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6/19 早苗お姉ちゃん/お父さんのお仕置き(H編)

6/19 早苗お姉ちゃん/お父さんのお仕置き(H編)

*)最後の1/3くらいにスパンキングと浣腸の
お仕置きシーンがあります。


 「ターちゃん、アーちゃん、今日はちょっとお姉ちゃんとお話
したいことがあるから、二人はこのへんでお部屋へ帰りなさい」

 「えっ、まだいいでしょう。せっかく遊びに来てあげたのに…」
 「お母さんが帰ってくるまでここに一緒にいちゃいけないの」

 「いいから今日は帰りなさい。お前たちの日課表ではもう寝る
時間が過ぎてるんだよ」

 「お姉ちゃんはいいの?」

 「五年生のお姉ちゃんは、普段だって寝る時間がお前たちより
1時間遅いじゃないか」

 「あ~あ、せっかく面白いところだったのに……」
 アー坊は残念そう……
 「ねえ、僕たち、お姉ちゃんのお仕置き見れないの?」
 ター坊はお父さんがまだ一言も私をお仕置きするなんて言って
ないのに勝手にそう決め付けています。

 この時代、親からのお仕置きなんてどこの家でも日常茶飯事。
おかげで、子供の方も賢くなってしまい、親のちょっとした言葉
遣いや態度の変化には敏感に反応します。

 特にこの二人の弟たちは小2のくせにとってもませていました
から、年長の私より感度のよいアンテナを持っていました。
 おかげで、言われた私の方がかえって愕然とします。

 『えっ!!!???まさか……嘘でしょう』
 これがお母さんなら驚きませんが、まさかお父さんがお仕置き
するだなんて……
 『この子たちの早とちりよね……』
 心の中はそれからしばらく……
 『まさか!?』『まさか!?』『まさか!?』『まさか!?』
 ばかりでした。

 とうとう、お父さんが二人の弟たちを部屋から出します。

 二人は最後までお父さんのおそばにいたがりましたが、それは
お父さんと一緒にいたいからというより、私のお仕置きを見たか
ったからなのです。


 部屋にお父さん二人きりになり、呆然とする私に向って、お父
さんは両手を広げお膝を叩いて私を呼びます。
 「おいで……」

 「はい」
 答えは簡単でした。考えた時間は2、3秒。すぐにお父さんの
お膝に乗ります。そこはまるっきり飼い犬と同じでした。

 飼い犬や幼い弟たちと違い私はもう5年生、お父さんのお膝の
上ではしゃぎ回る歳ではありませんが、それでも二人きりの場所
ならこんなこともまだまだ嫌いではありませんでした。

 「よしよし、良い子だ良い子だ」
 私は頭を撫でられ頬ずりをされます。お父さんの手は大きくて、
すでに私のお尻をカバーしていますが、それも問題ありませんで
した。だって、私はお父さんが好きでしたから……

 そんな私の態度を見て、これは大丈夫だと思ったのでしょうね。
お父さんは、大事な話を始めます。

 「清史君との喧嘩は、相手が最初に石を投げたんだね?」
 「そうだよ、だからあいつの方が、絶対に悪いのよ」
 「でも、その後、すぐに早苗ちゃんも同じように石を投げたん
だろう?」
 「えっ……それは……まあ……」
 「それが清史君じゃなくて、たまたまそばにいた弟さんに当た
っちゃった?」
 「……う……うん。だって、あいつ、あんなとこにいるから…」
 「それで、頭から血が出た弟さんをかばって清史君は保健室に
連れて行ったんだね?」
 「……う……うん」
 「早苗ちゃんは一緒に着いていかなかったのかい?」
 「それは……授業が始まっちゃったから……お兄ちゃんが一緒
だったし……いいかなあって思って……」
 「それって、早苗ちゃんが投げた石で、罪のない弟さんに怪我
させたのに、何もしなかったってことなのかな?人に向って石を
投げるなんて危ないことだよね?」
 「……(それって、やっぱりそういう事になっちゃうのかな)
……」私は思います。女番長だなんて呼ばれている私は他の子に
比べ規範意識に乏しいところがありました。

