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5/23 女の都 ~11~

5/23 女の都 ~11~

*)これは作者が自身の楽しみのために描く小説です。

 ケイトはなかなか寝付かれませんでした。
 慣れないベッドのせいもありますが、修道院の朝は4時に起き
なければなりません。普段そんなに早く起きたことのないケイト
にしてみたらプレッシャーです。

 それでも、いつの間に寝てしまい、気がつくと3時半。
 これから寝ていたら寝過ごしてしまうと考えた彼女はこのまま
起きてしまおうと決断したのでした。

 すると、微かにですが人の声がします。
 『なんだろう?』
 気になったケイトが声の方を目指して廊下を歩いていきますと。

 『なあんだ、そういうことか……』
 話し声は昨夜キーウッド先生が子供たちの勉強を指揮していた
司令室から。
 そこでは、昨日の夜、勉強中に眠りこけてしまったポーラが、
椅子に腰掛けた先生のお膝に抱っこされて、マンツーマンで勉強
をみてもらっていたところだったのです。

 もちろん、朝早く叩き起こされたポーラは大変でしょうけど、
キーウッド先生の場合は、ご自分の責任でもないことでの早起き
なんですからもっと大変です。

 でも、キーウッド先生に限らず、修道院の先生たちは子供たち
に対してどなたも愛情深く献身的でした。

 見れば、ポーラもまるで赤ちゃんのように甘えて見えます。
 その様子はまるで親子。

 厳しいお仕置きだってたくさんありますが、こんな光景を見て
いると『ポーラは幸せね』と感じられるのでした。

 『女の子は何をされたかではなく、誰にされたかが問題』
 ケイトはこの言葉を思い出していました。


*************************

 朝4時きっかり、係りのシスターがハンドベルを鳴らして中庭
を回ります。
 決して大きな音ではありませんが、公式な目覚まし時計はこれ
だけでした。

 あとは、友だちが起こしてくれます。
 でも、誰もが素早くベッドから出られるとは限りませんでした。

 「わかったわよ、今、起きるから大丈夫よ」
 エレーナはハエでも追うようにナンシーの手を払い除けます。

 でも、完全に起きることはできませんでした。いったん起きて
も、また頭が枕に着いたとたん意識が遠のいていきます。きっと
昨日の夜が楽しくて疲れてしまったんでしょう。

 「ほんと、起きなさいよ」
 捨て台詞を残してその場を離れます。
 本当はナンシーだってもっと真剣に友だちを起こしたいところ
でしょうが、自分だって色々とやることがあります。ですから、
そう長くその場に留まることはできませんでした。

 裸の素肌にバスローブだけを羽織りクラスメートたちは洗面所
へ……
 顔を洗い、髪をとかし、歯を磨いて、髪飾りを決めたりコロン
を振ったもします。もちろんおしゃべりは必需品ですし、朝です
から用をたす子も……お化粧はしませんが、女の子はいったん人
前に出るとなったら短い時間にやることがたくさんでした。

 そんな一通りのイベントが終わってからナンシーが部屋に戻る
と、エレーナがまだベッドの中にいます。

 「何やってるの、図書室に遅れるわよ」
 マリアの二度目の警告で、エレーナはやっと目が覚めたみたい
でした。
 ですが、その時はもう身繕いなんてやってる暇がありません。

 ですから今朝の身づくろいは省略。若いシスターがすでに部屋
の隅で配り始めていた見習い用の法衣を、お友だちと同じように
列に並んで受け取るとそれに着替えて自分も図書室へと向います。

 エレーナにしてみれば顔は洗わなかったけど、法衣をもらえた
ことだし『これでよし』だったんでしょうが、彼女、一つ大事な
ことを忘れていたのでした。


 図書室には、一日でこの瞬間しか顔を合せないシスターたちが
いまいした。彼女たちはシスターキーウッドのように先生を兼務
していませんから、とても厳かな顔をしています。
 子供たちにしてみたら『偉いんだろうなあ』って思える人たち
です。

 図書室の管理を任されているシスターは神様にお仕えしている
わけですから、もともと心根の曲がった人たちではありません。
穏やかな所作、穏やかな物言い、大人が見ても十分立派に見える
人たちです。
 ただ、そのあたり、あまりに立派過ぎて、小学生にしてみると、
ちょっぴり融通のきかない人たちでもありました。

