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5/11 女の都 ~6~

5/11 女の都 ~6~

*)派手なシーンはありませんが、一応Hな小説です。

 その瞬間、マーシは驚き、ケイトは固まりました。リサは訳が
分からず二人の顔を見ています。

 でも、お母さんは淡々としていて怒っても笑ってもいません。
 それはこの計画が冗談や脅しではなく本気だという事の証でも
あります。

 「ケイト、あなたにはパルム修道院の院長先生からじきじきに
お手紙を頂いてるの。向こう様ではあなたをブドウ園の収穫期に
見習い修道女として受け入れてくださるそうよ」

 パルム修道院の院長先生とお母さんは古くからのお友達。その
お友だちに、お母さんはケイトのことを頼んだのでした。

 「もちろん、昼間、ブドウの収穫をお手伝いしなきゃいけない
けど、あなたも貞操帯を着けて学校に通うより、その方がよほど
落ち着いてお勉強ができるんじゃなくて……向こうでは貞操帯も
外してよいそうだから」

 お母さんの言ってることは分かります。修道院で暮らせば学校
の中で友だちの陰口に怯えないですみます。窮屈な貞操帯からも
開放されます。ですから、そこだけみればよいことのように見え
ますが……

 でも、ご存知のように修道院という処は保養所じゃありません。
 家族が移住するわけでもありません。ケイトだけが独りで出か
けて行って暮らすのです。

 それがどんなものか、ケイトやマーシには理解できます。

 いくら見習いでも修道女の生活は朝早く起きて、夜寝るまで、
分単位のスケジュールがびっしり。食事時間を除けば自由になる
時間なんて10分とありませんでした。

 『お母さん、ごめんなさい、今度から良い子になりますから、
どんなお仕置きも受けますから、私を修道院なんかやらないで。
私、ここでお母さんと暮らしたいんです』

 ケイトは14歳、最近は体つきも女の子らしくなってきました
し、時々生意気な理屈を主張したりもしますが、心の中は、まだ
まだ子供。親元を離れて自分だけが修道院に追いやられるなんて、
怖くて怖くて仕方がありませんでした。ですから、恥も外聞なく
この言葉をお母さんにぶつけてみようと心の中で準備していたの
です。

 お鞭に、お浣腸に、熱い蝋涙……これまでお母さんから色んな
お仕置きを受けてきました。
 でも、ケイトはこれまで自分がこの家で受けてきたどんなお仕
置きよりも修道院に行かされる方が辛いと感じていたのです。

 ただ、とうとうその言葉が口をついて出ることはありませんで
した。
 特に理屈はありません。強いてあげるなら中学生のプライドが
邪魔をしたのです。小学生のようにお母さんの膝に取りすがり、
泣き叫んでごめんなさいを言う勇気がありませんでした。

 「では、早い方がいいわね。先方には明日からお願いしますと
申し上げることにするわ」

 お母さんのこの一言でケイトの修道院行きは決着したのでした。

**************************

 オニオン星には、古くから慈愛に満ちた女神様(マリア様)を
あがめる宗教があって、住民の大半はこのマリア教の信者でした。

 ですから教会は権威の象徴ですし修道女たちは尊敬の対象です。
修道院に入ってブドウ園のお手伝いをする事だって、それ自体は
とても名誉なことなのですが、ただこれには一つだけ大きな問題
がありました。

 内心の問題です。

 世俗社会では、どんなに相手を憎んでいてもこちらから手さえ
出さなければ誰からも非難されません。
 でも、修道院の中は聖地ですから、それが許されませんでした。

 相手を憎むこと、蔑(さげす)むこと、辱(はずかし)めること、
その全てが許されませんでした。
 どんな笑顔で隠しても修練を積んだシスターには通用しません。

 戒律を破った者は罰を受けます。

 自分の内心を赤裸々に晒されること、それを理由に折檻を受け
ることは大人たちには大変な苦痛です。
 ケイトはそんな中に飛び込まなければならなかったのでした。

**************************

 白いワンピース姿のケイトが差し回された車で修道院に着いた
のはお昼少し前。
 ちょうど昼食時だったせいもあって挨拶もそこそこに院長先生
の脇でお昼を頂きます。

 簡単な自己紹介はその食堂で済ませましたが、正式なご挨拶は
そこから場所を移して院長室でした。
 そして、その院長室では先生から見習い修道女の心得のような
ものを窺います。

