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10/24 御招ばれ(11)

10/24 御招ばれ(11)

*)ソフトなソフトなお仕置き小説です。私的には…(^◇^)

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 <主な登場人物>
 春花……11歳の少女。孤児院一のお転婆で即興ピアノが得意
 美里……11歳の少女。春花の親友。春花に乗せられて悪戯も
    するが、春花より女の子らしい。絵が得意な少女。
 大西泰幸……中世史の研究をする大学の先生。実の子はすでに
    医者として独立、『茜』という養女をもらっているが、
    春花や美里も養女にしたいという希望を持っている。
 大西一枝……大西泰幸の妻、専業主婦。茜を厳しく躾けるが、
    茜は彼女を慕っている。
 大西茜……大西泰幸の養女。13歳で春花や美里よりお姉さん
    だが、楚々とした感じのお嬢さんとして躾けられている。
 高瀬先生……古くから大西家に出入りしているお医者様。特に
    子供達へお仕置きがある時は浣腸や導尿などでお手伝い
    もする。
 明子さん……長い間大西家に仕えている住み込みの女中さん。
    大西家の生き字引。

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 用事をすませたお父さんは、茜ちゃんをお母さんや高瀬先生の
待つ部屋へと送り届けます。

 「入るよ」
 そう言って障子を開けると……

 「あら、あなた、下りてらっしゃったんですか?」
 お母さんが驚いて出てきました。

 「窓から茜の戸惑ってた姿が見えたものだから……」
 茜ちゃんの肩を抱いて立っているお父さんに、部屋の中の人は
みなびっくりです。

 「さあ、入って……もう大丈夫だから」
 お父さんは、縮こまった小さな肩をそっと押して、茜ちゃんを
そっと部屋の中に入れてあげるのでした。

 「でも、本当に大丈夫なんですか?上の二人」
 お母さんの心配は茜ちゃんではなく、春花と美里がまた降りて
こないかというものでしたが……

 「大丈夫だよ、今度は部屋を出ないように言いつけてきたから
……茜、さっきはすまなかったね」
 お父さんは茜ちゃんにも素直にお詫びを言います。
 普段のお父さんはとても優しい人でした。

 「先生、グリセリンで100㏄石けん水で500㏄ほどかけて
洗っといたが、ついでに導尿もしておくかね?」
 高瀬先生がお父さんに尋ねます。

 その瞬間、茜ちゃんの背筋が凍りますが……お父さんはその時
の茜ちゃんの顔だけで十分だったみたいで……

 「いや、そこまではしなくていいですよ。今回、それはとって
おきましょう。これから先また色々とやっかいなことができれば
使うことがあるかもしれませんから……」
 高瀬先生の提案を断ってくれたのでした。

 すると、今度はお母さんが……
 「あなた、衣装はどうしましょう?体操服でいいですか?」
 と、言ってきます。

 「そうだな、体操服でもいいけれど、お浣腸もすでに済んでる
ことだし、白のワンピでいいんじゃないか」
 お父さんが提案します。

 大西家では、お仕置きの時の衣装はお父さんが決めるしきたり
になっていました。

 「わかりました。それでは、準備ができしだい二階に上げます
から……」
 「ああ、そうしてくれ。すぐにでもかまわないよ」

 お父さんはこうして一旦その場を離れます。

 『やれ、やれ……』
 障子を閉めてほっと一息。二階の書斎に戻ろうとしたその瞬間
でした。

 「ガラガラガラ……」
 戸車のついた二階の窓が閉まる音がします。

 お父さんはとっさに『しまったあ!』と思いましたが後の祭り
でした。
 そう、今の今まで春花と美里が下の様子を見学していたに違い
ないのです。お父さんは二人に階下には下りてこないように注意
していましたが『窓を開けてはいけない』『外を見てはいけない』
とは言っていませんでした。

 「こりゃあまた茜に借りを作ってしまったか」
 お父さんはぼやきながら階段を上がります。


 「待たせたね」
 お父さんが春花と美里の待つ書斎に帰ってくると、さっそく…

 「ねえ、おじさま。茜お姉ちゃんをお仕置きしたの?」
 「ねえ、したよね。私たち窓からずっと見てたんだから……」
 「ねえ、お浣腸のお仕置きしたんでしょう」
 「ねえねえ、お姉ちゃん泣いてなかった?」
 「ばかねえ、泣いてる決まってるじゃない。赤ちゃんみたいに
してオシッコさせられたんだもん」
 「ねえ、あれが私たちに見せたいっていうお仕置きなの?」
 「ねえ、だったら言ってくれたらいいのに……」
 「ホントよ、危うく見逃すところだったんだから……」

 お父さんは部屋に入るなり二人から矢継ぎ早の質問を受けます。
 しかもこの二人の声は明るく弾んでいて、茜ちゃんのお仕置き
をまるで楽しいショーのように思っているみたいでした。

 『おや、おや、こちらさんたちときたら、まだまったくの子供
だな』
 先生は思わず苦笑い。可愛い少女二人にあるいは抱きつかれ、
あるいはその腕にぶら下がられてお父さんはモテモテでしたが、
心は晴れません。

 実際、子どもというのは恐ろしく楽天的です。大人のように、
『その災いがやがて自分にも降りかかるかもしれない…』なんて
ネガティブな考えは持ちません。今が楽しければ笑い。悲しけれ
ば泣く。目の前のことにしか興味がありませんでした。

 ですから、自分に関わりがなければ誰がお仕置きされていても
それは楽しいショーなのです。もちろん、女の子の世界では友達
甲斐に同情して泣いてくれたりもしますが、それもつきつめれば、
自分が善い人と思われたいからそうするだけで、内心は別にある
みたいです。

