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お仕置きの蔵 <3>

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お灸のお仕置きを扱った読みきり小説です
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        お仕置きの蔵 <3>

 「さて、そろそろ始めようか」
 お父さんは抱き合っていた私の顔を少しだけ離すと、穏やかな
笑顔を私に見せます。
 私はその笑顔にこたえて覚悟を決めなければなりませんでした。

 「じゃあ、まずお臍の下からだ。私の膝に頭を乗せて仰向けに
寝そべってごらん」

 私はお父さんが求める姿勢になります。
 もちろん、それから何が起こるかは承知していましたが、もう
イヤイヤはありません。もちろん大泣きなんてしません。幼い頃
とはそこが違っていました。

 「…………」
 お母さんによってワンピのスカートが捲り上げられショーツが
引き下ろされても私は何も変わりませんでした。

 やがて、まだ半分子供のお臍の下があらわになります。

 すると、すでに萌え出していた軟らかな下草をお母さんが蒸し
タオルを当てながら剃刀でジョリジョリと処理。
 まだ軟らかなうぶ毛に近いものですから手間はかかりませんで
した。

 「このくらいのことはあなたも自分でやらないとね」
 母が言いますから、思わず…
 「えっ!こんなことまで……」
 と言うと……

 「何がこんなことよ。あなたのことじゃなないの」
 と睨まれます。

 「だって、お母さんがそうしろって言うから、下着だって私は
自分で洗ってるのよ」
 少し不満げに言うと……

 「洗ってるって?偉そうに……私がやりなさいって言うから、
仕方なくやってるみたいだけど、あなたのやってるのは洗面器に
水をはってバシャバシャってやったら干すだけでしょうが……。
あんなのはね、洗ってるうちに入らないの。とにかく、女の子は
自分の事は自分で全部やれるようにならなくちゃ。それが当たり
前だもん。何でも他人に任すなんて恥ずかしいことなのよ」

 「それって、私が女の子だから?」
 「そうよ」
 「男の子はいいの?」
 「だって、男の人には仕事があるもの。……とにかく今度から
は自分でなさい」

 「え~恥ずかしいよ。やり方知らないし……」
 「何言ってるの!むだ毛の処理と一緒よ。私が教えてあげるわ」
 「えっ!?」
 その瞬間。お母さんにレクチャーを受けている自分の姿を想像
してしまい身震いします。

 「何よ、身震いなんかして?寒いの?……そもそも、お父様に
こうやってお仕置きされる事が何より恥ずかしい事じゃないの!
……やりたくなかったら、お仕置きなんてされないように良い子
にしていれば問題ないことでしょう!」
 私は些細なことでお母さんの機嫌をそこねてしまいます。

 そんなこんなも含めて、すっかり綺麗になった姿をお父さんも
私の頭越しに見ていました。

 やがて剃り上げられたそこに艾が三つ並びます。お臍の下から
割れ目にかけて縦方向、蟻の戸渡りと呼ばれるラインに沿って、
等間隔に置かれていきます。

 実はここ、最初にお灸を据えられたのは幼稚園児の頃でした。
以来、一年に一回位のペースでそれはやってきますから、今回で
何回目でしょうか?

 おかげで、こんな場所を晒しながらもお母さんと口喧嘩ができ
たりするわけですが、両親から何度もお灸を据えられたおかげで、
私のそこには灸痕と呼ばれる火傷の痕がはっきり残りケロイド状
に光っていました。

 『かわいそうに』ってお思いですか?
 でも、それを恥ずかしいと思ったことはありませんでした。

 というのも、この時期、私には仲間がいたんです。
 私たちの学校は女子校なのに体罰によるお仕置きが日常化して
いて、場合によっては親にまで子どものお仕置きを求めてきます。
 そんな時、お灸は学校ではできないお仕置き。しかも保護者側
も学校の要望に端的に応えられるお仕置きでしたから、私を始め
お友だちの大半がここに灸痕を持っていました。

 林間学校や修学旅行のようなお泊まりがあってみんなと一緒に
お風呂へ入る時などお互い見せっこです。
 あくまでローカルルールではありますが灸痕のある方が多数派
だったわけです。

