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お仕置きの蔵 <4>

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お灸のお仕置きを扱った読みきり小説です
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        お仕置きの蔵 <4>

 導尿も終わり、後片付けも終わると、それまで優しく私の身体
を抱いていた父から声がかかります。

 「次はお尻だよ」
 私はあまりの気持ちよさにうとうとしていたみたいです。
 ですから、その時は父からおこされたといった感じでした。

 『あっ、そうか、まだお仕置きが残ってたんだ』
 馬鹿な話ですが、その時はそう思ったのでした。

 今度はうつ伏せにされて、やはり父の膝の上に乗ります。
 今や私もまな板の鯉、抵抗するつもりはまったくありませんで
した。

 もっとも……
 「偉いぞ」
 なんて、こんな姿勢のまま父から頭を撫でられても、それは嬉
しくはありませんが……

 いよいよ今度は父の出番でした。
 お父さんが私のスカートを捲り、ショーツを下ろします。

 母はというと、私の頭の方に正座して水泳の飛び込みみたいな
姿勢になっている私の両手を押さえています。

 私は自分のお尻が外の風が当たった瞬間、一つ大きく深呼吸。
 もうこれからは何があっても取り乱さないようにしようとだけ
心に誓っていました。

 緊張の中、まずはアルコール消毒。これはお父さんになっても
変わらない我が家のルールでした。
 そして、それが終わると、お山のてっぺんにお母さんがこしら
えた円錐形の艾が乗せられます。

 艾の大きさやそこにいくつ据えるかといったことは、各家庭で
さまざまでしたが、我が家の場合、左右のお山に据える場所は、
一つずつでした。

 ただし、ここに据えられる艾は他のどの場所よりも大きいです
から熱さはひとしおです。……いつも……
 「いやあ~~~ごめんなさい~~~とってとってだめだめだめ」
 と足をバタつかせて泣き叫ぶことになります。
 過去はずっとそうでした。

 でも、私も中学生ですから、今回こそは、静かにしていようと
心に誓ったのです。
 ところが……

 「ひぃ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~」

 その熱いのなんのって……リニアカーみたいに身体がわずかに
浮き上がり、脳天めがけて冷たい電気が走ります。両足を激しく
畳に叩きつけるさまは、縁日の屋台で売っていたゼンマイ仕掛け
のお人形みたいでした。

 終わるとハァ、ハァと荒い息で、顔は真っ赤。必死に頑張った
証しでしょうか、その瞬間は目の玉が零れ落ちるんじゃないかと
思うほど前に飛び出していて恐いくらいの形相をしていました。

 この時も、何とか悲鳴だけは押し殺すことができましたが……
ただ、両足だけはどうにもなりませんでした。

 「バタ、バタ、バタ、バタ、バタ、バタ、バタ、バタ、バタ」
 その瞬間、両足がうるさいほど畳を叩きます。
 畳の上でバタ足の練習は小学生の時のままだったのです。

 それでも、
 「頑張ったな。お前もようやく泣かずにお仕置きが受けられる
ようになったわけだ」
 お父さんはまたしても私の頭を撫でます。

 「ありがとう、お父さん」
 私は思わずお礼を言ってしまいます。
 本当はその手を振り払いたいのですが、お山へのお灸の直後は
その気力さえ残っていませんでした。

 それに何より、私はこの先もう一箇所試練の谷を越えなければ
ならなかったのです。

 「落ち着いたらいくよ」
 お父さんの声がうつ伏せになった私の頭の後ろで聞こえます。

 「はい」
 小さく返事をすると、早速お母さんが私の両手を握ってくれま
した。他の場所では両手を拘束されるなんて良い感じがしません
が、この時だけはむしろそれがホッとするのです。

 お父さんは私のお尻の割れ目の上の方を押し開くと尾てい骨の
骨の出っ張りが感じられる処へ艾を乗せます。

 ここはお尻の谷間に灸痕が隠れて都合がよいということもあり
ますが、何より皮下脂肪が薄く熱がダイレントに身体へ染み渡り
ますからその熱さは極め付きでした。

 「今日は、お母さんにオシッコも採ってもらって、お漏らしの
心配もないからしっかり頑張るんだよ」
 お父さんから変な励ましを受けます。

 でも、それは事実でした。
 実際、ここに据えられた時、私は、何度となくお漏らしをして
いましたら……

 「あっああああああああああああああああああああああああ」

 こうとしか書けませんけど、でも、とにかく熱かったのです。
 全身が燃えてしまったような…そんな錯覚さえ生じさせるよう
な強烈な熱さ痛みだったのでした。

 真っ赤になった頬を涙がつたい、眼球が飛び出だして、必死に
両足が畳をバタ足する姿はお山へのお灸と同じです。
 でも、お山以上のショックが体には伝わっています。

 そして、それが終わった瞬間に、不思議な心持が私のお腹の底
からじわっと湧いてくるのも過去の経験と同じだったのです。

 これって、その時は特段の意識はなかったのですが、その後、
色んな経験をするなかで、これが性欲だと知ることになります。

 そういえば、かつて父が母に対してこんな事を言っていました。
 「女の子は精神的には性の目覚めが早いけど、肉体的な目覚め
は逆に男性より遅いんだ。だから、結婚前に少しだけ肉体の時計
を進めてやると、ハズバンドとうまくいくのさ」