 さて……
 この図書室で子供たちは与えられたバイブル一節を清書します。

 もちろんかつては宗教的な教義を覚えさせるという意味が中心
だったのでしょうが、今は朝の時間を使って普段から綺麗な字が
書けるように練習させるのが目的。ワープロはあっても、綺麗な
字は女の都のたしなみ。子供たちは大人たちから機会を見つけて
は活字のような綺麗な字が手書きできるように訓練させられるの
でした。


 簡単な礼拝の後、子供たちはそれぞれに与えられたお手本を元
にバイブルを書き写します。

 いわば写経と同じようなことをしているわけで、子供には結構
きつい日課です。単純作業に弱い男の子だったら、あくび連発、
途中で隙をみて逃げ出す子だっているかもしれません。

 でも、ここは女の子の世界、お腹の中ではぶつくさ思っていて
も、大人たちが決めたことにはちゃんとお付き合いします。
 女の子にとっては人生のほとんどがこのお付き合いでした。

 お付き合いのために眠い目をこすりながら部屋に入って来たエ
レーナ。彼女だって他の子と何ら変わらなく作業していたのです。

 ところが……
 しばらくしてから、あるシスターが意地悪な物を図書室に持ち
込みます。
 これが彼女の朝を大きく変えることになるのでした。

 持ち込まれた物はお目付け役のシスターたちの間で話題になり、
やがて、エレーナの席へと若い一人シスターがやってきます。

 「エレーナちょっとペンを止めてね。……図書室長のシスター
サンドラがあなたに御用があるそうなの。ちょっとお隣の部屋へ
来ていただける」

 若いシスターは相手が子供でもとても丁寧に応対します。
 それは聖職にある者のたしなみ。

 もっとも、どう対応してもエレーナが「嫌です!」と言うこと
だけはありませんでした。
 答えは決まっていたのです。

 「はい、シスター」
 エレーナは楚々として席を立ちます。

 こうした席ではそのように振舞わなければならないと躾けられ
ていたからです。
 ただ、図書室や教室でこうして席を立って隣の部屋へ行く時、
それが生徒にとって好ましいことだったり誇らしいことだったり
することはまずありませんでした。

 声かけはもちろん、みんなが知らんぷりをして、さもエレーナ
が席を立ったなんて気づいていないとばかりに、もくもくと清書
作業を続けています。

 そんな中をエレーナが通り過ぎていきますが、でもエレーナの
ことは誰もが気にしていました。

 『さっきシスターが持ってきたバスローブ、あれってエレーナ
のじゃないかしら』
 『やばいなあ、彼女一度も袖を通さないでベッドに置いてきた
のね』
 『ばかねあの子、ささっと一度着てすぐに脱げば5秒とかから
ないのに』
 『慌てるから、そんなことになるのよ。きっと昨日ナンシーと
楽しみ過ぎたんだわ。自業自得ね』

 クラスメートたちは自分のおなかの中だけで色んなことを思い
ます。
 それは表向きお友だちのエレーナを心配しつつ、心の裏側では
これから始まるショーを色々想像しては、独り物思いにふけるの
が女の子の習性です。
 もちろん、何一つ顔色は変えずに、一瞬たりとも手も休めずに
……です。


 エレーナが若いシスターに連行されて隣りの部屋へ行くと……
そこにはクラスメートが心配していたバスローブがありました。
 要するにお友だちが心配していた通りの展開だったわけです。

 「エレーナ、こちらへいらっしゃい」
 図書室長のシスターサンドラがエレーナを呼び寄せます。
 エレーナにしてみたら、こんな場面、そりゃあ行きたくありま
せんが、行かないわけにはいきませんでした。