 二人はすでに何度かこの家に遊びに来ています。でも、二人に
とって茜ちゃんはそんなに近しい距離ではありません。
 『茜ちゃんがお仕置きされる』と聞いて、それが楽しいものに
感じられたとしても無理からぬこと。子供なら仕方のないことで
した。

 先生は、春花と美里をひき連れてソファへ向かい、そこに腰を
下ろします。
 すると、二人はすぐに先生のお膝の上に乗ってきました。

 先生が二人に頬ずりしてもお尻に手がいっても嫌がりません。
 何回かのお泊り経験で、先生は自分たちには優しい人だと学習
しているみたいでした。

 「お浣腸は、お仕置きの前にやるんだ。ここでお仕置きしてて
粗相なんかされるとせっかくの絨毯にシミがついてしまうからね」
 「でも、あれもお仕置きなんでしょう?」
 「そう、だって茜お姉ちゃん泣いてたもん」

 「見えたのかい?」
 お父さんが不思議そうに尋ねますと……
 「うん」
 春花は首を縦にしますが……

 二階から遠い暗がりのトイレを見ても、見えるのはぼんやりと
した人影だけ。お父さんが茜ちゃんを抱っこしているのは何とか
分かったとしても、お父さんがパジャマのズボンを下ろしたのさ
え、ここからでははっきりと見えませんでした。

 春花が、『お姉ちゃんが泣いていた』というのはあくまで想像
にすぎませんが、先生は咎めませんでした。
 女の子から空想の翼を取り去ることは女性を裸にするのと同じ。
紳士たるもの、そんな無粋なことをしてはならないと考えていた
のです。
 先生は春花の嘘を微笑みの中に封印します。

 「ねえ、お姉ちゃんのお仕置きって、どうするの?」
 「どうって、鞭でぶつんだよ。君たちはずっとよい子だったから
そんなことは一度もなかったかい?」

 「んんんん」
 「んんんん」
 二人は首を横にします。

 「うちは四年生から鞭なの。それまでは平手だけだったけど…」
 「院長先生のはもの凄く痛くて、ほかの先生に抑えられながら
やるの」
 「みんな悲鳴あげるもん」

 「そうか、院長先生って恐いんだ」
 お父さんがこう言うと意外な答えが帰ってきました。

 「そんなことないよ。やさしいよ。私、好きだもん」
 「そう、いつもはとっても優しいの。規則を破ったり怠けたり
すると恐いけど……その時だけ」
 子どもたちの話は、信頼している、愛されてるからこそ、その
範囲内ではぶっても虐待ではなくお仕置きという事のようでした。

 「ねえ、お姉ちゃん、いくつぶたれるの?」
 「さあ、いくつになるかなあ。……いくつになるかは茜しだい
だな」

 「どういうこと?」
 「うちでは鞭の数を最初に決めないんだよ。『この子反省して
るな』ってわかるまで続けるんだ」

 「じゃあ、反省しないと、ずっとぶたれるの?」
 「ま、それはそうだけど、いつまでもじゃないさ」
 「どうして?」
 「だって、親の鞭で反省できない子なんて誰もいないもの……
そんないい加減な教育や躾はうちでもしていないからね。だから
みんな立派に育つんだ」

 お父さんが自信たっぷりに話すと、二人はさっそく耳元でコソ
コソ話。
 「ねえ、恐いね」
 「ホント」
 「私たちここの子じゃなくてよかったね」
 「うん」
 それは先生の耳にも届いていましたが笑っていました。

 「ねえ、おじさま。……今ここにはいないけど、おじさまには
お医者様になった二人のお兄ちゃんがいるって、明子さんが言っ
てたけど、ホント?」

 「ああ、ホントだよ。彼らだって僕からたくさん鞭を受けた。
二人とも男の子だったからね、茜より多かったんだよ。だけど、
それで恨むようなことはなかったんだ。茜を施設から引き取る時
だって……『私はお前たちに知識や知恵や常識は授けた。それが
親の責任だからだ。しかし、私の財産はあてにするな。「児孫の
為に美田を買わず」という言葉があるように、男ならそうした物
は自分の力で作り出すものだからだ』って言ってやったんだよ。
僕はね、自分の子どもに残す財産があるなら、一人でも二人でも
血縁を頼れない子を世に送り出したいんだよ」

 先生は幼い二人にはとうてい理解できないことをポロリ。
 思わず、本音がでてしまったのでした。


 そうこうしているうちにドアがノックされます。
 もちろんやって来たのは茜ちゃんでした。

 「そうだ、君たちはそっちのソファに座って見てて欲しいんだ。
見てるのが辛いような事が起こるかもしれないけど、できるだけ
声を出さないようにしてね。君たちには決して何もしないから…」

 先生は春花と美里に小声で指示を出すと、おもむろにノックに
返事を返します。

 「誰だい?」
 とはお父さんの声。
 「茜です。お呼びでしょうか?」
 と、茜ちゃんの声は少し緊張しているみたいでした。

 「お入りなさい」

 お父さんの声に厚い木製扉が開く音がします。これからがいよ
いよ本番でした。

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tutomukurakawa

Author:tutomukurakawa
子供時代の『お仕置き』をめぐる
エッセーや小説、もろもろの雑文
を置いておくために創りました。
他に適当な分野がないので、
「R18」に置いてはいますが、
扇情的な表現は苦手なので、
そのむきで期待される方には
がっかりなブログだと思います。

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