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5/6 女の都 ~2~

5/6 女の都 ~2~

*)派手なシーンはありませんが、一応Hな小説です。

 三人はスクールバスで学校へとむかいます。
 学校は小高い丘の上、幼稚園から小学校、中学校、高校までが
ここにあります。

 ですから、下はまだ赤ちゃんみたいな幼稚園児から身体つきは
すでに大人に見える高校生まで、みんな一緒に校門をくぐります。
 そしてすぐに現れる学校の創立者、ケイト・ミス先生の胸像
に一礼、その先にあるそれぞの学校、幼稚園、小学校、中学校、
高校へと流れて行きます。

 このケイト・スミス先生の胸像への一礼はこの学校に通う生徒
なら、幼稚園児であろうと高校生であろうと登校と下校の時には
必ず一回ずつしなければならない挨拶でした。

 小学校に通うリサも当然それはわかっていたのですが、今朝、
出来の悪いテストをお母さんに見られてしまいましたから、その
ショックを引きずっていたのでしょう。
 スミス先生の胸像を思わずスルーしてしまいます。

 すると、その直後、担任のクレマン先生のお腹へ体当たり。

 「どうしたのリサちゃん。スミス先生の前を通り過ぎちゃった
わよ」

 クレマン先生ににこやかに言われて、はっと我にかえったリサ
ちゃんは慌てて胸像の前に戻ると、そこに膝まづいてあらためて
ご挨拶します。

 普通は、この胸像の前を通り過ぎる時、スミス先生の顔を見て、
ちょこんと頭を下げさえすればよいことになっていたのですが、
このご挨拶を忘れて通り過ぎてしまった子は、改めてその前に膝
まづいてご挨拶をする規則になっていました。

 『もう百年以上も前に亡くなった人に今さらご挨拶なんて変だ
よ。意味ないよ』
 って、男の子なら言いたいところですが、女の子の社会では、
序列はとても大事なこと。そのトップに位置する創立者のケイト
スミス先生は、たとえ亡くなって何年経っていようと後輩たちが
必ずご挨拶しなければならない人だったのでした。

 「どうしたの?ぼんやりしてた?……さては、お出掛けの時に
お母さんに叱られたのかな?」
 スミス先生へのご挨拶が終わったリサちゃんの肩を、クレマン
先生が優しく抱いて、二人は小学校の敷地へ……

 「……あなた、昨日、返した算数のテスト。あれ、お母さんに
ちゃんとお見せしたの?」

 「…………」
 リサちゃんは何も言わず先生を見つめますが……
 先生はそれで全てお見通しでした。

 「隠してたのね。……それをお母さんに見つかった?」

 「…………」

 「図星みたいね。でも、だめよ。現実から逃げたってどうにも
ならないわ。どのみち夢の世界へは逃げ切れないもの。あなたの
立場がどんどん悪くなるだけよ。お仕置きがどんどんきつくなる
だけだわ」

 「うん」
 リサちゃんは小さく頷きますが、その拍子に、涙が一雫地面に
落ちます。

 勿論リサちゃんだって先生のおっしゃることは分かっています。
でも誰だって怖い目や痛い目にはあいたくないですからね。つい
つい怖くなって、先延ばし、先延ばしを考えてしまうのでした。

 「今日は国語のテストがあるけど、ちゃんとお勉強してきた?」

 「…………」
 先生の問いにリサちゃんは自信なさげに俯きます。

 「無理ないか、心配事抱えてたら勉強なんて手につかないもの。
……そんなことじゃ、今日の国語のテストも心配ね」


 先生の不安は的中してしまいます。
 リサちゃんの国語のテストは35点。合格点の80点には遠く
及びません。それどころか、これで国語は3回連続不合格点です。
 それはこの小学校においては放課後のお仕置きを意味していま
した。


 小学校の放課後、校長室に呼び出されたリサちゃんは、3人の
子供たちが順番待ちをしてる長椅子に並びます。

 どの子も緊張した面持ち。リサちゃんだって、とても笑顔には
なれませんでした。
 そんな張り詰めた空気の中、突然、部屋の中から悲鳴が聞こえ
ました。

 「いやあ、もうしないで、お願い、痛い、痛い、だめえ~~」
 
 悲痛な叫びは1分くらい続いたでしょうか。そして、しばらく
してから校長室のドアが開きます。

 出てきたのは、リサちゃんと同じ学年の子。
 担任の先生に付き添われていましたが、とても打ち萎れた感じ
で声さえ掛けにくい雰囲気です。
 おまけにその子、大事そうにベッドパンを抱えていましたから、
それだけでも何があったかが分かります。