 恐る恐る近寄ると……
 お婆さんシスターはいきなり法衣からタオルを取り出して……

 「じっとしてなさいね……ほら、ほら、あなた、こんな大きな
目やにがついてるわ」

 お婆さんシスターはそのタオルでエレーナの目やにを取り除き
ます。
 でも、もちろんこれが目的で呼んだわけではありませんでした。

 「エレーナ、あなた、今日はお顔を洗いましたか?」

 「……えっ……」

 「実はね、あなたのベッドにまだ袖を通していない洗い立ての
バスローブが置いてあったの。……あなた、まさか裸で洗面所へ
なんか行かないわよね」

 そう、これが目的なんです。

 「……!……」
 エレーナは一瞬『やばい』と思いました。思いましたけど、今
になっては後の祭りですから……

 「ごめんなさい、今日はまだ顔を洗ってません」
 こう白状するしかありませんでした。
 
 「そう、やっぱりそうだったのね。……今朝は、どうしたの?
眠たかったのかしら?……」
 シスターサンドラは余裕の表情です。
 続けて……

 「でも、身だしなみは大切よ。特に神様の前に出る時は寝起き
の顔ではいけないわね。顔を洗い、髪をとかし、洗濯した清潔な
衣服を身につけていないといけなの……それは習ったでしょう?」

 お婆ちゃんシスターの言葉はとても穏やかで、エレーナを威圧
するような素振りはまったくありませんでしたが……

 「はい、シスター」
 エレーナはそう答える間も辺りをキョロキョロ。お仕置きされ
るんじゃないかという恐怖心から落ち着かない様子でした。

 「それでは、まず顔を洗いましょうか。そこのテーブルに水を
はった洗面器があるからお顔を洗いましょう」

 「はい、シスター」
 エレーナは心細げに答えて洗面器の水で顔を洗います。
 洗面所と違って水をバチャバチャ顔に掛けられません。そうっ
と、そうっと顔に水を掛けて、床が濡れないように気を使います。

 「あらあら、上手じゃない。レディーはお部屋の中でもお顔が
洗えるようにならなければならないけど、あなたはすでに合格ね」

 シスターサンドラに言われてホッと一息。
 このあとエレーナは、この部屋の中で髪をとかし、歯を磨いて
みせます。これも問題はありませんでした。
 ……でも、問題はこれからだったのです。

 「さてと……これで首から上は綺麗になったけど……せっかく
だから、身体全体綺麗にしてみましょうか」

 お婆ちゃんシスターの何気ない一言。そこからエレーナの苦難
が始まるのでした。

 「そうね、まず、着ているその法衣を脱ぎなさい。ついでに、
沐浴しましょうか。……そうだわ、あなた、今朝は朝のお勤め、
まだ済ましてないんでしょう」

 「…………」

 「だったらそれも一緒にやってしまいましょう」

 シスターはまるで事のついでにとでもいった感じで朝のお勤め
なんて言い放ちますが、この『朝のお勤め』実は修道院の隠語で
トイレのことです。

 朝のトイレを済ませていなければ、次はお浣腸。
 大人たちは乱暴に権力を行使します。
 それはエレーナにしてみたら、それまでとは比べ物にならない
ほど大変なことでした。

 「えっ!?」
 エレーナは思わず法衣の襟を握りしめてしまいます。

 それは思春期の入口に立つエレーナにしたら当然の反応。でも、
大人たちにしてみたら、それも小娘の命令拒否と映ってしまうの
でした。

 「どうしたの?驚くことないでしょう。私たちの前で裸になる
のがそんなに嫌なの?」

 「いえ……」
 深い皺をさらに深くして微笑むシスターに、エレーナは言葉を
濁しますが……

 「だって、あなたが清書するバイブルはマリア様への捧げもの
なのよ。心や身体に汚れや穢れは一切あってはならないわ。綺麗
な上にも、綺麗にして、心を込めて書かなければならないの……
わかってるわよね」

 「はい、シスター。教わりました」
 女の都は年功序列の縦社会。長老シスターに言われると、結局
エレーナもそれ以上反論できませんでした。

 「そこのテーブルに仰向けに寝てごらんなさい」
 シスターはエレーナにはこう言い。
 振り返って、若い助手のシスターには……
 「お浣腸を出してきて」
 と命じます。

 『仰向け……』
 その言葉がエレーナの脳裏を支配します。

 もちろんお浣腸は嫌に決まっています。お尻の穴を見せるのは
たとえ小学生だってとっても恥ずかしいのですから。
 でも、仰向けになるともっと深刻な問題がありました。

 うつ伏せや四つん這いと違い、仰向けになって両足を高く上げ
ると、自分の大事な処が全部丸見えになってしまいます。

 そこで……
 「四つん這いじゃだめですか?」
 心細く訴えてみたのですが……

 「だめよ」
 あっさりとガラス製のピントン浣腸器を手にした若いシスター
に退けられてしまいます。
 彼女はこう言うのでした。

 「あなたは頭のいい子だもの。分かってるでしょう。シスター
サンドラは直接おっしゃらないけど、これはあなたへのお仕置き
なの。『恥ずかしい思いをしたくない』なんて、あなたの方から
は言えないわ」