 ですから、逆に、ここに灸痕のない子は仲間はずれにされかね
ませんでした。
 そこで、わざと子どもじみたイタズラをして親からお灸を据え
られるように仕向けたり、思い切って自分でお灸を据えてみたり、
(これをやると、大抵、親からお仕置きされますが…)はたまた、
ダイレクトに親に頼んですえてもらった子だっていました。


 はてさて、強がりを言ってしまいましたが、お灸のお仕置きと
いうのは慣れるということがありませんでした。

 「さあ、いきますよ。よ~く反省なさい」
 お母さんがそう言って火のついたお線香の頭持ち出すと、私の
緊張はピークになります。

 「あなたも中学生、今日はちょっぴり艾を大きくしたからね」
 そう言われて綺麗に円錐状に形どられた艾の天辺に移されます
と……やがて……

 「ひ~~~~~~」
 私はお父さんの太い腕にあらん限りの力でしがみ付きます。

 幼稚園の頃から据えられているというのに、中学2年になった
今でも、やることは同じでした。

 艾の頭に火がついて、それが肌へ下りてくるまで10秒くらい
でしょうか、それが肌を焼いてるのは5秒くらいです。
 でも、そのたった5秒が、耐えられないくらい熱くてショック
なのでした。

 「う~~~~~~」

 息を止めても、うめき声が自然に漏れ、痛みを訴える血が頭へ
と逆流します。全身の毛穴が開き、瞳孔は全開。充血した白目を
これでもかってほどひん剥き、手足の指十本を目一杯の力で握り
しめ、前歯が折れそうなくらい必死に歯を喰いしばります。

 中学二年生になった今でもそうしないと耐えられないのに……
幼稚園時代はどうやって耐えてたのか不思議になります。

 ですから、トラウマは当然でした。
 でも、昔の親って、こうやってわざと子供にトラウマをつけて
躾けていた節があるんです。

 「い~~~~~~(死ぬ~~~~~~~)」
 心の中で思います。

 脂汗と荒い息。
 『やっと三つ終わった』
 そう思った瞬間でした。
 お母さんが信じられないことを言います。

 「あなたも身体が随分大きくなって、お灸にも慣れたみたいね」

 『どういうことよ!?慣れたって……』
 私は目を剥いて頭を激しく左右に振りましたが……

 「お仕置きは何でもそうだけど、慣れてしまっては意味がない
わ。『ごめんなさい』って気持がなくなるもの。あなたも幼い子
じゃないんだし……そろそろ、ウォーミングアップが必要な歳に
なったんじゃなくて……」

 お母さんはそう言うと、太めのローソクを一本取り出しました。
 それは、この蔵の中を照らしている照明用のローソクと同じ物
なんですが……

 『えっ、まさか!』
 私の脳裏に嫌な予感が走ります。

 実はその昔、お灸をすえられそうになった時、お母さんが……
 「ま、今回は、お灸で躾けるほどでもないからこちらにしよう
かしらね」
 そう言って取り出したのが火のついた蝋燭だったのです。

 その時は仏壇用小さなものでしたが、右手をしっかりと掴まれ、
手の甲が真っ白になるまで蝋涙を垂らされたことがあります。

 蝋涙はお灸ほど熱くはありませんが、お仕置き時間はたっぷり。

 結局、両方の手の甲が真っ白になるまで、私は熱い蝋が自分の
手の甲に流れ落ちるのを我慢し続けなければなりませんでした。

 『えっ、ウォーミングアップって、まさか、あれなの!?』

 そう、そのまさかだったのです。
 しかも、今度はあれから身体も大きくなっているとして、蝋燭
も特大になっています。

 「…………」
 私は着々と準備を進める母に何か言いたかったのですが、結局、
何も言えませんでした。

 代わりにお父さんが私の頭を撫でながら……
 「大丈夫、頑張ろうね」
 と励ましてくれたのでした。

 私は普段自分の頭を撫でられることが嫌いでお父さんにもそう
されると跳ね除けていたのですが、この時ばかりは、静かにその
愛撫を受け入れます。
 実際、それだけ不安だったのでした。

