて叫び続けた。マヤだって今年11歳の少女。
幼い子とは違う。たとえ『痛い!』と思っても、たいていのこと
なら我慢して声には出さない。
 それがこの時ばかりは、もう反射的生理的にどうにもならない
といった感じで、恥も外聞もなく左右に激しく頭を振り続ける。
出る限りの大声で叫び続けたのだ。

 「……………………」「……………………」

 当然、それは隣りのベッドに寝かされて順番を待っている二人
にとっては大きなプレッシャーとなった。
 そしてそれは直接この事と関係のないカレンにとっても同じで
……

 「あれは、何の薬なんですか?」
 クララ先生にあらためて尋ねてみたのである。

 「ただの傷薬よ。ただし、成分の中にメントールが入っている
から、微妙な場所につけると、その瞬間は飛び上がるほど痛いの」

 「他のお薬はないんですか?」

 「当然、あるわよ。もちろん、刺激の少ない塗り薬だってある
にはあるけど、お仕置きの時はわざとこれを使うの。イラクサの
パンツを穿いてからキッシーネ(この塗り薬の名前)というのは、
女の子のお仕置きの定番なのよ。男の子にはこういうお仕置きは
ないから羨ましかったわ」

 「男の子には体罰がないんですか?」

 「そうじゃなくて、男の子の場合は、何かあるともっぱら鞭で
お尻をぶたれるだけで、女の子のように手の込んだことはしない
のよ」

 「じゃあ、よほど用心していないとすぐにお仕置きなんですね」

 ところが、カレンの言葉にクララ先生は……
 「そうなんだけど、どんなに慎み深く暮らしていたところで、
女の子は、どんな罰も一度は必ず経験してここを出て行くことに
なるの」

 「そうですか。ここはそんなに厳しいところなんですね」

 カレンはあらためてため息をつくと、クララ先生は少し困った
顔になってこう言うのだった。

 「今のあなたにはわからないでしょうけど。それはシスターや
先生方の優しさからくることなの。もちろん、こんなチビちゃん
たちにとってのお仕置きは単に悪さをしたむくいだけど、上級生
になるとね、親しい先生が元気のない子にわざとお仕置きしたり、
わざと自分で罪を作って好きな先生の元へお仕置きを貰い行った
りするのよ」

 「えっ、???」
 理解不能なカレンの顔を見ながら、クララ先生はカレンの細い
顎を人差し指と中指で持ち上げて……こう付け加えたのである。

 「あなたにも、私の言っていることがわかる時がきっと来るわ。
だって、あなただって女の子なんですもの。好きな人とはずっと
ずっと戯れていたいでしょう」

 部外者がひそひそ話しているうちに、現場ではマヤにオムツが
穿かされ、仕事はローラに移っていた。

 「ギャアー、イヤー、イヤー、イヤー、イヤー、イヤー……」


*******************(6)*****

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このブログについて

tutomukurakawa

Author:tutomukurakawa
子供時代の『お仕置き』をめぐる
エッセーや小説、もろもろの雑文
を置いておくために創りました。
他に適当な分野がないので、
「R18」に置いてはいますが、
扇情的な表現は苦手なので、
そのむきで期待される方には
がっかりなブログだと思います。

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