2ntブログ

Entries

5/8 女の都 ~4~

5/8 女の都 ~4~

*)派手なシーンはありませんが、一応Hな小説です。

 リサちゃんは校長先生からお母さん宛のお手紙を託されて部屋
を出ます。

 校長先生との約束通りこの場でのお仕置きはありませんでした
が……
 『なによ、毎日二時間、二週間も居残り勉強させられるなんて
その方がよっぽどきついじゃないのさあ』
 リサちゃんはぼやきます。

 もちろん、これからクレマン先生との授業がとうなるか分かり
ませんが、もし、そこでもできが悪いようだと……電気の電圧を
あげたり、やたら滅多らスイッチを入れられたりしかねません。

 帰り道、小石を蹴り蹴りそんな最悪のシナリオが頭に浮かんで
離れませんでした。
 『いやだなあ』
 出るのはため息ばかりです。

 すると、そんなリサちゃんの前を親友のドリスが、何だか歩き
にくそうにして歩いているのが見えます。

 『あっ、あいつ』
 リサちゃんは今までの深刻な顔を封印、さっそく彼女の前へと
回り込みました。
 その時は、今までのことはすべて忘れて満面の笑顔です。

 「何よ、あんた、どうして私のお仕置き待っててくれなかった
のさあ。独りで帰るつもりなの?……私たちお友だちでしょう」

 文句を言うと……ドリスちゃんは肩まで伸びた長い髪の奥から
顔を歪めたままリサちゃんを見下ろして弁明します。

 「仕方ないでしょう、イラクサパンツ穿かされてるんだもの。
あんたの帰りなんて待ってらんなかったのよ」

 「ん?」
 リサちゃんはドリスちゃんの後ろ姿からそれは分かっていたの
ですが、あえて初めて気づいたというような顔をして、いきなり、
彼女のスカートを捲り上げます。

 「ばか、やめてよ!!」
 ドリスちゃんの嬌声と共にリサちゃんが見たのは、ぽっこりと
膨れたドリスちゃんの白いショーツでした。

 「ふうん……どうしたの?……何、やらかしたの?」
 リサちゃんは、興味津々。ドリスちゃんの困った顔を覗き込み
ながら自分のことは棚に上げてお友だちをからかってる、そんな
笑顔でした。

 「たいしたことしたわけじゃないの。ブラウン先生の似顔絵を
アンナと見せっこしてたら、いつの間にか後ろに先生が立ってて
……」

 「似顔絵って、例のお尻かいてる猿の絵でしょう。それって、
まずいわよ。ああみえてブラウン先生ご自分の顔が猿に似てるの
とっても気にしてるんだから……ふうん、それでイラクサパンツ
穿かされたんだ」

 「わかったらあっち行っててよ。……これって、とっても歩き
にくいんだから……」

 「ねえ、そんなのさっさと捨てちゃいなさいよ。あとでお股の
中が痒くなって仕方がないわよ」

 「わかってるわよ!そんなこと。でも、そうはいかないでしょ」

 「どうして?」

 「そんなことしたら、私、お母さんに殺されちゃうわ。ちゃん
と先生の罰を受けなかったって……」

 「オーバーねえ。おばさん、私と会うと、いつだって優しそう
な笑顔だよ」

 「馬鹿ね、それはあなたが他所の子だからよ。うちのお母さん、
家の中じゃもの凄く怖いんだから……」

 「そうか、うちの母さんも陰では色々言うけど、その子に面と
向かってだとめったに怒ったりはしないものね」

 「当たり前じゃない。どこの親もそんなの同じよ。リサちゃん
は、外ではニコニコしてたのに家の中に入ったとたんお母さんが
怖い顔になったってことないの?」

 「ん?………」
 リサちゃんはちょっとだけ思い出してから答えます。

 「あっ、ある」

 「じゃあリサちゃんちだってあるんじゃない。お母さんなんて
みんなおんなじよ。……ところで、あなた、今日は何だったの?
あなたの方こそ校長室へ呼ばれたんでしょう?」