 父はそれとは知らせないまま、お仕置きにかこつけて私に性の
レクチャーをしていたのかもしれません。

 しかも、この日は……

 「お前ももう子どもじゃないだし、このくらいのお仕置きでも
十分に分別のある行動がとれるようになるとは思うんだが………
どうしようか、お母さん。今回は、ついでに、お股にも据えてお
こうか」
 お父さんがお母さんに尋ねます。

 お父さんは『ついでに……』なんて、まるでお仕置きのおまけ
みたいなこと言ってますが、私にしたら、それは『冗談じゃない』
ってほどの一大事でした。

 ところが、頼みの綱のお母さんまでが……
 「そうですね、今後のこともありますしね、いつもの処にもう
一つ懲らしめを入れておいた方がいいかもしれませんね」
 あっさり、お父さんに賛成してしまうのでした。

 いつもの処というのは……
 お尻の穴と赤ちゃんが出てくる穴の間のことです。膣前庭とか
いいましたっけ。私の場合、性器に直接据えられることはありま
せんでしたが、ここだけは、小学5年生の頃までよくすえられて
いました。

 仰向けに寝かされ、両足を大きく開いたら、開いた両足が閉じ
ないように足首を首箒の柄で縛られます。
 その箒が、寝そべる私の頭の上を通過する頃には、私の大事な
場所はすべてオープンになって、もう自分では隠す事はできなく
なります。

 まさに『ポルノ』って感じのお仕置きですが、幼い頃はあまり
恥ずかしいという気持はありませんでした。
 あくまで悪さをした末のお仕置き。やってるのも両親ですから、
これをやられる時は恥ずかしいというより仕方がないという諦め
の気持の方が強かったのです。

 ただ、娘の身体が大人へと変化するなかにあって両親も考えた
んでしょうね、五年生以降はこのお仕置きを遠慮するようになっ
ていました。ここ数年はご無沙汰のお仕置きだったのです。
 ですから、私は『このお仕置きはもうなくなったんだ』と勝手
に思い込んでいました。

 ところが、それが突然の復活。おまけに、あの頃とは私の身体
も変化しています。いくらまな板の鯉、お父さんの人形になった
つもりでいても、これだけは『お仕置きをお願いします』という
わけにはいきませんでした。

 「お願い、ね、これだけはやらないで……他の処にして……ね、
いいでしょう。あそこは絶対にダメだもん。……ね…ね…ね」
 私はお父さんにすがり付いて懇願します。

 「そんなに嫌なのかい?」
 お父さんも私が直訴するなんて意外だったんでしょう。
 少し当惑した様子で尋ねますから……

 「当たり前じゃない。私、中学生なのよ。小学生じゃないの。
恥ずかしすぎるもん。絶対に嫌よ」

 私が気色ばんで言うと、お父さんは静かに笑って……
 「そうか、お前、中学生か、そうだったな」
 今、気づいたようなことを言います。

 そして……
 「そうか、そんなに嫌か。……それじゃあ、どうしてもやらな
きゃならんな」

 「えっ!?」

 「だって、嫌な事するのがお仕置きだもの。それは仕方がない
よ。……それに、どんな嫌なことをするかは親や先生の判断だ。
真理子の決めることじゃないんだよ」

 「それは……」
 私はそれだけ言って黙ってしまいます。実際子どもの立場では
それ以上は言えませんでした。だって、親や教師がお仕置きする
のは当たり前の時代なんですから。

 「痛い、つらい、恥ずかしいってのがお仕置きなんだ。わざと
そんなことさせてるんだ。『そんなことつらいから嫌です』って
言っちゃったらお仕置きなんてできないよ」
 お父さんは少し馬鹿にしたように笑います。

 もちろん、そんなことは百も承知です。でも、これはどうして
もって思うからお願いしてるのに、聞いてもらえませんでした。

 「どうしてもって言うのなら、司祭様の処で懺悔してお仕置き
していただいてもいいんだよ」
 お父さんは提案しますが……

 「…………」
 私は即座に首を横に激しく振ってみせました。

 もし、司祭様の処へ行って懺悔すれば、罰はお尻丸出しの鞭に
決まっています。司祭様は立派な方かもしれませんが私にとって
は赤の他人の男性です。その他人の男性が私のお尻を割って中を
あらためるだなんて、想像しただけで卒倒しそうでした。