 「さっき、お父さんに言ったよね。清史君には謝ったって……
弟さんにも、ちゃんと謝ったのかな?」
 「それは…………」
 「ん?どうして謝らなかったの?」
 「だって社会科の森田先生、授業に遅れてくるとすごく怖くて、
お仕置きするかもしれないの……」
 「それは仕方がないだろう。もともと君が悪いんだもん。理由
を話せば先生はわかってくれるよ。早苗ちゃんがやったのはね、
『自分にとって具合が悪くなったから、私、逃げました』って事
なんだよ。……違うかい?」
 「ごめんなさい」
 「私に謝ってもしかたがない。清史君の弟さんに会って、直接
謝らなきゃ……今度の日曜日、お父さんとお母さんと三人で清史
君の処へ謝りに行こう……ね」

 「うん」
 私は小さく頷きます。話はここまでと思っていました。
 ところが……

 「そのあと、ちょうど良い機会だから、おタネ婆さんのところ
へ寄ってお灸をもらってこよう。いいね」

 「えええええ!!!!!!(どうしてそうなるのよ)」
 私はその瞬間、目が点になります。冗談ぬきに金槌で後頭部を
一撃された気分でした。そのくらいのショックだったんです。

 おタネ婆さんは個人で鍼灸院をやっていましたが、その傍ら、
言うことをきかない子どものお仕置きヤイトも手がけていました。
 その強烈な熱さは私だって体験済みです。

 今なら問題でしょうが、当時は家庭でのお灸のお仕置きはそん
なに珍しいことではありませんから、こんなのもありだったんです。
 おタネ婆さんは我が家以外にも十数件お得意様を持っていて、
親の注文に応じて悪さをした子に熱いお灸を据えます。
 プロですからね、痕が残りにくく、それでいてとっても熱いを
すえてくれると親たちからは評判でした。

 この時も……
 下半身を裸にされて、お臍の下といわず、お尻の山といわず、
ありとあらゆる場所にお灸を据えられた時の思い出がフラッシュ
バックします。

 「いやよ、そんなの、もう、あそこへは行きたくない」
 私はお父さんに言われただけでさっそくべそをかいていました。

 「お母さんの話だと、最近の早苗は、男の子との喧嘩が多くて
困りますってことだったけど……そうなのかい?」

 「えっ……」
 私は口をつぐみます。実際、お母さんはからはこんな喧嘩の事
で何度もお仕置きされていましたが、だからと言ってお父さんに
『そうなの。最近は向って来る男の子が増えてこっちも困ってる
のよ』とは言えませんでした。

 「実はね、お母さんから、最近、喧嘩ばかりしてしょうがない
から、私の方からお仕置きしてくれませんかって言われてるんだ
けどね。どうだろう?」

 「……(どうだろうって言われても)……」
 私はここまで来て、やっと自分の身に危険が迫っていることに
気づきます。
 まったくお馬鹿な話ですが、お父さんのお膝に上がる時までは
まったくその事に気づいていませんでした。

 『お父さんのお膝に乗りたい』『恥ずかしい』『でも、誰も見て
ないから』
 実は、お父さんのお膝に乗る時、私が考えていたのはこれだけ。
先の事まで見通せなかったのです。

 理由は簡単。お父さんが好きだったから。こんなことが人生で
何回かあります。私は好きな人の前に立つと、どうやら後先考え
られなくなる性格のようでした。
 でも、そうやっていつも痛い目にあうんですが……

 「ちょっと……おトイレ」
 私は身体をずらそうとしましたが、お父さんは何も言わずに、
私を抱きしめます。今度はお父さんのお膝に私が馬乗りになり、
お互い顔を見合わせるようにしてまた抱きあいます。

 『おトイレなんて嘘なんだろう』
 本来ならこんな言葉が入るのかもしれません。
 けれど、こんな時、親子に言葉なんていりませんでした。

 お父さんやお母さんって、不思議なくらい子どもの嘘を見破り
ます。それって、子どもといつも真剣に向き合っているからでし
ょうか。愛しているからでしょうか。いずれにしても、お父さん
に抱かれている今、心にも身体にも私には何の自由もありません
でした。

