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5/13 女の都 ~7~

5/13 女の都 ~7~

*)作者独自の世界観なので一般の人の理解は難しいかも…

 「ほら、子供たち、静かになさい。お仕事ですよ」

 「……(お仕事?)……」
 見渡せば、どの子も小学生とおぼしき幼子ばかり。彼女たちが
とても仕事を任されているとは思えませんでしたが……

 シスターの声に、バタバタっと子供たちが配置につきます。
 そうなるまでに1分とかかりませんでした。

 マリア様が祭られた祭壇を背に一段高い処に1人が座り、右に
3人、左にも3人の子供たちが着席。
 ケイトの席はそうやって囲まれた真ん中の席ということのよう
でした。

 『何なの?これ?……だいいちこの椅子、学校にあるのと同じ
じゃないの。これじゃあまるで、私が裁判にかけられてるみたい
じゃないの』
 ケイトの不安は周りを辺りを見渡すうちに的中してしまいます。

 「では、これより、ケイト・カーソンさんの入寮にあたって、
事前の審問を行います」
 ケイトの正面、一段高いところに座る髪の長い少女が宣言した
ことで、ケイトの不安は現実のものとなったのでした。

 「検察官、ケイト・カーソンさんが入寮するにあたり不都合な
点がありますか?」

 裁判官の指示に応えて、髪を短く刈り上げたオカッパ頭の子が
立ち上がりました。

 「ケイト・カーソンさんには幼い頃からオナニーの悪癖があり
ます。教会からいただいた資料によれば、学校の授業でも1時限
で30回以上もハレンチな妄想にふけっているとか。このような
子が、神の花園であるこの場所で私たちと一緒に暮らすのはふさ
わしくないと思うのです。ですからケイトさんには他で暮らして
いただいて私たちは彼女を寄宿舎に招くべきではないと考えます」

 落ち着いた物腰のその子はとても難しい言葉を使っていますが、
容姿は見るからに小学生です。

 「わかりました。では、弁護人はどう考えますか?」

 今度立ち上がったのは、ケイトから見ると右側の椅子に座って
いた女の子の一人です。耳のあたりまで伸びた髪の先をくるりと
カールさせた髪型、可愛い顔ですが、あえて眼鏡をかけてそれは
隠していました。

 「独り遊びは確かに私達のマリア教では認められていません。
でも、そのような者は排除せよとは、私達のバイブルのどこにも
書いてないはずです。むしろ、その81章には、子供はどんな子
とも等しく仲良くしなければならないと書いてあります。ですか
ら、むしろ私はケイトさんをここで受け入れるべきだと思います
がいかがでしょうか」
 凛として涼やかな声が会場に響きました。

 『どういうことなの?ついさっき、私がこの部屋に入って来た
瞬間、ちらっと見えたけど、たしか、この子は机の上に乗って、
はしゃいでたわ。まるっきり子供だったはずなのに、それが今は、
まるで大人がしゃべってみたい』
 ケイトは子供たちがみせるギャップに驚かされのでした。

 「わかりました。ではキーウッド先生はいかがお考えでしょう
か?」

 審問官役の子がシスターに尋ねます。
 ここではシスターが舎監や学校の先生などといった仕事を兼務
しています。キーウッド女史も教会内ではシスターでありながら、
子供たちのあいだでは先生という立場だったのです。

 「そうですね、たしかにケイトさんは完璧ではないかもしれま
せん。でも、そもそもこの世の中に完璧な人というのはいないと
思いますよ。だからこそ私たちにはマリア様のご慈愛が必要なん
です。それはこの花園に住まう人にとっても同じ。偉そうに言う
あなたちだって、間違いをしでかすたびに私たちからのお仕置き
を受けることで罪を償って今があるのではないですか。ですから、
彼女の場合も外での穢れを祓ったうえで、ここに住まわせてあげ
ればいいんじゃないかと考えますがいかがでしょう」

 「わかりました先生。私はそれでよいと思いますれどナンシー
さんたちはいかがですか?」
 審問役の子が検察官役の子に尋ねますと……

 「結構です。異存ありません」
 「私も先生の意見が正しいと思います」
 「私も同じです」
 そこに座っていた3人の子供たち全員が、異口同音に賛成しま
した。
 
 「ポーラさんは……」
 今度は弁護人役の子に尋ねますが、こちらも……
 「私も先生の意見に従います」
 「私もそれがいいと思います」
 「私も……」
 そこにいた3人にも異を唱える子はいません。

 最後に……
 「ケイトさんもそれでよろしいですね」

 「あっ……はい」

 急にこちらへ振られて慌てたケイトは、ほとんど考えもせずに
手拍子に返事を返しますが、それが特段悪い事だとも感じていま
せんでした。

 ケイトは思います。
 『始めはこの子たちの大人びた物言いに驚いたけど、要するに
これって私を迎える儀式だったのね。全ては最初から決められた
方向で結論が用意された小学校の学級会みたいなものなんだわ』