 それに比べれば、ここで何をされたにしても相手はお父さんか
お母さんですから、娘としてはこちらの方がまだましだったので
した。


 準備が整い、箒が仰向けに寝ている私の真上を頭の方へと飛ん
でいきます。

 と同時に、私の身体はくの字に折り曲げられ随分と窮屈な姿勢
を強いられます。普段ならまったく風の当たらない場所にもスー
スーと風が吹き込みますから、この姿勢を続けていると、恥ずか
しさもさることながら、なぜか心寂しく不安になるのでした。

 「ほう、真理子もずいぶんと大人になってきたじゃないか」
 お父さんは私の身体の一部を一瞥してそう言います。

 たった、それだけでも、私の顔は真っ赤でした。

 しかも、これだけではありません。
 まずは両親揃って、クリトリスや尿道口、もちろんヴァギナや
アヌスも、一つ一つ指で触れて確認します。

 もちろん、そこは女の子にとって敏感な処ばかり、触れられる
たびに奇声をあげたい心持ですが、そうするとまた親に叱られて
しまいそうですから、ここは唇を噛んでしっかり我慢するしかあ
りませんでした。

 あれで、五分ほどでしょうか、二人は、まるで丹精した盆栽を
愛でるかのように私の陰部をなでまわします。

 それって、今なら幼児への性的虐待で警察行きかもしれません
が、当時の二人に、これといった罪悪感はありませんでした。

 私がこのことに不満を言うと……

 「何言ってるんだ。親が娘の身体を調べて何が悪い。だいたい、
お前のお股なんてオムツを換えてた当時から承知してるよ。だけど
年頃になると独り遊びを始めたりするから、そこはチェックして
やらんといかんだろうと思ってるだけだ」
 父はそう言ってうそぶきます。

 『娘の身体は親のもの』
 当時はそんな感じでした。

 ハレンチな身体検査が終わるといよいよお灸です。

 このお灸、幼い頃はお父さんが身体を押さえてお母さんが火を
着ける役でした。暴れた時、力のあるお父さんが身体を押さえて
いた方が安全だったからです。

 ところが、今回、火をつけるのはお父さんでした。

 「いいかい、真理子。これが今日のお仕置きでは最後のお灸に
なるけど、これで、お前は今回自分がしたことを反省しなければ
ならない。わかったね」

 私は畳に擦り付けた頭の位置から父の厳とした顔を見つめます。
その時見た父の顔は、お母さんがどんなに恐い顔をしても絶対に
出せない威圧感でした。

 こんな時、言葉は一つしかありませんでした。
 「はい、お父さん」

 私は父の巨大なオーラに飲み込まれ、飲み込まれたまま、熱い
お灸を受けます。

 「いやあ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~」

 父の据えたお灸は、最初、私の陰部を痙攣させます。
 もちろんそれだけでもお仕置きとしては十分なのですが、でも、
それだけではありませんでした。

 火が回り熱さが頂点に達した時、
 『熱いとか痛いとかといったものを超えて何かもの凄いものが
体の中にねじ込まれた』
 そんな感じがしたのでした。


 火が消えても全身に悪寒が残ります。
 しばらくは震えがとまりませんでした。
 それって、私の身体にとっては大変な出来事です。
 ただ、それが不快だったかというと……そうではありませんで
した。

 何か分かりませんが、今までに感じたことのないような快感が
身体じゅうを締め上げていったのは確かでした。

 『何だろう、これ?』
 お灸が終わっても、しばらくは箒と一緒に考えます。
 両親は私をすぐには自由にしてくれませんでしたが、でも、私
はそれでよかったのです。

 私は身体に箒をくっつけたまま、どこかマゾヒティクな快感に
しばし酔いしれることができたのですから……。


 年頃の娘が受けるお股へのお灸。
 実は、後になって知ったのですが、クラスメイトの半数が同じ
経験をしていました。

 そこで思ったのですが、これってお父さんによる手込めだった
んじゃないでしょうか。

 今回、お父さんがあえて火をつけたのも、悪い事から遠ざける
ための子どものお仕置きから、一人前の女性としてあえて男性を
求めるように仕向ける為のお仕置きへ変化させたんじゃないか。
 つまり、お仕置きを利用した一種の性教育。
 考えすぎかもしれませんが、そんな気がするんです。

 後年、父にその事を尋ねると……
 やはり、「考えすぎだよ」と笑いますから……

 「でも……」
 私は、さらに食い下がろうしましたが、やめてしまいます。

 確かに、そんなことは語らないほうがいいのかもしれません。
 それに、私だってまた厳しいお仕置きを受けるのは嫌ですから。

**********(終わり)**********

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このブログについて

tutomukurakawa

Author:tutomukurakawa
子供時代の『お仕置き』をめぐる
エッセーや小説、もろもろの雑文
を置いておくために創りました。
他に適当な分野がないので、
「R18」に置いてはいますが、
扇情的な表現は苦手なので、
そのむきで期待される方には
がっかりなブログだと思います。

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