 でも、自由のないこの時間が、実はとっても幸せな時間だった
りもしますから、私は抱かれ続けます。

 お父さんは続けます。
 「学校の成績も、もう少し上げないといけないな。……お前は
女の子だから、学業の方はトップクラスという必要はないんだが、
……それでもクラスでは真ん中くらいにはいないとな。……今度、
私が家庭教師をしてあげるよ。たっぷりのお仕置き付きで……」

 「あっ……」
 子どもだから、お仕置きって言われると反射的に逃げ出そうと
します。でも、お父さんはそんな私が数ミリ身体を離しただけで、
ぎゅぎゅぎゅっとずごい力で私を締め上げてまたもとの姿勢に…
いえ、結果的には前よりさらに密着してお父さんと私は抱き合う
ことになるのでした。

 「いいかい」
 お父さんの同意を求める言葉が耳元でします。
 「うん(仕方ないか)」
 私はこう答えるしかありませんでした。

 そこでもう一度身体をずらすと、再び抱きしめられます。
 「もう飽きたかい?ごめんね。最後はお手玉のことだけど……」
 お父さんは言いにくそうに切り出します。

 「自分の宿題をお友だちにやってもらうことはてけないことだ
って……それはわかってるよね?」

 「はい」
 私は心細く答えます。
 もちろん、それが悪いことなのは私だってわかっていました。
 でも、女の子ってこういう事が好きなんです。自分でやろうと
すればできないことはないのに、とにかく、他人にやってもらい
たいんです。

 自分で独りでやるより、そうやってお友だちにやってもらった
方が楽しいんです。
 お友だちから自分が認められたというか……お友だちから愛さ
れてるっていうか……そんな幸福感みたいなものがわくんです。

 逆もありますよ。お友だちを手伝うというのは、自分がその子
の保護者にでもなった気分。自分が偉くなった気がして、それは
それでまた嬉しいんです。

 とにかく一番つまらないのは自分一人でもくもくと宿題をやる
ことでした。

 とはいえ、世間はそんな女の子の心情をまったく理解してくれ
ません。もとは少女だったはずの女の先生でさえ、そんなことを
すれば怒ります。
 まして、お父さんに『女の子の気持を理解してよ~~』なんて
訴えてみても、無駄に決まっていました。

 諦めのなかで、私はお父さんのお説教を聞きます。

 「宿題は自分でやらなきゃ意味がないだろう。それってテスト
をカンニングしてるのと同じ事なんだよ」
 
 すると、思わず知らず……
 「あ~あ」
 あくびをかみ殺すようにして声が出てしまいました。

 「!!!!」
 「……(ヤバッ!!!)」
 お父さんと目があった私は『ヤバイ!』と心の中で叫び、慌て
て顔を元に戻したんですが……すでに手遅れでした。

 「お父さんのお説教は眠いかね?」
 「(いえ)……」
 私は『いいえ』と言ったつもりでしたが、どうやら声にはなら
なかったみたい。……おまけに鳩が豆鉄砲をくらったような顔が
お父さんには不真面目と映ったようで、これがいけませんでした。

 「お説教だけじゃ寝てしまうようなら、もっと別の方法を考え
ないといけないね」

 後で聞いたのですが、お父さんはこの瞬間まで小五にもなった
娘をお仕置きする事にためらいがあったそうなんです。
 ですが、偶然とはいえ私が変な顔をお父さんに見せてしまった
ために、その背中を押してしまいます。

 「さあ、パンツを脱いでこのテーブールに仰向けになるんだ」

 お父さんの声がどこか遠くで聞こえます。
 もちろん、何を言ったか私は理解していましたが、その時の私
は、それを理解したくありませんでした。

 「聞こえないのか!」

 二度目の低い声で、私はパンツを脱ぐとテーブルに上ります。
 本当はスリッパでぶたれてもいいからうつ伏せでいたかったの
です。
 『仰向け』『仰向け』『仰向け』『仰向け』『仰向け』
 その言葉だけが頭の中を回っています。