 「まあね」

 「何よ、言いなさいよ。私も話してあげたじゃない……あなた
だけ黙ってるなんて卑怯よ」

 「わかったわ、話せばいいんでしょう。今日は校長室に呼ばれ
たけどお仕置きはなかったの」

 「あれ、珍しい」

 「喜んでばかりはいられないわ。……ただし、明日から二週間、
クレマン先生と二人っきりで居残り勉強なのよ」

 「わあ~かわいそう。だってあの先生、マンツーマンになると
やたら張り切っちゃって、自分が出した問題を生徒が間違うたび
に、やたら電気椅子のボタン押すんだってよ」

 「ほんと?」

 「ホントよ。マリアから聞いたの。モルモットにされたって」

 『ヤバッ…』
 リサちゃんは思いますが、校長先生と約束した事を今さらどう
することもできませんでした。


 「じゃあね」
 「また、明日、一緒に学校行こうね」
 「わかった」

 二人はドリスちゃんの家の前で別れましたが、よたよた歩きの
ドリスちゃんが家の中に消えてほどなく……

 「馬鹿だね、この子は……また、何もらってきたのさあ!……
いいから脱いで……そんなもの途中で捨ててくればいいんだよ」

 ドリスちゃんのお母さんの甲高い声が、その家から遠ざかろう
としていたリサちゃんの耳にも届きます。

 『ほうらみなさい。だから、途中で捨てればよかったのよ』
 そうは思いましたが、今は人のことをとやかく言っている暇は
ありません。
 すぐそこに自分の家がもう見えていました。


 「ただいまあ」

 玄関を入って、居間へ行くと、すでにお母さんがおやつを用意
して待っていました。

 朝、トラブルがありましたからね、『怒ってるかな?』って、
ちょっぴり心配なリサちゃんでしたが、お母さんはいつものよう
に笑顔で迎えてくれます。

 「おやつが出てるから手を洗っておいで……」

 ランドセルを部屋に置いて、手を洗って戻って来るとお母さん
はいつものお母さんでした。
 テーブルに置かれた菓子盆のクッキーと一杯のミルク。それを
食べて飲んで頭をなでなでされるのも普段と変わらない日常です。

 「今日は写生に行ったんだろう。どこまで行ったの?」
 「すぐ近く、学校の裏山に登って、頂上から港町を描いたの」
 「上手に描けた?」
 「わからない、あまり時間がなかったから仕上げは教室に戻っ
てやったの。でも、先生はよく描けてるって褒めてくれたわ」

 お母さんはリサちゃんの学校での出来事を色々と尋ねます。
 叱る時もまずは当たり障りのないことから……これもいつもと
同じでした。

 でも、それがひと段落すると……
 「今日、国語のテストがあったわよね。あれ、どうだった?」
 いよいよ本題。

 朝、見つかってしまった45点の算数のテスト、あれもおやつ
を食べたテーブルに登場します。
 リサちゃん絶体絶命なんですが……

 「国語、35点だった」
 リサちゃん、もう開き直っていました。

 「そうなの」
 もちろん、お母さんはがっかりです。強心剤が欲しいくらいで
した。

 「あっ、忘れてた」
 でも、ここでリサちゃんはランドセルの中にしまった35点の
テストと校長先生からの手紙を取りに行きます。
 実はこの校長先生からお手紙がリサちゃんにとって唯一の救い
だったのです。

 「はい、これ……校長先生からのお手紙」
 戻ってきたリサちゃんはぶっきらぼうにそのお手紙をお母さん
に手渡しました。

 そこには、これから二週間の補習授業を行うことと……これが
大切なことなんですが……その間、家庭ではお仕置きをしないで
ほしいというお願いが書いてありました。

 「わかったわ、クレマン先生が補習してくださるのね。………
だったら、お仕置きはいらないわね」

 手紙を読み終わったお母さんの言葉にリサちゃんはほっと肩を
なでおろしましたが……

 「…でも、先生とマンツーマンだったら、あなた相当に頑張ら
ないとついていけないわよ。わかってる?」

 「わかってる」

 「クレマン先生、ご自分の時間を削って手伝ってくださるの。
だから出来の悪い子は情け容赦なくお仕置きされても文句はいえ
ないの。そういうこと、分かってる?」

 「わかってる」

 「ふう……」
 お母さんはリサちゃんの気のないご返事に心配そうにため息を
つきます。

 『わかってるわよ。うるさいわね』
 リサちゃん、もちろんこれから大変なのは承知していましたが、
とにかく今はお母さんからのお仕置きがなくなったことで、つい
つい笑みが顔に出てしまうのでした。


**************************

コメント

コメントの投稿

コメント

管理者にだけ表示を許可する

Appendix

このブログについて

tutomukurakawa

Author:tutomukurakawa
子供時代の『お仕置き』をめぐる
エッセーや小説、もろもろの雑文
を置いておくために創りました。
他に適当な分野がないので、
「R18」に置いてはいますが、
扇情的な表現は苦手なので、
そのむきで期待される方には
がっかりなブログだと思います。

最新記事

カテゴリ

FC2カウンター

検索フォーム

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード

QR