 「ここはマリア様も降りてこられる地上の楽園です。ですから、
そこに働く者もマリア様のご意思を受け継ぐ者でなければなりま
せん。それは見習いと言えどあなたも同じなのですよ」

 「マリア様のご意思?」

 「マリア様がまだこの地上に御住まいの頃、我々に求められた
戒めです」

 「戒め?」
 ケイトは戒めという強い言葉にドキッとします。

 「一つは、身も心も生まれた時と同じように綺麗なままでいる
こと。巷でもそれはいけないことでしょうが、どんな小さな嘘や
ごまかしもここでは通用しません。こんな小さなことと思っても
それは即、お仕置きとなって跳ね返ってきますから気をつけてね」

 「はい」

 「あなたのお母様があなたの下草を綺麗に処理されてからここ
へ出されたのもそのためなの。ここいる18歳未満の子はすべて
私がマリア様から預かった幼児たち。あなたもそのように思って
私に従わなければならないのよ。さっきの食事で私が噛んだ肉を
あなたの口に入れたら、あなたたいそう驚いていましたが、あれ
だって私とあなたが親子となる大事な儀式の一つなのです」

 「いつも……あれ、やるんですか?」

 「いえいえ、最初だけですよ。最初の一日だけ。ただし、今日
明日は、あなたはここでどんな身分の子より下の扱いになります。
それはよろしいですか?」

 「はい」
 ケイトはあまり深く考えず自分は新参者なのだから当然の事と
してそう返事しました。
 すると……

 「よろしい、心に曇りのないご返事ね。私にとっては何よりの
プレゼントよ」
 院長先生は皺を深くして満足そうにでした。


 ケイトは若いシスターに修道院で暮らす部屋へ案内されます。
 そこは長い廊下の先にあって、時折その廊下に面した部屋から
甲高い子供の声が聞こえます。

 「ここには小さい子供たちもいるんですね?」
 何気なく尋ねたつもりでしたが、その若いシスターはドキンと
するようなことを返してきます。

 「あなたと同じよ、この子たちもオナニーの矯正でここに来て
るの」

 「…………そうなんですか。みんな大変なんですね」

 「そうでもないわ、この子たちはまだ性欲といってもささやか
なものだから、別の事で気を紛らわせることが出来れば悪い癖は
起こりにくいの」

 「私は、これから何をすればいいんですか?」

 「何をって?」

 「一日の日課というか……」

 「ああ、そういうことね。朝は4時に起床。聖書の一節を綺麗
に清書する作業を一時間くらいしてから、5時から食事の仕度か、
お庭の掃除をして、6時が朝食、7時からミサ。8時からは学校
が始まるわ」

 「学校って、あるんですか?」

 「何言ってるの、あなただってまだ義務教育の最中じゃない。
ここには色んな事情で親元を離れた子を7歳から預かってるのよ。
小学校中学校とも敷地内にあるわ」

 「じゃあ、私も……」

 「そうよ、短い期間だけど、あなたもそこで勉強するの。今は
ブドウの収穫時期だから午後はたいていそれにかり出されるはず
よ」

 「私、農作業なんてしたことないんですけど……」
 ケイトが不安そうに言うと……
 「大丈夫、まじめにやってさえいれば、成果は問われないわ。
午後5時になると、農園から戻って食事の仕度やらお風呂の仕度。
6時に夕食、7時がミサ、それから消灯時間の9時まではお勉強
時間かお仕置き時間ね」

 「お仕置き時間?」

 「そう、一日通して問題のありそうな子が教務のシスターか、
場合によっては院長先生の部屋に呼ばれてお仕置きを受けるの」

 「………………」

 「あら、どうしたの?怖いの?……大丈夫よ、誰もが呼ばれる
わけじゃないもの。それにマリア教のお仕置きにはそんなに過激
なものはないのよ。きっと、あなたの家庭で行われていた程度の
ものだわ」

 「……(それでも)……」
 ケイトは思います。
 そして、それに追い討ちをかけるように……

 「ああ、お仕置きで思い出したけど、これからチビちゃんたち
からお仕置きを受けることになるけど我慢してね。ちょっとした
儀式というか、おままごとだから……」

 彼女は気になることを言って、とある部屋のドアを開けるので
した。

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tutomukurakawa

Author:tutomukurakawa
子供時代の『お仕置き』をめぐる
エッセーや小説、もろもろの雑文
を置いておくために創りました。
他に適当な分野がないので、
「R18」に置いてはいますが、
扇情的な表現は苦手なので、
そのむきで期待される方には
がっかりなブログだと思います。

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