 ただ、いくら普段はお仕置きがないといっても女の子にとって
お父さんは大男です。身体が大きくて、力が強くて…抵抗しても、
とてもかないそうにありません。
 三回目の低い声を聞く勇気はありませんでした。

 私は我が家のしきたりに従ってテーブルの上で両足を上げます。
女の子の形が丸見えになるポーズは、実はお母さんの前ではよく
やらされます。あせもやかぶれ、何よりオナニーの兆候がないか
確かめるためです。ただそれがお父さんとなると、それはやはり
格別な恥ずかしさでした。

 「ねえ、もういいでしょう」
 私は何回となくお父さんに早くやるよう催促しますが……

 「まだ、待ちなさい」
 お父さんは、丁寧に丁寧に私の股間を覗きこむのです。

 それだけじゃありません。私の大事な処を幾度となく指で触れ
て回ります。
 
 「あっ……ああ……ふう~……あっ……あっ……いやあ~~」
 それってくすぐったいやら、恥ずかしいやら、たまらず大きな
声を上げますが、だからといってお父さんの仕事が早まることは
ありませんでした。

 大淫唇、淫核、小淫唇、尿道口、膣前庭、ヴァギナ、肛門……
とにかく穴という穴は何でも調べられます。

 「ほら、もう少しだから待ってなさい」
 これってスケベオヤジがやってるように見えますが、お父さん
のおっとりとした性格のためなのです。

 いずれにしてもこんな姿を長々しているのは私だってイヤです
から、思わずお父さんの頭の上に足を下ろしてしまいます。
 お父さんの頭の天辺に踵キックです。

 「……ほら、何をするんだ」
 当然、お父さんはいい顔はしませんでした。

 「だって、恥ずかしいんだもん」
 不満を言うと……

 「生意気言うんじゃない、まだ子供のくせに……」
 お父さんは怒ります。

 今の五年生は、もっと大人に近い扱いを受けてるようですが、
私たちの時代の五年生はまったくの子供扱い。特に、オムツ替え
までした親にしてみれば、赤ちゃんだった時代がついこのあいだ
のように感じられて、大人と言うよりむしろ赤ちゃんの方に近い
存在だったのです。

 『恥ずかしい』なんて主張してきても……
 『何言ってるんだ!ついこの間までオムツしてたくせに』
 なんてよく言われたものなんです。

 両足を元の位置に戻されせると……
 「いいから、しばらくそうしてなさい。すぐに戻るから……」
 お父さんは突然そう言って部屋を出ます。

 『えっ、いきなり何よ!』
 とは思いましたが、仕方がありません。お父さんが戻って来る
まではパンツも穿かないお尻を天井に向けて、両足の間からぼん
やりと天井の蛍光灯を見てました。

 もちろん部屋には私だけしかいませんから、お父さんがいない
間は両足を下ろしていてもよさそうなものですが、ずるしてまた
叱られたくありませんから、ずっと、馬鹿みたいな格好で待って
いました。


 すると、お父さんはすぐに帰っては来たのですが……

 『どういうことよ!』
 私は急に自分の姿が恥ずかしくなります。

 というのはお父さんが子守の初子さんを伴っていたからでした。
 お父さんはともかく初子さんにこんな姿見られたくありません
から、さっそく足を下ろします。
 けれども……

 「どうして、足を下ろすんだ。そのままでいなさいって言った
だろう」
 お父さんに怒鳴られてしまいました。

 「は~~~い」
 お父さんの命令で私はテーブルに着いた足を再び持ち上げよう
としましたが、思うにまかせません。
 理由は簡単、死ぬほど恥ずかしいからでした。

 もちろん、お父さんというのは異性だし大人だし、恥ずかしい
ですけど、弟たちがお母さんをマリア様のように敬うのと同じで、
私にとってもお父さんというのは恥ずかしさを越えて別格の存在。