 「………!………」
 母はアルコールの壜を逆さにして脱脂綿に含ませると、それで
私のビーナス丘を拭いていきます。

 アルコールによって一瞬ですが体温が奪われスースーと冷たい
感触が肌に残るなか、お灸はその熱さをぐっと際立たせます。


 「さあ、じっとしてなさい。お灸より熱くはありませんからね」
 優しい言葉とは裏腹にお母さんはいつになく厳しい顔。

 その顔が火のついた蝋燭の炎によって浮かび上がると、見慣れ
たはずの顔が恐くてたまりませんでした。

 やがて、その蝋燭が倒されます。

 「熱い!」
 最初の蝋が肌に触れた瞬間、私が反射的に叫ぶと……

 「このくらいのことで騒がないの!お仕置きは黙って受けるの。
騒いでしまったらそれで気が紛れるでしょう。効果が薄れるわ。
あなたには何回も教えてあげたはずよ」
 母に叱られました。

 実は、幼い頃の私は泣き虫で、ちょっとしたお仕置きでもすぐ
に泣いていましたが、泣いて許されることはありませんでした。
 泣いても泣いても父や母のお仕置きは続くのです。

 結局、泣いてもお仕置きは終わらないんだと分かるまで、私は
父の膝からも母の膝からも解放それることはありませんでした。
 そうやって、我慢ということを教わった気がします。

 こんなこと書くと、今の人たちは単純に『虐待を受けただけ』
って思うかもしれませんが、愛している子供が泣き叫んでいる事
くらい親にとって辛い時間はありません。
 でも、そんな辛い時間が長引いても折檻を続けてしまうのは、
『泣いて問題は解決しない』という社会の理(ことわり)を分か
らせる為でした。


 私のウォーミングアップはビーナス丘から始まります。

 「……ぁぁぁ……ヒイ~ヒイ~ヒイ~……ぅぅぅぅ……ぁぁぁ……」
 悲鳴をあげちゃいけないと思う中、声にならない声が漏れます。

 太いローソクの蝋涙が比較的高い位置から落とされてきます。
幼い頃も受けたお仕置きでしたが、一回一回の衝撃は量も威力も
幼い頃とは比べものになりませんでした。

 「……あっ、……いや、……あっつい……だめえ……だめえ~」

 最初は身じろぎせず必死に黙っていようとしましたが、やがて
熱い蝋涙のゼリーが私の丘を叩いて弾けるたびに私は身体をくね
らすようになります。

 「……あっ、……いや、……あっつい……だめえ……だめえ~」

 落ちた蝋涙が丘で固まり、『もう、終わりかしら』と思うたび
白い蝋はお母さんの手ではがされ、また新たな熱いゼリーが……

 『黙っていなければ』『黙っていなければ』と、いくら思って
いても、ついつい小さな声が唇の外へと出て行ってしまいます。
 そして、その声は次第に大きくなっていきました。

 「……あつい!、……いやあ!、……やめてえ~……だめえ~
……お願い~……もうだめえ~……熱い!いやあ~……いやあ~」

 あれでかれこれ10分くらい熱い蝋を受け続けたでしょうか。
 「あっ、熱い!!いや、やめて~!!いい加減にしてよ!!」
 とうとうその声は誰にでも聞こえる声になってしまいます。

 「そう、嫌なの?……それじゃあ。場所を変えましょう」
 お母さんはいつになく冷静です。

 『えっ!?場所を変えるって?』

 蝋涙の落ちる位置が身体の上へ上へと変更されていった結果、
 お母さんの言った意味がわからないでいると、ワンピースの裾
がスリーマーと一緒に捲り上げられ、まだまだ幼い私のお乳まで
もが二人の目の前にあらわになります。

 『いやっ!恥ずかしい!』

 一瞬の出来事。私の顔は火照って真っ赤になりました。
 身体をよじりますが恥ずかしさは増すばかりです。

 「……あっ、あつい……いや、恥ずかしい……あっ、だめ……
だめだってえ~……お願い、やめて~~……あっ、いや、熱い」

 そんな私の窮地を楽しむかのようにお母さんは笑っています。
 さらには何かに気づいたように私に覆いかぶさってきました。

 「あら、あら、奥手だ奥手だと思ってたけど、どうやら乳首の
あたりも女の子らしくなってきたじゃない」
 必死に熱いのを我慢しているさなかお母さんが私の乳首の先を
悪戯します。