 ケイトはほっと胸をなでおろします。
 でも、ケイトにとっての問題はむしろこれからだったのです。

 「では、これからケイト・カーソンさんを私達の寄宿舎に迎え
いれるにあたって、どの程度のお仕置きが必要かを議論していき
たいと思います。グロリアさんはどの程度が妥当と考えますか?」

 審問官は検察側の席の真ん中に座るソバカス顔で赤毛の少女を
指名します。

 『どうやら、話す順番も最初から決まってるみたいね』
 ケイトはまだこの時余裕がありました。
 だって、相手は自分よりいくつも年下の子たちですから……
 『どんなに偉そうに振舞っていても所詮は小学生、私は中学生
なのよ』
 という思いがあったのは確かでした。

 ところが、グロリアの口をついて出た言葉は、その愛らしい顔
からは似ても似つかない辛辣な言葉だったのです。

 「まず、今までの穢れを洗い流すためにも、まずは高圧浣腸が
いいと思います」

 「高圧浣腸って……それは、寮生全員の前でやるの?」
 キー・ウッド先生が思わず口を挟むと……

 「当然そうです。裏庭の野外トイレに全員を集めて行います。
お仕置きは恥ずかしくないと効果がありませんから……それに、
こうしたことは他の子達にもよい見せしめになると思うんです」

 「そりゃあそうでしょうけど……」
 キー・ウッド先生は独り言のようにつぶやきますが、グロリア
はさらに続けます。

 「裏庭の後は、中庭の懲罰台で寮生全員から1回ずつの鞭打ち
を受けて反省してもらいます。あとは大広間に移って蝋燭神事。
蝋燭の熱い蝋を全身に10本も浴びたら、きっとオナニーをやり
たいなんて気持はなくなると思いますから。最後は、メントール
入りの傷薬をお股に塗って終わりです」

 『………………』
 ケイトは聞いてて目がくらみそうでした。

 このあどけない顔のどこにそんな恐ろしいことを思いつく能力
があるのか、そしてそれをどうしてこんなにも楽しげに話す事が
できるのか。その可愛らしい笑顔と厳しすぎるお仕置きの内容。
そのギャップに、ケイトにはむしろ現実感がありませんでした。

 「エレーナ何か、ありますか?」
 審問官は、続いて弁護側の席の真ん中に座る清楚で上品そうに
みえる少女に声をかけます。

 ケイトは、その子が弁護人席にいますから当然自分を弁護して
くれると思ったのですが……

 「私もグロリアに賛成です。それでいいと思います。オナニー
はしつこくてなかなか治りませんから……厳しいお仕置きが効果
があると思います」

 「エリザベスは……」

 「私もそれくらい厳しい方がいいかなと思います」

 『まさか、あなたたち本気なの!』
 ケイトは目が点になりました。

 すると、キーウッド先生が……
 「ちょっと、いいかしら……」

 「何でしょう?」

 「あなたたち、さっきから随分勇ましいことを言ってるけど、
そんなお仕置きを、あなたたちは一度でも受けたことがあるのか
しら?」

 「えっ!?」
 子供たちはお互い顔を見合わせます。

 「たしかに、私はあなたたちにこれまで色んなお仕置きをして
きたわよ。…お浣腸もしたし、お尻を叩いたことも蝋燭を使った
こともあった。メントール入りの傷薬も、あれはとっても沁みる
お薬だから、あれだってお仕置きと言えなくはないわね。でも、
それを全部一緒にしたことはないはずよ。誰か全部一緒にされた
人いるかしら?」

 「………………」
 子供たちは全員首を振りました。

 「自分がされたことのないお仕置きをして、もしケイトさんに
何かあったら、あなたたち責任とれるの?」

 キー・ウッド先生の言葉に多くの子が尻込みする中、グロリア
だけが反論します。
 「でも、ケイトさんは私達より年長だから、少しぐらい厳しく
ても、耐えられるんじゃないでしょうか?」

 「それは違うわ、グロリア。あなたの勘違いよ。ケイトさんは
あなた達より年少なの。お姉さんじゃなくて妹なのよ。たしかに
巷での年齢はあなた達より上かもしれないけど、この修道院での
経験はまだ何もない子だもの。0歳なんじゃなくて……」

 「えっ……それは……」
 グロリアは黙ってしまいます。

 「ここで暮らしたことのない子に、ここでの長く暮らしていた
あなたたちが今まで一度もやられたことのないようなお仕置きを
与えるなんて、無茶じゃないかしら……それって、『虐め』って
いうんじゃなの?……ねえ、グロリア、そうは思わない?」