 つまり、初子さんとは違うのでした。

 「しょうのないやつだ。恥ずかしいのか!?」
 お父さんが吐き捨てるように言います。
 
 「……」私は頷くしかありませんでした。

 私は絶対に足は上げないつもりで両手で膝を抱いて身をかがめ
ます。
 でも、それ以上の抵抗もできません。

 「しょうのないやつだ。お前も一人前に恥ずかしくなったか」
 お父さんはこう言うと、連れて来た初子さんをいったん部屋の
外へ出してから、再び、私の足をあげさせます。

 もうその時は、これ以上の抵抗はできませんでした。

 「何だか、ここが赤くなってるな。今は、メンソレータムだけ
塗っておとくから、後でお母さんに看てもらいなさい」

 お父さんはくすぐったい場所に軟膏を塗ります。
 とたんに、スーっという感触がします。

 「あっ……熱い……いやあ~~くすぐったい」
 それって、むずがゆいような、切ないような、不思議な快感で
した。時間にして僅か数秒のお父さんの指の感覚が、たまらない
ほど愛おしいのです。

 無意識とはいえ、自分の手以外で性の快楽を感じたのはこれが
人生初めて。お父さんが薬のキャップを閉める頃には『もっと、
やってえ~』と心の底で願っていたほどだったのです。


 『でも、よかった。お薬だけで……』
 私は、薬の治療が終わると、勝手によい方へ解釈したのですが、
だったら、なぜ初子さんを呼んできたのか、私の頭からはその事
が欠落していたのでした。

 「初ちゃん、もういいよ」
 お父さんが部屋の扉を開けて初子さんを呼びます。

 『何だろう?』
 と思っていると今度は部屋の奥で椅子に腰掛けて膝を叩きます。

 「えっ!!!」
 私の全身に電気が走りました。
 だって、それって『これからお尻叩きます』ってことですから。
子どもだったら身の毛のよだつ光景。『夢なら醒めて』って願う
出来事でした。

 「おいで」
 お父さんの声にも、しばらくはその場に立ち竦んで足が一歩も
前へ進めませんでした。

 「ん!?」
 振り返ると初子さん。怯える私の両肩を初子さんの両手が鷲づ
かみにしています。

 「仕方がないだろう。最近の早苗はおいたが過ぎてお母さんの
手には余るみたいだからね。連絡帳でも、担任の桜井先生が心配
なさってるみたいだし…『やらなきゃいけないものはどんな事が
あってもやりとげて…ダメと言われたらやらない。我慢するもの
は我慢する』子どもとして当たり前の事がちゃんとできるように
ならないと、この先早苗ちゃんが苦労すると思ってね。はっきり
教えてあげることにしたんだ」

 「お・し・り・に……」
 恐々私が尋ねると、答えは明快でした。

 「そう、お尻に……言葉で言って足りるならそんな事はしない
けど、それでは足りないってお母さんも桜井先生も、そして私も
……みんな思ってるの……嫌かい?」

 「…………」
 こうお父さんに言われて私は首を小さく振ります。お仕置きが
好きな子なんてどこにもいませんから……でも……

 「だったら、ここを出てよその家の子になるかい?」

 「…………」
 こう言われると、もっと大きく首を振ります。

 「それじゃあ、決まりだ」

 家を追い出されるなんてこと、子どもには想像もつかないほど
の恐怖でしたから、道は最初から一つしかありませんでした。

 私は初子さんに肩を押されて、お父さんの処へ行きます。
 でも、そこでお父さんのお膝にうつ伏せになってからは、もう
覚悟は決まっていました。

 『とにかく必死に我慢しなくちゃ』
 それだけだったのです。

 「宿題を友だちに頼んではいけません。わかってるね(ピシャ)」

 「はい」

 「お勉強もっと頑張らなきゃ。このままじゃ、ター坊やアー坊
に抜かされちゃうぞ(ピシャ)」

 「そんなあ」

 「そんなあじゃない。本当だ。あの子たちは頭もいいし、素直
だから飲み込みも早いんだ。お前はもっと頑張らなきゃ(ピシャ)」

 「は~い」

 「お母さんが最近早苗は素直じゃないって言ってるよ(ピシャ)」

 「昔からよ。お母さん、私が嫌いなんだもん」

 「ほら、またそんなこと言って(ピシャ!)」

 「いやあ、痛い」

 最初はこんな感じでした。お父さんのお尻叩きは、お母さんと
違って最初の二つ三つから「痛い!」って悲鳴をあげるほどでは
ありません。
 ドスン、ドスンって、一発一発が重くて身体全体が突き上がる
感じがしますが、七つ八つまでは雑談ができました。