 エレーナは唇を噛むしかありません。
 そんなエレーナに無慈悲な声が飛びます。
 「さあ、準備して……」

 「…………」
 従うしかありませんでした。

 仰向けになったエレーナの短いスカートの中に若いシスターの
手が無遠慮に入り込み、ショーツが引きずり出されます。

 「…………」

 両足が跳ね上げられて、エレーナの隠しておきたい場所は全て
白日の下に晒されます。それでも悲鳴はあげませんでした。

 と、ここで、追い討ちをかけるようにお浣腸を手伝っていた別
のシスターの声が……
 「あら、あなた、このショーツシミがついてるけど……下着は
毎朝、ちゃんと取り替えてるんでしょうね」

 エレーナはもうこの場から消えてなくなりたい思いでした。

 「どうれ、見せてごらんなさい」
 ここでもお婆ちゃんシスターがでしゃばります。

 答えは簡単でした。
 「あなた、下着も昨日のままなの。呆れたものね。これじゃあ、
マリア様でなくても私だって嫌よ」

 図書室長としての怒りは当然厳しいお仕置きの上乗せとなって
表れます。

 「ああああああ」
 50ccお薬がエレーナの肛門から直腸へと流れ込みますが、
問題はこの後でした。

 「シスターレーナ、この子にオムツを……」
 
 図書室長の声がエレーナの頭の中で再びガンガンと響きます。
 『嘘でしょう!そんなのイヤ!』
 エレーナの脳裏に、かつてオムツをされ、べっちょりと汚れた
オムツを先生に取り替えてもらった日の様子がフラッシュバック
しました。

 「いや!いや!いや!やめて~!だめえ~~!オムツいや~!」
 もう、たまらず声が出ます。
 後先考えず必死でした。

 「いやいやいや、だめだめ、オムツしないで、ごめんなさい。
もうしませんから、オムツしないで、おトイレ行かせて~~~」
 
 エレーナは興奮してお婆ちゃんシスターに頼み込みますが……

 「ほらほら、そんなに大声を出さないの。そんな声をだしたら
ここで何されてるか向こうの部屋のお友だちに分かっちゃいます
よ。そんなに嫌なら、これからはちゃんと身づくろいをしてから
ここへいらっしゃい。特に昨日の下着はだめです。いいですか?」

 「は、はい、シスター」
 エレーナは許してもらえれることを期待してそう答えたのです。
ところが……

 「そう、わかってくれたら嬉しいわ。では、これからは間違い
のないようにしましょう。でも、今日はオムツになさい。あなた
みたいにだらしのない子は、自分がどれほどだらしのない人間か
を、実際、自分の目に焼き付けておいた方がいいわ」

 「ええええっ……」

 「だらしのない子には自分のだらしのない姿を…ハレンチな子
には自分のハレンチな姿を見るのが一番の効果的なの」
 お婆ちゃんシスターがこう言っている最中にもエレーナのお股
は若いシスターによって閉じられていきます。

 『あああ、だめえ~~~』
 エレーナは閉じられていく自分のお股を眺めるしかありません。

 女の都のオムツは貞操帯と同じ。一度装着したら自分では脱ぐ
ことができませんでした。

 それから1分としないうちに……
 「ああ、だめえ」
 お薬の効果はてきめんです。エレーナのおなかは一刻の猶予も
ならないと告げていました。

 エレーナは慌てて起き上がります。
 いつもそうしているからです。そうやってトイレへ駆け込んで
るからです。でも、今回はそのいつもやってることができません
でした。

 「あっ、どいて」
 立ちはだかる若いシスターの肩を払い除けてテーブルから飛び
降りようとしたのですが、逆にその身体はシスターに抱きかかえ
られてしまいます。

 「いやあ、やめてえ~どこへ行くの!トイレ、トイレ、トイレ
へ行くの」
 エレーナはできる限り若いシスターの胸の中で暴れます。

 でも、どうにもなりませんでした。
 エレーナは11歳、幼児じゃありませんから本当はもっと強い
力で暴れることだってできたはずなんですが、でもそんなことを
したら、信じられないほど恥ずかしいことが起きてしまいそう。