 『私もお浣腸させられるのかなあ』
 リサちゃんは暗い気持になります。

 お浣腸は、厳しいお尻叩きや鞭打ちのお仕置きの際、女の子が
思わず粗相をしてしまわないように事前に行われるもので、部屋
の隅に置かれたベッドで行われます。

 まるで赤ちゃんがオムツ替えをする時のように仰向けに寝て、
両足を高く上げて、すっぽんぽんの自分のお股を大人たちの前に
晒します。
 いくら女の子ばかりの世界、いくら幼い小学生でも、そりゃあ
恥ずかしいに決まっていました。

 おまけにトイレへ行くことは許されず、部屋の片隅に置かれた
ベッドパンに跨って用を足すことになりますから、恥ずかしさも
ひとしお。先生にいくら『これはお仕置きじゃないのよ』なんて
言われても、子供たちにしてみたらこれ自体もう立派なお仕置き
だったのです。

 次に部屋に入ったのは、リサちゃんの小学校では最上級生の子。

 しばらくすると、部屋の中から鞭音が響き始めます。

 「ピシッ、…………ピシッ、…………ピシッ、…………ピシッ」

 『トォーズだわ。私もあれかなあ』
 リサちゃんの両腕に思わず鳥肌が……

 トォーズは女の子のお仕置き用に特注された幅の広い革ベルト
の事。低学年の子には脅かしで見せるだけなんですが、10歳を
越える頃になると実際に使われ始めます。

 もちろん平手より痛いのですが、籐鞭(ケイン)などと違って、
痕がつくことがほとんどありませんし、痛みがひくのも早くて、
校長室でいくつぶたれても自宅につく頃にはお尻に痛みがありま
せんでした。

 「ピシッ、…………ピシッ、…………ピシッ、…………ピシッ」

 結局、12回。鞭音が響きましたが、ついに悲鳴が聞こえる事
はありませんでした。

 ほどなく、校長室のドアが開きます。
 
 「お仕置き、ありがとうございました」
 お姉様は、部屋の中で一礼すると、まるで何事もなかったかの
ようにリサちゃんの前を通り過ぎていきます。

 『かっこいいなあ。やっぱり、お姉様になると違うのね。私、
一年経ってもああはなれないだろうなあ』
 リサちゃんはお仕置きされても凛として誇りを崩さないお姉様
の姿に憧れを抱きます。

 ちなみに、学校での上級生はみんな『お姉様』でした。
 いえ、たしかに間違いじゃありません。だって、この星の子供
たちは血縁でみれば、みんな腹違いの姉妹なですから、『お姉様』
でも間違いありませんでした。

 次に部屋に入ったのはリサちゃんより幼い子。

 でも、いっこうに鞭音も悲鳴も聞こえてはきませんでした。

 『いったい、何やってるんだろう。……チビちゃんだからなあ
お仕置きってないのかなあ』
 リサちゃんは羨ましそうに校長室のドアを見つめ、自分の事を
思い出します。

 というのも、校長室に呼ばれた子は全員がぶたれるというわけ
ではありませんでした。改悛の情が認められればぶたれない場合
だってあるのです。

 特に幼い子は校長室に呼ばれた段階で震え上がっていますから
先生方もお仕置きには慎重なのです。
 お小言の最中に泣き出す子もたくさんいますから、逆に先生方
がなだめたりします。

 このように、女の子社会の場合は改悛の情がお仕置きに大きく
影響しますから、校長室に入ったら、できるだけ申し訳なさそう
な顔をしていなければなりません。年齢に関わらず当然ため口は
タブーなのですが……

 でも、先生があまりにやさしかったのでリサちゃん思わずため
口で話し、普段の調子で冗談を言ったら、お手々とお尻に小さな
蝋燭の蝋を垂らされてしまいました。

 8歳の少女は、健気にも悲鳴はあげませんでしたが、そりゃあ
熱いに決まっています。恥ずかしいに決まってます。
 『あの時はまずかったなあ、つい悪乗りしちゃって……』
 苦い思い出が頭をよぎります。

 幼い妹は部屋を出て帰る時、手の甲をさすり、数回スカートの
上からお尻をさすっていましたから、ひょっとしてこのお仕置き
を受けたのかもしれません。

 そして、いよいよリサちゃんの番がまわってきたのでした。

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tutomukurakawa

Author:tutomukurakawa
子供時代の『お仕置き』をめぐる
エッセーや小説、もろもろの雑文
を置いておくために創りました。
他に適当な分野がないので、
「R18」に置いてはいますが、
扇情的な表現は苦手なので、
そのむきで期待される方には
がっかりなブログだと思います。

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