 ただ、いつまでも鼻歌交じりというわけにはいきません。
 10回を超える頃から次第に蓄積した痛みが辛くなり、それが
お尻だけでなく全身を覆って息も苦しくなります。

 脂汗が流れ、逃げ出そうにも動かせるのは手足だけ。大きな腕
で腰のあたりが完全にロックされていますからお尻はぴくりとも
しません。
 お母さんのスパンキングなら『お尻が痛い痛い』と言いながら
も身体全体少しは動かせるのに、お父さんに捕まるとそれができ
ないんです。

 がっちりと絡め取られた身体は、何より抵抗しようという気力
を失わせます。

 「あっ、だめえ」

 「何がダメだ。お仕置きは始まったばかりだぞ(ピシャ)」

 「あっ、あっ、いやあ、いやあ」

 「イヤじゃない!(ピシャ)」

 「だめえ、タンマ、タンマ……」

 「タンマなんてないよ。ようくお父さんの痛みをかみ締めるん
だ(ピシャ)」

 「いやあ、助けて~え。もうしません。もうしませんから~~」

 「ほらほら、そんなに簡単に音をあげないの。女番長が泣くぞ。
(ピシャ)」

 「いやあ~~~やめて~~~死んじゃう、死んじゃう」

 「そんな大きな声を上げて……ター坊たちに聞こえちゃうぞ。
(ピシャ)」

 「聞こえていい。聞こえていいから助けに来て~~」

 「しょうがないなあ、じゃあ、今度からちゃんと勉強するかい?
(ピシャ)」

 「します、します、ごめんなさい」

 「ごめんなさいはいいけど、どうも、お前のは嘘くさいなあ。
本当かい?(ピシャ)」

 「ほんとう、ほんとう、ほんとうだからもうぶたないで」

 「お友だちに宿題なんか頼まないね。本当だね。分かったね。
(ピシャ)」

 「頼みません、頼みません、頼みません、絶対、絶対、絶対」

 「よし、それじゃあ、平手のお尻叩きはこれくらいにしようか。
……だけど、お前も、もうそこそこ身体も大きいし平手じゃ限界
だな。そろそろ鞭でのお仕置きも覚えておいた方がいいだろう。
どのみち中学生になれば経験することなんだから」

 私の目の前に亡霊のような火の玉が飛びます。強いショックを
受けると、人間、見ている景色のどれとも焦点があわず、周りの
景色がまるで幽霊のようにゆらゆらと揺れて見えるんだそうです。
 『そんなの嘘でしょう』
 私は卒倒しそうでした。

 そりゃあ、お母さんにだって竹の物差しでお尻を叩かれたこと
はありましたが、それはまだお尻を平手で叩かない代わりにやる
お遊びみたいなもの。

 でも、今はたっぷりお尻が出来上がった後なのです。
 しかも、近所の子の話では、中学で行われる鞭打ちではお漏ら
しする子もいるとか……

 そんなこんなが頭をよぎるうち、私はもう無意識にお父さんの
胸の中に抱きついていました。
 甘えたと言った方がいいかもしれません。
 女の子はこんな時、甘えて急場を凌ごうとします。

 すると……
 「しょうがないなあ、女の子はすぐこれだ」
 お父さんは、不満そうでしたが、自ら抱きついてきた私の頭を
なでなで、胸の中で涙を拭かせてくれました。

 「よし、よし、わかったわかった。鞭は今回やめてあげよう。
でも、お仕置きはまだ続けるよ。やるときは徹底してやらないと、
効果がないからね」
 お父さんはこう言うと、首だけであたりを見回し、初子さんを
探して、強烈な言葉を言い放ちます。