 抵抗するにも、おのずと限界があったのでした。


 シスターがエレーナを抱いて連れて来たのは『トイレ』
 いえ普段使っているトイレではありません。こうしたお仕置き
のために使われる特殊な『トイレ』でした。

 シスターに抱かれて入った部屋は薄暗く、四畳半ほどの広さの
中に家具とわかるのは粗末なベッドだけ。

 最初何もないように見えた部屋ですが、目が暗がりに慣れると、
部屋の奥、その壁の高い処にマリア様の肖像が掲げられているの
がわかります。
 そして、その真下には二本の平たい板が渡してありました。

 「さあ、着いたわ。もう大丈夫よ。……まずはそこの板の上で
膝まづくの……足を踏み外さないようにしてね」
 エレーナは若いシスターから身体を下ろされると、その二枚の
板に片膝ずつ着いて股がるように命じられたのでした。

 『何なのこれ?』

 訳がわからぬまま……いえ、分かったところで、すでにお腹が
切迫していますから逃げ出したりはできないのですが……今度は
両手を皮のベルトで固定されてしまいます。

 『いやあ、何するの!?』
 青ざめるエレーナ。でも、抵抗はできませんでした。
 だってその場を離れることさえままならないほど彼女のお腹は
切迫していたのですから……

 おかげでエレーナの身体は若いシスターのなすがまま。まるで
マリオネットの人形のようです。戒められた両手が空中へ上がっ
て行ったとしても、エレーナは何もできませんでした。

 両手に連れて上半身も立ち上がり、まるでバンザイをするよう
な姿勢で膝小僧から下がその二枚の板に着いています。

 そんな姿勢にさせておきながら、若いシスターが放ったのは、
冷たい一言でした。

 「これでおトイレの準備ができたわ。いいわよ、やってちょう
だい」
 若いシスターは、この姿勢のままでエレーナにウンチをしろと
いうのです。オムツを穿いたこの姿勢のままで……

 「えっ!?」
 訳がわからず狼狽するエレーナ。でも、その顔には絶望と深い
悲しみの表情が宿っていました。

 「できません」
 勇気を振り絞って訴えてみたのですが……

 「そんなことないでしょう。赤ちゃんの時は、みんなオムツに
してたのよ。今さらできないわけがないんじゃなくて……」

 「…………」
 エレーナは反論したかったのです。『赤ちゃんの時と今は違う』
と……でも、それさえできないほど事態は切迫していました。

 「助けてください」
 か細い声がやっとの思いでプライドを捨てて若いシスターの耳
に届きます。
 ですが……

 「だめよ、やることやらなきゃ、許してもらえないわ。マリア
様の前で大恥をかくことが、目下のあなたの仕事なの」

 「そんなあ~~~そんなことしたら、わたし死んじゃいます」
 荒い息の下でため息が渦巻きます。

 「オーバーね。大丈夫よ、こんなこと、あなただけじゃないわ。
あなたよりもっとお姉さんになってもやらされてる子がたくさん
いるんだから」

 若いシスターの言葉はエレーナには何の励ましにもなりません
でしたが、シスターは続けます。
 
 「ほら、前の壁、見ててごらんなさい」

 彼女はそう言うと……エレーナの目の前にある壁にスライドを
映してみせます。
 それはこの寄宿舎学校の子供たち。エレーナと同じように両手
を縛られマリオネットの人形となって苦悶の表情を浮かべている
スチールです。
 一枚二枚じゃありません。それが何十枚もあるのでした。

 「ええええええええ」

 「ね、こんなこと、あなただけじゃないでしょう。どうかしら、
お友だち、見つかった?」

 若いシスターの言葉はとても聖なる世界のものとは思えません。
どこか悪魔チックに聞こえます。
 でも、これでエレーナはおとなしくなったのでした。

 女の子というのは、『こんな非道なことを…』とは思いつつも、
『自分だけじゃないんだ』という安心感の方が頭の中を強く支配
しますから、お仕置きを受けて興奮する子をなだめるには『ほか
の子も同じよ』と訴えるのは意外に効果的だったです。