 「はい、先生」
 先生の言葉にグロリアも折れます。もともとみんな小学生です
から、先生の言葉に逆らってまで何かをやらかそうだなんて気持
は最初からありませんでした。

 「これから、あなたたちは中学生になり、高校生になります。
それに伴って、寄宿舎での自治も広く認められるようになります
から、自治会役員をしていると、お友だちをお仕置きしなければ
ならないケースも今以上に増えるでしょうけど、それはあくまで
そのお友だちの為にやるお役目なのであって、いくら権限がある
といっても、個人的な腹いせや虐めを楽しむ手段に使ってはなら
ないの。……そこは、わかってるでしょう」

 「………………」
 全員が先生の言葉に首をうな垂れていました。

 「あなたたちは、本来とても聡明な子供たちだから、粗暴な事
はしないけど、こうした事が何より心配なの。今、ケイトさんを
尋問した時、あなたたちにそんな邪悪な気持がなかったと言える
かしら?」

 「ごめんなさい」
 「ごめんなさい」
 数人から声があがりました。
 もし大人ならそこはごまかしてしまうところかもしれませんが、
子供たちは素直に自分の罪を認めてしまいます。たとえ、それが
お仕置きにつながっていたとしてもそこは純粋だったのです。

 「わかりました。では、一人1ダース。お尻を叩きますから、
ここへいらっしゃい」
 キー・ウッド先生は椅子に腰掛けた自分の膝を叩きます。
 最初、子供たちみんな尻込みしていましたが……

 「グロリア!」
 先生の声に、まずグロリアがその膝にうつ伏せなると、あとの
子もそこへ一列に並びます。

 「パン……パン……パン……パン……パン……パン……」
 「ああ……いやあ……ごめんなさい、もうしません。痛い~」
 最初の6回はスカートを跳ね上げてショーツの上から……

 「パン……パン……パン……パン……パン……パン……」
 「だめえ、恥ずかしいから……ああ、いやあ~~ごめんなさい」
 最後の6回はそのショーツも取り去って……

 そして、お尻叩きが終わると先生はこんな事を言うのでした。
 「グロリア、あなたがケイトさんに求めたことは心配しなくて
いいわ。どこからそんな情報を仕入れたのか知らないけど、ああ
したことは中学生や高校生になって自治会役員になったら先輩の
子があなたに必ずやってくれることになってるのよ」

 「えっ?」
 グロリアは窮屈に顔を上げます。

 「さっきも言ったでしょう、自分がされた事のないお仕置きは
してはいけないって。つまりね、お仕置きの権限を持つ子はその
お仕置きをまず自分で体験してからでないとその罰をお友だちに
与えることができないのよ。あなたも、これからちょっぴりそれ
を体験してみる?」

 「えっ!!!!」
 視界に先端のキャップを取り去ったイチジク浣腸が……

 いきなりの出来事。グロリアは何もできませんでした。

 「……!!!……」
 キー・ウッド先生は剥き出しになったグロリアのお尻へそれを
差し込みます。

 キー・ウッド先生は十分に我慢させてから、おトイレを許しま
すが、哀願に満ちた目をしたグロリアの願いを無視します。

 「行きなさい!」
 先生の命令はそれだけです。

 すでにショーツを剥ぎ取られていたグロリアは、短いスカート
の裾もまだピンで留められたままになっています。つまり下半身
が丸裸なわけですが……

 「さあ、次の人、ここにいらっしゃい」
 キーウッド先生は、グロリアの哀願のある眼差しを無視して、
次の子のためにご自分の膝を叩きます。

 グロリアとしてはこれを何とか下ろして欲しかったのですが、
先生は何事もなかったかのように次の子のお尻を叩き始めます。

 「グロリア、あなた、もうおトイレに行っていいのよ」
 冷たい視線、冷たい言葉がグロリアの胸に突き刺さります。

 『先生、やっぱり、私を怒ってるんだ』
 グロリアはあらためて思いました。

 でも、グロリアにはもう時間がありませんでした。ですから、
たとえ下半身丸裸のままでも、おトイレへ駆け込まなければなり
ません。

 前を押さえたグロリアが小走りになって部屋を出て行きます。
廊下からはぺたぺたという足音がまるで泣いてるように聞こえて
きましたが……。

 同じ罰を受けていても、誰が一番悪いかをはっきりさせる。
 これもまた、キーウッド先生のお仕置きだったのです。

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このブログについて

tutomukurakawa

Author:tutomukurakawa
子供時代の『お仕置き』をめぐる
エッセーや小説、もろもろの雑文
を置いておくために創りました。
他に適当な分野がないので、
「R18」に置いてはいますが、
扇情的な表現は苦手なので、
そのむきで期待される方には
がっかりなブログだと思います。

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