 「初子ちゃん、悪いけど、お浣腸の準備してくれないか。この
子に赤ちゃんやらすから……」

 それは、私の目の前で再び火の玉が揺れた瞬間でした。
 『やめてよ、赤ちゃんなんていやだよ』
 私は気が遠くなりそうでした。いえ、正確にはそう願っていた
だけということでしょうか。
 いずれにしても、私は焦点の合わない目であたりの風景を見る
ことになります。

 『赤ちゃん』というのは我が家独自のお仕置きで、お浣腸され
オムツをされ、そこにウンチをすることを強制される罰。つまり、
『お前は子どもですらない、まだ赤ちゃんなのよ』というわけ。
弟たちの年齢(小2)ごろまでは私もやられていました。

 「だめ、行っちゃ」
 私は初子さんが部屋を出て行く瞬間思わず声をかけましたが、
私の声を初子さんがきくはずもありません。
 そのうち……

 「どうしたんだ?いいじゃないか、連絡帳を見るともう3日も
ウンチためてるみたいだし、ちょうどいいだろう」
 お父さんの声が頭の上から降ってきます。

 『冗談やめてよ。私、もう11歳なのよ。5つ6つの幼稚園児
と一緒にしないでよ。……ここは地獄なの。……お父さんは鬼よ。
悪魔たせわ。こんなの夢よね、醒めて、早く醒めてよ!!!』

 本来ならまだまだお尻が痛いはずですが、それも忘れて、お父
さんには言えない本音が頭の中を駆け巡ります。
 本当は声に出して訴えたいのですが、そんな勇気は、さすがに
ありませんでした。

 これ以上お父さんを怒らしたら……そう思うと、昔、庭の物干
し竿に裸で縛られた記憶が蘇ります。……もちろん、そんなこと
絶対にあってはなりません。
 仕方なく、私はお父さんの胸の中に頭をこすり付けて身の不運
を泣くことしかできませんでした。

 「ん?……どうした?……恥ずかしいか?お前くらいになると
恥ずかしいお仕置きが一番こたえるみたいだな」
 お父さんに言われて一段と襟を持つ手に力が入ります。我が家
では痛い悲しいだけじゃなく恥ずかしいというお仕置きも決して
少なくありませんでした。


 「これでよろしいでしょうか」

 そう言って初子さんが持ってきたのはお母さんが弟たちの為に
よく使うお浣腸のセット。
 ガラス製のピストン式浣腸器やグリセリンを入れた茶色の硝子
壜。バスタオル、実際に使うイチヂク浣腸器、もちろんオムツも
オムツカバーも特注のものがあらかじめ用意されていました。

 「さあ、準備が出来たら始めようか。チビたちの場合は暴れる
と危ないからイチヂクを使うけど、お前はもう大きいから、その
心配はないだろう。これでやるよ。いいね」

 お父さんは大きな注射器のような硝子の浣腸器を手にします。
 でも、不思議と驚きはしませんでした。その時は『もうどうに
でもなれ』という心境だったのです。
 要するに開き直りです。

 そうなってみると、先ほどまであんなにお股の中を見られるの
を嫌がっていたのに、それもどうでもよくなってしまいます。

 さっきと同じようにテーブルの上に仰向けになると、自ら両足
を高く上げます。私の大事な処は全部全開。今度は、初子さんに
だって見られていますが、でも、不思議と何の感情も沸いてきま
せんでした。

 ただ……
 悲しいとか恥ずかしいという感情は抜きに涙だけがこぼれます。

 「じゃあいくからね、じっとしてるんだよ」
 お父さんは、そんな私のお尻の穴に硝子の突起をつき立てます。

 「あっ……」
 異物の進入に、思わず、お尻が栓をします。

 「ほら、お尻の穴に力をいれない!」
 お父さんに言われていったん力を抜きますが、突起が当たった
瞬間、また無意識に閉じてしまいます。

 「ほら、また……あんまりイヤイヤしてるとお灸をすえてから
にするよ」

 「はい、ごめんなさい」
 私は、お灸という言葉に敏感に反応します。当時、お灸は親の
お仕置きの最終兵器。私もやられてヒーヒー言った経験がありま
す。それに後押しされて……