 「さあ、いいかげん、あなたも観念なさい」
 今度はこう言って若いシスターがエレーナの方へと近寄ります。
 仕方のない時間はもう目の前でした。

 すると、そこへ図書室長のお婆さんシスターが現れます。

 「どうですか?……終わりましたか?」

 「あっ、すみません、すぐに済ませますから……」
 突然の来訪に驚いた若いシスターがエレーナに取りすがろうと
しますが、シスターサンドラはそれを制します。

 「あら、まだなの?……エレーナちゃんは随分、頑張り屋さん
なのね……いいわ、私がやりましょう」

 彼女はエレーナの前に同じように膝まづくと、その下腹をなで
始めます。すると、もう数秒で……

 「ぃぃぃぃぃぃぃぃぃ」
 堪えに堪えていたお腹が一気に開放されてしまいます。

 ぐったりした身体、僅かに立ち上る臭気。
 エレーナの変化はあえて確かめなくても誰の目にも明らかです。
そして、しゃくりあげて泣くエレーナが少しだけ落ち着きを取り
戻したのを見計らって、シスターサンドラはこう言うのでした。

 「大丈夫、大丈夫、泣かなくていいの。ここはお外の世界じゃ
ないの。ここはあなたが生まれた処、育った処、あなたは、まだ
揺りカゴの中にいる赤ちゃんなんですもの。……ここであなたが
どんな格好をしていても、誰もあなたを責めないし傷つけないわ。
……だから、『こんな事して恥ずかしい』って思ったら、今から
改めたらいいの。ここを出て、大人になった時に恥をかかない為
に、ここで色々と恥をかいたらいいのよ。あなたはまだ小学生、
お漏らしの一つや二つ経験しても誰も驚かないわ」

 お婆ちゃんシスターはそう言いながらエレーナのオムツに手を
かけます。若いシスターが気がついて慌てて止めに入りましたが、
……

 「大丈夫よ。このくらい、私だってまだできるわ」
 そう言って、エレーナが着けていたオムツを処理し、自らの手
で汚れたお股を……いえ、頭の天辺から足のつま先までシャワー
で綺麗に洗うのでした。

 シャワーの水圧と老婆のガサガサした手。二つのの刺激がまだ
両手を拘束されたままのエレーナに襲い掛かります。

 「いやあ、恥ずかしい。やめてえ~~」
 くすぐったいエレーナはたまらず身体をよじりますが……

 「ほらほら、もう少しの我慢よ。静かにしてなさい。この二枚
の板の下は深い深い穴になってるの。もし落ちたら、あなたは、
ウンコまみれ。助け出されてもしばらくは匂いがとれないから、
それこそ、大恥かくことになるわよ」

 シスターサンドラに注意されてエレーナもさすがにおとなしく
なります。

 このお仕置きは、お浣腸を我慢したり、オムツにお漏らしする
だけじゃありません。その後、体を綺麗にしたり新しいオムツを
はめさせられたしたりするところまで、そのすべてが恥ずかしい
お仕置きで構成されていたのでした。


 その締めくくり、真新しいオムツをはめられたエレーナの処へ
キーウッド先生が迎えに来ます。
 すると、その顔を見たとたんエレーナは恥も外聞もなく先生に
抱きつきます。
 それはまるで幼子のよう……困った先生が……
 
 「どうしたの?そんなに甘えて。……私にそんなに甘えても、
罰は軽くならないわよ。……今日は一日オムツ姿。これから先、
ちょっとでもおいたをしたら即、お尻むき出しでお尻叩き。……
『今日はしっかり辱めてくださいね』ってシスターサンドラから
言われてるの。私だって容赦しませんからね。……いいわね」

 キーウッド先生からは、かなり厳しいことを言われたはずなの
ですが、エレーナはそれでも先生の腰に抱きついくと笑顔で甘え
続けてしまうのでした。


***************************
 
<寄宿舎>
キーウッド先生
子供たち/ナンシー。ポーラ。グロリア。エレーナ。エリザベス。
ローラ。マリア。
図書室長/シスターサンドラ(お婆さん)

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このブログについて

tutomukurakawa

Author:tutomukurakawa
子供時代の『お仕置き』をめぐる
エッセーや小説、もろもろの雑文
を置いておくために創りました。
他に適当な分野がないので、
「R18」に置いてはいますが、
扇情的な表現は苦手なので、
そのむきで期待される方には
がっかりなブログだと思います。

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