 「もう、やめてよ!!」
 私は顔を背けます。声が裏返り涙声がでました。

 不思議なもので、お臍の下を晒している時にはあまり感じられ
なかった恥ずかしさがオッパイを晒さらした今は感じられます。

 「何?……恥ずかしいの?……あなたも女の子ね?……だけど、
あなた、昨日もお父様とお風呂一緒じゃなかったかしら」
 お母さんはわが意を得たりとばかりに笑います。

 たしかにそうでした。私の家は全てがオープンで私は普段から
父とも一緒にお風呂に入っていました。
 ですから、今さらオッパイを隠しても仕方がないはずなのです。
ところが今は、それがたまらなく恥ずかしく感じられるのでした。


 その後も、例によって、アルコールでその場を消毒しながら、
お母さんは熱いゼリーを落とし続けます。
 お臍からお腹、みぞおち、胸へと熱い蝋が落下する場所も段々
と上がっていくのでした。

 「熱いかしら?」

 「…………」
 私は答えませんでしたが、お母さんは一人で話を続けます。

 「それはよかったわ。これであなたの弱い心も少しは強くなる
はずよ。これからは悪い友だちに誘われてもノコノコ着いて行か
ないようにしてね。女は、どれだけ耐えられるかで強くなるの。
お仕置きは、男の子よりむしろ女の子に効果があるものなのよ」

 お母さんのわけの分からないお説教を頭の片隅で聞きながら、
本当は、子どもの頃のように大声で泣き叫びたかったのですが、
それができませんから、せめても身体をよじって降りかかる熱さ
から逃れ続けます。

 溶けた蝋がこんなに熱いなんて……もう、気が狂いそうでした。


 「よし、いいわ。よく頑張った。これからはこんなこともある
だって覚えておきなさい」
 お母さんの蝋燭攻撃は、まだ小さな私の乳頭の上にちょこんと
一つずつ落ちたのが最後でした。

 お母さんはくすぐったい乳首を揉んで白い蝋を落とすと、短く
なった蝋燭の炎を吹き消します。

 ところが、このお仕置き、これで終わりではありませんでした。


 「……?」
 気がつくと、お母さんが私の足元で何かしています。

 私は、それを確かめようと少しだけ体を起こしてみたのですが
……
 
 「えっ!!」
 目に飛び込んできたのは、ウォーミングアップ中にしでかした
私のお漏らし。
 それを母が片付けているところだったのです。

 「それは……」
 私はそれしか言えませんでした。
 正直、どうしてよいのかわからないまま、母がやっているのを
ただ見つめるだけだったのです。

 そして……
 「このままじゃ、またお漏らしするかもしれないから、ここで
導尿してしまいましょう」

 母の提案に私は反論できません。

 普段なら……
 『いやよ、どうしてそんなことしなきゃならないのよ』
 『恥ずかしいでしょう』
 『やるなら、お父さん、部屋から出してよ』
 なんてね、色んなことを言うところです。

 でも、母に迷惑をかけてると思った私は、いつもの威勢のいい
言葉が出てきませんでした。

 まごまごするうちに……
 気がついた時には尿道口から膀胱まで届くカテーテルを入れら
れていました。

 母は元看護婦。こんなことには手慣れています。
 カテーテルの端を咥えて中の空気を吸い取ると、娘のおしっこ
が出てきます。

 膿盆に流れ出るおしっこを見ながら、私は泣いてしまいます。
 いえ、泣きたくはないのです。
 でも、涙が頬を伝って流れ落ちるのを止めることはできません
でした。

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このブログについて

tutomukurakawa

Author:tutomukurakawa
子供時代の『お仕置き』をめぐる
エッセーや小説、もろもろの雑文
を置いておくために創りました。
他に適当な分野がないので、
「R18」に置いてはいますが、
扇情的な表現は苦手なので、
そのむきで期待される方には
がっかりなブログだと思います。

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