 「あっ……(くるな、くるな、いやいやいや)」
 心持とは反対に私はやっと肛門を開けて待つことができたので
した。

 二回に分けて全部で60㏄。五年生の女の子にしてはけっこう
な量でしたが……
 『はじめからおトイレを許すつもりはない』
 そんなお父さんの決意の表れでした。

 オムツをあてられてからは泣き通しでした。
 「いやあ、いやあ、ごめんなさい、もうしませんもうしません、
オムツいや、ごめんなさい、おトイレでする、だめ、オムツいや」

 そんなことを言ってたみたいです。(みたいですというのは、
私自身その時のことは覚えていないのです。パニックでしたから)

 「だめだよ、今日は許さないからね、必死にお父さんのお膝で
我慢するんだ。もしすぐに出したら、それはそれでお灸だからね」

 ここでもお灸が登場します。お灸は、実際にすえられた回数は
少なくてもその強烈な思い出から脅し文句には最適だったのです。

 「いやあ、お灸いやあ、お灸しないでねごめんなさい、だめえ、
出ちゃう、早く、早く、もう出ちゃうから……」
 私は必死にお父さんの襟を握り占めて耐え続けます。

 「よし、もういいよ」

 やがてお父さんにそう言われましたが……
 今度は『はいそうですか』とは簡単に応じられません。

 プライド、矜持、誇り……
 いえ、いえ、そんな格好のいいものじゃないんです。それまで
にしみついた生活習慣が、オムツへのウンチを拒否していたんだ
と思います。
 もう、真っ赤な顔をして、全身痙攣を起こしたようにして耐え
ていました。

 でも、そういつまでも耐えられるものではありません。何しろ
お父さんは最初からオムツ替えをするつもりでいるのですから、
おトイレを許してもらえる見込みはありませんでした。

 忍従の時間が10分を超え、お父さんが私のお腹をさすり始め
ます。

 「いやあ~~~~」
 ……その時が来ると、頭の中は真っ白になります。

 オムツに重みが加わり、お股はべちょべちょ。浣腸液でウンチ
が薄まっているとはいえ匂いだって漏れます。五年生にもなって
これ以上の醜態はありませんでした。

 放心状態のなか、でも、お父さんは淡々と私のオムツを替えて
いきます。そういえば、うちの両親はこんなお仕置きを考えつく
くらいですから、子どものウンチには寛容でした。

たとえお漏らししても……
 『あなた、どうしてこんなにだらしがないの!』
 と言っては叱りませんでした。

 むしろ、オムツ替えが終わると、まるで本当の赤ちゃんのよう
にして抱いてあやしてくれます。
 その時の私も、お父さんに替えてもらったオムツを穿いてお膝
の上で甘えます。

 もうその時は本当に幼児に戻った気分でした。

 「明日からしばらくは何かあるたびにお仕置きお仕置きの日々
だから覚悟しとくんだな。だけど、お父さんもずっと一緒だよ。
応援してあげるから、頑張ろうね。……それが、必ず早苗ちゃん
の将来に役にたつんだから……」

 「うん」
 私はそう言ってお父さんの胸の中に顔を隠します。

 思えばこんなにも厳しい言葉を言われたのに、私は素直な心で
『うん』と言います。
 それって親子だからなんでしょうか、それともオムツを穿いた
せいでしょうか、いつになく素直な自分が何だかとっても不思議
で、私はお父さんのお胸の中で思わず笑ってしまったのでした。

****************************

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このブログについて

tutomukurakawa

Author:tutomukurakawa
子供時代の『お仕置き』をめぐる
エッセーや小説、もろもろの雑文
を置いておくために創りました。
他に適当な分野がないので、
「R18」に置いてはいますが、
扇情的な表現は苦手なので、
そのむきで期待される方には
がっかりなブログだと思います。

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